高校野球の甲子園大会で監督として歴代2位の通算56勝をあげている智弁和歌山高の高嶋仁監督(62)が、部員に暴力をふるったことを理由に監督を退任したことが10日、分かった。
日本高野連によると、高嶋監督は7日に同校グラウンドであった練習試合の際、ベンチで部員2人を数回けった。学校に匿名の電話があって判明し、学校側は同監督を謹慎処分にした。謹慎中については同校のコーチで元プロ野球阪急投手の鈴木幸雄氏(76)が監督として、秋季大会や国体の指揮を執る。
日本高野連は正式な報告書を待って審議するが、高嶋監督は「有期の謹慎処分」になる見通し。来春の選抜大会については同校が出場機会を得ても、同監督が復帰して指揮を執ることはできない。
高嶋監督は同校を甲子園で夏2回、春1回の優勝に導き、今夏の第90回全国選手権記念大会でも8強入りした。
また、PL学園(大阪)でも藤原弘介監督(34)が部員への暴力を理由に、8月中に解任されていたことも分かった。後任には元監督の河野有道氏(59)が復帰している。