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【井上康生】攻めの姿勢を審判に印象づけた

2008.8.16 05:10
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 最後を金メダルで締めることができて本当によかった。石井選手は最重量級では小柄な体をスピードでカバーし、しっかり組んで自分の攻撃ができた。巧かったのは釣り手。左組みの石井選手は左手を細かく、素早く動かし、相手の右手を殺していた。

 準決勝、決勝は片手だけで攻める場面が何度かあった。技をかけにいくというより、攻めている姿勢を審判に印象づける柔道。ボクも昨年12月の嘉納杯では同じような展開に持ち込まれて優勢負けしたが、いわば「負けない柔道」できっちり手にした金メダルだった。

 男子のメダルは金メダル2個に終わった。この結果を真摯(しんし)に受け止め、まず、徹底的に分析を行う必要がある。海外選手の変則スタイルも技の1つとしてとらえなければいけない。この大会で顕著だった、審判が指導を出すタイミングの早さも、ルールとして認識しなければならない。

 目線を変えなければ次も同じことを繰り返す。世界の流れに対応すること。ある程度しっかり組み合う重量級と、そうではない階級との戦い方の違いを叩き込むことも必要だ。そして、最も大切なのは気持ち。石井選手や内柴選手、そして女子を見ていて改めて思った。ボク自身は将来、指導者として柔道界に恩返しがしたいと思っている。畳の外から見た五輪。勉強になりました。(シドニー五輪100キロ級金メダリスト)


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