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< 2つの流産 | メイン | 町医者の問題意識:(2)お年寄り >
2008.04.23 08:00 |  診療  |  なな  | 推薦数 : 38

町医者の問題意識:(1)痛み

日々患者さんと接する中で、医療が抱える問題点にふと気づくことがあります。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 

雪子さん(仮名)は、40代の美しい女性です。

約3年来の腹痛を主訴に、ご主人に付き添われていらっしゃいました。

 

子宮筋腫の治療を何度かお受けになっており、開腹手術から2年たっています。

元々痛みと貧血のために子宮筋腫の治療をしたのですが、

治療後も痛みが取れません。

治療をしたのは、高名な産婦人科医です。

その後、何件も病院にかかって、夥しい種類の検査をお受けになっていますが、

結果は全て「異常なし」。

しかし、間違いなく痛みは雪子さんを苦しめています。

ひどい日には、鎮痛剤を十数個も使ってしまうそうですが、それでも治りません。

 

痛みが長引くと、行動にも制限が出始めます。

出かけるのも人に会うもの億劫になり、おうちに引きこもりがちになります。

家事をするのも辛く、日によっては1日中臥床しているなど、影響は深刻です。

気分もふさぎがちで、「こんな状態なら生きていても仕方ない」と思うようになってしまいます。

仕事人間だったご主人も、雪子さんのことが心配で

最近は仕事を休んで、雪子さんの代わりに家事をしたり、

痛がる雪子さんに向き合ったりしているのだそうです。

 

これは手ごわいかな、と、内心おそるおそる診察をしてみると、

変性した子宮筋腫がありました。

「ああ、筋腫がありますね。これのせいかも知れませんね。」

そう言った瞬間、雪子さんはボロボロと泣き始めました。

「今まで、どこに行っても”痛いはずない”って。

 初めて、痛いことを認めてもらえました・・・」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

2つの問題点をはらんでいます。

 

ひとつは、子宮筋腫が今もあることを指摘されていなかった点です。

実は、雪子さんほどの強烈な痛みの説明がつくような筋腫ではありませんので、

筋腫の存在は診断されていても、雪子さんに知らされなかっただけかも知れません。

しかしそうではなく、これはあくまで推論ですが、高名な先生が治療をしているがために

その後、何件もの病院で「治療は成功、異常なしです」と言われていたのだとしたら・・・

でも、私自身も当科の教授が治療なさった後の患者さんで、もし同じようなことがあったら、

きちんと「筋腫があります」と言えるだろうか。

・・・・・。

医療不信って、こんなところから芽生えるのかも知れません。

 

もうひとつは、患者さんの痛みに向き合う姿勢が抜け落ちている点です。 

痛みには、身体に危害が加えられた時に感じる、警告信号としての「急性痛」と、

痛みが長引いた時に、痛みを感じる神経が混線を起こすことによって生じる「慢性疼痛」があります。

慢性疼痛には、身体的要因だけではなく、心理社会的要因が複雑に絡んでいます。

雪子さんの場合、いくつもの病院で「痛いはずはない」と突き放されて来たことや、

ご自分のせいで仕事人間だったご主人が変わってしまったこと、

本来雪子さんの役割りだった家事が、結果として取り上げられてしまったことも

もしかしたら、関わっているかも知れません。

 

このように、痛みに悩む患者さんとは、日常的に出会います。

痛みの除去は、医学の重要な課題です。

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コメント

コメント一覧

子宮筋腫の指摘や、患者さんの抱える痛みに向き合わない医師。。。
なんか悲しくなりますね。
学問や教育、医学やグローバルスタンダードは何のためにあるのかと思ってしまいます。
現在医学生ですが、患者さんと真摯にと向き合える医師になりたいと、なな先生のブログをみて思いました。
written by sunnng dale / 2008.04.23 13:35
自戒も込めて、慢性疼痛の痛みの存在理由を見直す姿勢がないと医原性うつ患者さんをたくさん送り出してしまいます。雪子さんがそうなる前になな先生に出会えて良かったです。
患者さんの言葉に耳を傾け、自分の診療に対して謙虚でなければと改めて思いました。ありがとうございます。
written by トンちゃん / 2008.04.23 15:06
むかーし、まだ放射線治療で外来を始めたばかりの頃、
毎回、ここが痛い、あっちが痛いとか色んな症状を訴えられる患者さんがいて、カルテに

「不定愁訴」と書いて指導医に激怒された事を思い出しました(^^;;

癌患者さんの場合どんな症状が出てもおかしくない(もちろんメンタルも含め)患者さんの症状に対して、きちんと向かい合うという事をコンコンと説教されました。

まだまだ未熟者ですww
written by メタボ / 2008.04.23 15:23
なな先生、こんばんは。

痛みと聞いて(見て?)敏感に反応してしまいました。

>「今まで、どこに行っても”痛いはずない”って。初めて、痛いことを認めてもらえました・・・」
>慢性疼痛には、身体的要因だけではなく、心理社会的要因が複雑に絡んでいます。

雪子さんの痛みは改善されたのでしょうか?少々心配です。
慢性疼痛、特に心因性疼痛の場合、周囲に”痛いことを認めてもらう”だけで
ずいぶん楽になると思います。
Dr.にお話ししても釈迦に説法ですが、線維筋痛症という慢性疼痛患者としての実感です。

>このように、痛みに悩む患者さんとは、日常的に出会います。
>痛みの除去は、医学の重要な課題です。

コメントをされている先生方のお話しをお聴きして、心強く思います。
患者さんのお話しを聴いてあげるだけでも”痛みの除去”につながると思います。根気がいる事とは思いますが、よろしくお願いします。
written by わんこ / 2008.04.23 19:19
「痛み」って「発熱」みたいに客観的な評価が困難で本人しかわからない信号なので、とても大事なのに実は一番難しいですよね。
産婦人科さん以外でも、「腹痛の患者さんは苦手だなぁ」と思っている先生も結構おられるのではと思います。
幼児なんかだと、およそ成人では「痛い」とは訴えないような病気でも「腹痛」を訴えて受診することが多いです。
まだ「きつい」ことや「苦しい」を「痛い」としか表現できないのかもしれないと思っています。
いろいろと勉強させられます。

なんにせよ、雪子さんは先生に出会えてよかったですね。
written by RDM / 2008.04.23 19:40
痛みって、伝えるのが難しいです。
原因がわからない時は、”とりあえずロキソニン”みたいなことも多いですし。
雪子さんは、きっと原因がわかっただけでも、かなりほっとしたのではないでしょうか?
特に原因のわからない痛みは、ものすごく不安で、辛い気持ちのもっていきようがないです。
鎮痛剤を十数個飲む気持ち、とてもよくわかります。
かつては、3~4時間おきに鎮痛剤愛用してました(汗)

基礎体温みたいに痛みが測れたらいいのにって思ってました。
written by さまようSE / 2008.04.23 20:18
患者さんと向き合う、ということ。痛みだけではなく、いわゆる不定愁訴?って片づけそうな面倒に思える事を痛感します。患者さんが話したくても話せない事、医者の前に来ると言えなくなること、ってあると思います。そこをいかにしてに聞き出すかが大切なんでしょうね。本職は外科医ですが、Blogを通じて色々な方と知り合いになれ、多くの病んだ方々とおはなしできるようになり、最近の私の日常の業務も少し変わってきているように思える事も時々あります。不定愁訴=心の叫び、は心のさけびなのかもしれませんね。ありがとうございました。
written by おやぢ / 2008.04.23 20:24
なな先生すみません、この場をお借りします。

さまようSEさん、こんばんは。

>基礎体温みたいに痛みが測れたらいいのにって思ってました。

実はあります。「Pain Vision」という装置です。
極々簡単に説明すると、腕などに電極を付け、被験者が感じている痛みと同程度の強度に感じる電気刺激の大きさを測定するのです。
それを「痛み度」として表します。

私が測定してもらった時、痛み度は120位だったと思います。
(関節リュウマチの患者さんのほとんどは、痛み度100以下だそうです)
written by わんこ / 2008.04.23 21:30
いつもながら、なな先生の御指摘はすごくいい点をついています。
私は神経内科医ですから、頭痛、神経痛などと非常によく出会います。
緊張性頭痛(筋肉性)と片頭痛(血管性)の区別でさえ、時に非常に難しいと感じます。なかなか治らない人ほど、精神的に参ってきて、心理要素が絡んでさらに治療を難しくします。
うつかと思ったら、薬物乱用性頭痛だったり、気付くのが遅れることもしばしばです。
精神科領域の知識もそこそこ持ってるつもりの私も、いつまでたっても名医にはなれないと嘆くことがしばしばです。
なな先生のお話を読むと、しっかり患者と対話しなきゃ、とinspireされます。
ありがたいことだと思っていますよ。
written by Doctor Takechan / 2008.04.24 00:56
あ、それからPain Visionとやらですが、要するに電気刺激装置ですよね。
残念ながら医療機器は値段が高い!
Pain Visionも、150万円もするんですね。それをPCに接続して測定するんですね。残念だな、到底、極貧開業医には手が出せない ww
written by Doctor Takechan / 2008.04.24 01:00
Doctor Takechan先生、おはようございます。

Pain Visionのこと調べて下さったんですね、ありがとうございます。

ご指摘の通り、電気刺激装置で、微弱な電気刺激を与えます。電圧を変える事で刺激の強さを変えて、実際の痛みと同じ程度の刺激を「痛み度」として表します。
ただ、お調べになったことと思いますが、同じ刺激でも2人の患者がいる場合、心理的に両者が同じ程度の痛みを「感じている」とは限らないのです。
しかし、治療の効果を数値で診て確認できるということは、医療者にとっても患者にとっても、喜ばしいことだと思います。(現在の価格については、先生の仰るように喜ばしくないですが・・・)
written by わんこ / 2008.04.24 06:09
sunnng daleさん、こんにちは。

学問、グローバルスタンダード、本当におっしゃる通りだと思います。
慢性疼痛に関しては、日本心身医学会にも米国麻酔学会にも、
ガイドラインが存在します。
sunnng daleさんのような視点を持った学生さんがいらっしゃるのかと思うと
頼もしく、心強くなりますね。
written by なな / 2008.04.24 08:25
トンちゃん先生、こんにちは。

いえ、私自身も自戒を込めてこの記事を書きました(苦笑)。
「痛みを訴える患者さんが、どこも悪いところはありません、良かったですね、
と言われる時の気持ちは
全く動かないパソコンを目の前に、どこにも故障はありません、と言われて困るのと同じようなもの」
という例え話を聞いたことがあります。
常に、謙虚でありたいという先生のお言葉に、共感します。
written by なな / 2008.04.24 08:30
メタボ先生、こんにちは。

きっと、誰もが同じような道を辿っているのではないでしょうか。
今はこんなこと書いてる私自身も同じです~

「疼痛自制内」という表現をたしなめられたことがあります。
疼痛は我慢するものではなく、緩和するべきものなのに、
我慢できているから良い、と肯定する姿勢は再考すべきではないか、と。
考えさせられました。
written by なな / 2008.04.24 08:34
わんこさんもきっと読んで下さるだろうと期待していました(笑)。
手元にある慢性疼痛に関する本の、線維筋痛症の項を読むと
「寝返りをうつだけでも痛い」
「電撃のような痛みが走る」
等の表現がなされており、黙考させられます。
痛みに関する理解は、今後医療者間にも広まって行くと信じています。
written by なな / 2008.04.24 08:39
RDMさん、こんにちは。

幼児の痛みの訴えまで、考えが及んだことはありませんでした。
これはまた、特別の大変さがあるのではないでしょうか。
大人でも、患者さんは実に色々な訴え方をします。

雪子さんには、痛みが子宮筋腫によるものだけではないことに
少しずつ気づいてもらおうと思っています。
他人が説得するのではなく、自分でそう気づかないと、痛みは和らいでいかないものかも知れません。
written by なな / 2008.04.24 18:27
さまようSEさん、こんにちは。

>かつては、3~4時間おきに鎮痛剤愛用してました

かつて、なんですよね?念のため(笑)。
ちょっと心配になっちゃいまいました。

痛みは、本当に難しいと思います。
慢性化すると、痛みに対する敏感さも変わって来ます。
やっぱり、まだまだ課題は山積みです~

written by なな / 2008.04.24 18:38
おやぢ先生、こんにちは。

不定愁訴=心の叫び

大変感銘を受けました。
まさにその通りですね。ありがとうございます。

患者さんが話したくても話せないことを、いかにして聞き出すかは、
本当に大切なことですね。
これが上手にできるようになりたいと、常々感じています。
しかしこれは、「できなかった時」の反省がしにくいという限界をはらんでいるのですよね。
ああ、難しい・・・
written by なな / 2008.04.24 18:54
Doctor Takechan先生、こんにちは。

学生の頃から、神経内科ってなんて難しい分野なんだろうと思っていました。
それだけでも先生を尊敬しちゃいます(笑)。

あれから十余年、気づいたら自分が近い世界にいるわけですが、
自分の力の限界には、比較的簡単に突き当たります。
いつか先生が教えて下さったように、専門科に任せる姿勢は重要である一方で、
患者さんが納得しないのに、突き放す形で専門科に紹介することは避けなくてはならないし。
そういう意味でも、痛みは難しいですね。

Pain Visionの件、ご教授下さいまして、ありがとうございました。
written by なな / 2008.04.24 19:05
なな先生、こんばんは。

痛みについては、気をつけないと怖いですね。

十年ほど前のことですが、一週間ほど腹痛を訴えていた
患者さんがいましたが、主治医不在の時、診察の依頼が
ありましたから、腹部を触診したところ、defence が
かすかにあり、mass を触れます。

腹部単純撮影を行ったところ、肝臓の上に空気がある
ではありませんか。消化管穿孔ですね。経過からすると
すでに癒着していると考えられます。すぐに、オペ可能な
病院の外科医と連絡をとり、撮影したX線写真と一緒に、
救急車で搬送しました。

一方、どう検査しても身体的な異常が見つからないことも
多く、痛みの臨床は、非常に難しいですね。

たまたま痛みの原因がわかっても、説明には細かな注意
が必要ですね。はっきりわかる状態になった時に、たま
たま受診となったのかもしれませんし、100% 正確な診断
は不可能です。ここを勘違いした若い医師が、不用意な
言動をして、トラブルを起こしそうになったり、起こして
しまったのを、何度となく目にしたものです。
written by K&R / 2008.04.24 19:48
なな先生、ご心配おかけして、申し訳ありません。
もちろん、「かつて」です(笑)
おかげさまで、手術を経て、かなり良くなっていますし、
鎮痛剤の使用も劇的に減っています。

今や超希少価値の中堅産婦人科(男性)に、
かなり長く薬物治療をしてもらっていて、最終的に
その先生に手術をお願いして、治してもらいました。
その術後の回診で、先生に「痛かったでしょう。」と言ってもらえて、
今までしんどかったことが、すぅっと消えたような気がしました。

その先生は、何気なしに言ったかもしれないですが、
その言葉は、たぶんずっと忘れられないと思います。

>わんこさんへ
「Pain Vision」という装置すごいのがあるのですね。
私もサイトで調べちゃいました。お値段もまたびっくりで。
痛みでは死なないっていうけれど、言葉は悪いですが、死んだ方がましという痛みもあると思うんです。
ずぅっと痛いのって、ある意味拷問です。
written by さまようSE / 2008.04.24 20:18
K&R先生、こんにちは。

大変示唆に富むお話ですね。
先生のおっしゃる通りで、痛みの臨床で難しいのは、
診断と、原因不明のケースと、患者さんへの説明の仕方ではないかと思います。
これは普段から漠然と感じていたことですが、
このように整然と難しさの理由を把握してはいませんでした。
ありがとうございます。

患者さんへの説明の仕方が上手になることも、臨床力のひとつなのでしょう。
written by なな / 2008.04.25 03:27
さまようSEさん、こんにちは。

術後の回診でのエピソードに、はっとしています。
痛みを起こす婦人科疾患の手術は日常的にやっていますが、
「これは、痛かったですね」という説明は、大抵やっていました。
手術直後に切除したものをご家族(多くの場合、ご主人かご両親)にお見せする時、
患者さんが術後に回復されて、切除したものの写真をお見せしながら説明する時、
さまようSEさんの主治医の先生と同じように言っていました。
患者さんは、そんなお気持ちでお聞きになっていたのですね。
大事なことを教えて頂きました。ありがとうございました。
written by なな / 2008.04.25 03:41
なな先生、おはようございます。

ご期待通りの反応でしたでしょうか?(笑)

>「寝返りをうつだけでも痛い」
>「電撃のような痛みが走る」
というのは、線維筋痛症の痛みでよく使われる表現です。

私の一番辛かった時は「剣山を身体中に巻き付けられている様な痛み」という言葉でしか表せない様な痛みが1週間続きました。
今も「身体中に剣山が巻き付けられていて、その締め付け方が時によって変化する」という様な感じです。

>痛みに関する理解は、今後医療者間にも広まって行くと信じています。
私もそれを願っています。患者の痛みの表現はいろいろありますので、「痛みの表現の(充分な量の)例文集」の様なものがあり、自分の状態に近いものを示せると良いかとも思います。(今は例文が少ないので、読んだことのある例文に偏っているように感じます)


>さまようSEさんへ

>痛みでは死なないっていうけれど、言葉は悪いですが、
>死んだ方がましという痛みもあると思うんです。
>ずぅっと痛いのって、ある意味拷問です。
これは、線維筋痛症の患者が常に思っていることかもしれません。
痛みを感じている患者の周囲の方がこう思ってくれると、メンタル要因で強くなる痛みが軽くなるのではと思います。
written by わんこ / 2008.04.25 05:51
私も首の痛みが辛くて、主治医からボルタレンとモーラステープ、その他の薬を処方してもらい、職場でも首の後ろにモーラステープを貼りながら仕事をしていました。
一応、女性ですから首の後ろにモーラステープを張っている事自体恥ずかしいのですが、痛みには変えられませんでした。

今は首の痛みは良くなったのですが、今度は手足に痺れが時々起ります。症状が悪化しているのかと、とても心配になることがありますが、丁寧な診察と主治医の先生の励ましの一言で安心して診察室を後にします。

私も一生向き合っていかなければ、ならないのですが、主治医の私の話をよく聞いてくれることと、主治医のユーモアのある励ましによって、一時期の心が折れそうな状況から脱出することができています。

雪子さんもなな先生に出会えて良かったと思います。そして、私も今の主治医にやっと巡り合えて良かったと感謝の気持ちで一杯です。

今では、何でも話し合える医師と患者の関係になれるようになりました。もちろん、感謝のお手紙もたくさん書いてますよ~。
written by バリ島 / 2008.04.26 01:34
わんこさん、こんにちは。

痛みはとても身近なものなのに、痛みに対する理解はびっくりするほど一般に広まっていないのですよね。
痛みを表現する例文集があれば、痛みに悩む患者さんご自身だけではなく
周囲の人が痛みを理解することにも役に立ちそうですね。
written by なな / 2008.04.26 12:35
バリ島さん、こんにちは。

バリ島さんがお慕いする、あの先生ですね(笑)。
理想的な医師患者関係、いつもうらやましくお聞きしています。

「doctor as a medicine」という言葉が好きです。
つまり、医師自身が癒す存在であれ、というような意味です。
バリ島さんの主治医の先生は、そんな感じなのではないでしょうか。
written by なな / 2008.04.26 12:38
麻酔科の者です。
自制内という表現が痛みに対しての一般的な患者にたいする無視をよく
表していると思います。
昔、麻酔科のカンファランスで患者の報告のときにある研修医がこれこれの鎮痛薬をこれこれ使ったのに痛みがありました。あの患者さんはもともと痛がりなので。といったところ、部長が、そういう人にはそれなりの鎮痛への配慮があるはずです。といいました。
まさにその通りです。痛みの感じ方は人によって違います。患者が痛いといえば、それは痛いとして扱わなければならないのです。
ペインクリニック外来で患者さんに、痛みにはかならず気持ちの部分がありますというたとえ話をします。
あなたが学生のとき、大好きな異性から背中をとんとたたかれたとします。しかし、もし、大嫌いな同姓から同じ強さでたたかれたら、どちらが痛いでしょうと。
written by yu / 2008.06.17 23:16
yu先生、こんにちは。

「自制内」という言葉は、恥ずかしながら私もたしなめられたことがあります
(あ、上のコメントに書いてますね)。
緩和ケアの場面でした。
「患者が痛いと言ったら、痛いとして扱わなければならない」というお言葉と、
「痛みにはかならず気持ちの部分がある」ことの例え話は、
まさにその通りで、大変参考になりました。
現場でそのまま使えそうです。
ありがとうございました。
written by なな / 2008.06.18 08:18

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