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お産やopeをしているイメージの強い産婦人科医ですが、
婦人科癌の患者さんの治療も、我々の領域です。
癌患者さんの場合、「緩和ケア」と言って
手術や抗癌剤投与などの積極的治療は行わず、
痛みや苦しみを和らげることを主眼としたケアをお受けになっている方も
いらっしゃいます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昌子さん(仮名)は、緩和ケアをお受けになっている患者さんです。
70歳近いたおやかな女性で、ご主人は稀に見る愛妻家、
ほとんどの時間を病室で、ご夫婦一緒に過ごされていました。
ご自分の運命を受け入れている患者さんには、
ご自分の運命を受け入れている方にしかない、澄んだオーラがあります。
昌子さんもそうでした。
とても仲のいいご夫婦で、訪室するとお2人で大歓迎して下さいます。
回診というより、ほとんどが他愛のないおしゃべりで、
むしろ私の方が穏やかな気持ちを分けて頂いていました。
しかし、昌子さんと2人になると
「先生、私、主人より先に死ねて嬉しいんです」
と、少しだけ心の内をこぼされます。
今思うと、ご主人に心配をかけまいと、懸命だったのかも知れません。
次第に、昌子さんは弱って来ました。
しかし、ベッドから起きられなくなっても、笑顔を絶やしません。
そればかりか、ご自分は吐き気に苦しんでいても、
「あなた、ちゃんとお食事、して下さい」とおっしゃっています。
夫婦って、すごい。
鎮痛剤の副作用で、ほとんど眠っているようになった頃です。
寝顔だけ見て、そっと出て行こうとしたら、昌子さんが目を覚ましました。
「あ、先生・・・」
そう言ったきり、また眠ってしまったかな、と思ったら
「先生は、生まれ変わったら、何になりたいですか」
一瞬、言葉につまりましたが
「そうですね、やっぱり、産婦人科医になるかなー。
昌子さんは? 生まれ変わったら、何になりますか」
「私は・・・もう一度女に生まれて、今の主人と出会って、結婚したいですね」
感動に喉が詰まって、お返事ができませんでした。
数日後、昌子さんは眠るように亡くなりました。
男泣きに泣くご主人に、看取られながら。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「人は、泣きながら生まれて、笑いながら迎えられる。
そして、笑いながら死んで、泣きながら見送られる。」
こんな言葉を、聞いたことがあります。
その両方に寄り添えるのは、唯一、産婦人科医だけだと思うのです。
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コメント
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本当にその通りです。素晴らしい職業だと思います。
こうして産婦人科の醍醐味を記事にされているなな先生、焼け野原に咲く美しいユリのようなイメージです。
このブログを読んで、産婦人科を志す人が増えてくれることを願ってやみません。
目頭が熱くなってしまいました…。
本当に愛し合われていたんでしょうね。
産婦人科医のいい面だけではなくて、哀しい面や辛い現実も書きながら、それでも代えがたい喜びがあることを綴るなな先生。
春野ことり先生が書かれている「焼け野原に咲く美しいユリ」というのは、まさにそのとおりだと思います。
書籍化してもっと多くの人に読んでほしいです!
そして、笑いながら死んで、泣きながら見送られる。」
そうありたいですね
笑いながら死んでいく・・・
最後に笑いながら・・・そんな人生を遅れたらいいですよね
とても素敵なご夫婦ですね~。
そしてこんな素晴らしい記事を綴るなな先生も本当に素敵です。
>「私は・・・もう一度女に生まれて、今の主人と出会って、結婚したいですね」
私も生まれ変わってももう一度主人と結婚して、そして娘達のママになりたいです。
本当は、「産婦人科医の醍醐味(2)」で書き込むつもりだったのですが・・・。
学生時代の親友A子(産婦人科医)に学生時代から
「ゆうちゃんが妊娠したら、私が取り上げてあげるわー」って言われていた私。
月日は流れ、約束どおり妊娠、出産はA子にお世話になることに・・・。
安産だったのですが・・・・。陣痛の痛みに大騒ぎ・・・。
入院、朝の8時、産まれたのが夕方の4時半・・・。
この日はたまたま、私以外のお産がなかったせいで、スタッフの手が空いていました。しかも、私は声が大きいしで。
冷静なA子、叫ぶ私・・・。
A子に破水されたときなんかは「鬼ーって」心で思ってました。
頭でわかっていても、いやはや自分ではどうにもなりませんでした。
A子の親友とのことで上の先生方もちょくちょくくるしで・・。
月日が流れても、このお産のことは酒の席でよくネタにされます。一生言われるでしょう・・・。
私は二人子供がいるのですが、やめればいいのにやっぱり二人目もA子にお世話になりました。
心では騒がないと決めていたのに、やっぱり大騒ぎ・・・。
でも、いいお産でした。親友に取り上げてもらえる人なんてめったにいないでしょうから。
いいお話しですね。
私も、夫とこんな風に年をとってゆきたいです。
今、婦人科にお世話になってます。
無口で厳しいけれど、素晴らしい主治医に恵まれました。
多分、先生の少ないお言葉やムダのない行動の端々に
表には見えない温かなお人柄を感じたのだと思います。
幸せな妊婦さん、産婦さんしか
お医者さまに喜びを差し上げられないのかと
さみしく思っていましたが、
今回のエントリーを拝読し、ホッとしました。
2日後に・・穏やかに・・微笑んだように旅立ちました。
「ありがとう・・」確かなる心の声を放ち・・痛みから
解放されました。約2年間、癌と共存した彼の肉体を
彼の息子さん、そして私の子供達、みんなで撫でました。
愛しくて・・愛しくて・・撫でながら泣きながら・・・
みんなで見送りました。
そして納骨の時に娘に宿った命は、彼の生まれ変わりとして
その年の終わりに、大きな大きな声で泣きながら この世に
誕生しました。ホスピスでの「想い出を語る会」に連れて
いったら・・「もう生まれ変わったのー」と・・大歓迎!
今日のなな先生の記事が あまりに私にはタイムリーすぎ
思わず反応してしまいました。
「輪廻」とか・・繋がってゆく命の不思議さ、神秘・・・
彼の癌が伝えてくれたもの・・教えてくれたもの・・
彼のおかげで看護師になれた次女は、産婦人科で2年勤務
した後・・今春から正看護師の資格を取るために勤労学生に
・・今、乳腺外科で乳癌と向かい合っています。
産婦人科と緩和ケア・・・
親子共々命について深く深く学ばせて頂いています・・・
なな先生・・産婦人科医・・素敵な職業ですね・・・
先生らしいセンスを感じるお褒めの言葉に、照れることしきりです(笑)。
産婦人科は、本来は希望者が殺到してもおかしくない科だと思うのですが・・・なあんて。
昌子さん、素敵な女性でしょう。
それから、お褒め下さってありがとうございます(笑)
人間いくつになっても褒められると嬉しいですね。
辛く厳しい面も含めて、産婦人科医療は素晴らしいと思っています。
「笑いながら死に、泣きながら見送られる」。
まさにこの通りだった昌子さんの逝き方は、
人生の先輩の、お手本でもありました。
> 私も生まれ変わってももう一度主人と結婚して、そして娘達のママになりたいです。
これは、更に素晴らしい!
女性として母として、最高の心持ちではないでしょうか。
ご主人もお嬢ちゃんたちも、きっとお幸せでしょうね。
このひと言を聞いた私も幸せのおすそ分けを頂戴しました。
信頼できるお友達に取り上げてもらっなんて。
最高の友情です。女性の特権ですね(笑)。
取り上げた先生もまた、どんなに嬉しかったでしょう。
ところで、私自身も友人のお産に立ち会ったことがあります。
彼女も、ゆう先生と似たような気持ちなのでしょうね、きっと・・・(笑)
友人側の気持ちがちょっとわかった気になっています。
先輩産婦人科医の言葉です。
「我々の仕事は、患者さんから喜びを頂戴する仕事ですよ」。
当然それは、お産だけではありません。
例えば、通院中の患者さんが少しずつ元気になっていくのを見る時、
外来にいらっしゃる患者さんの、ちょっとおしゃれをした姿、
診察が終わって、丁寧にお礼を言って下さった時・・・
喜びを頂戴する場面は、たくさんあります。
とても深みのある、そしてやさしさと愛情を感じるコメントを
ありがとうございます。
パートナーの方を、本当に愛していらしたんですね・・・
この世で一番美しい言葉、「ありがとう」、
これを言いながら亡くなったパートナーの方の人生がいかに素晴らしかったか
思いを馳せずにはいられません。
同じ医療の現場で働くお嬢さんを、応援しています。
長男を出産する直前まで、緩和ケアの病棟で働いていました。1日に一人は看取るほど、多くの方の死とご家族の心のケアに携わってきました。
私の働いていた病院は緩和ケアにとても熱心で、「緩和ケア研究会」といって、各病棟の緩和ケアを学びたい医師、看護師、薬剤師等が集まってみんなで症例報告をしたり、各病棟で困っている患者さんにとっていい治療方法、いいお世話の仕方はないか知恵を出し合ったものです。
中でも、一番熱心に緩和ケアを考えてらしたのが産婦人科の医師でした。なな先生のようにエコーを妊婦さんと一緒に見ながら「指しゃぶりなんかしちゃってぇ~かわいい子だなぁ」とニコニコしちゃう優しい先生。
命の大切さ、いとおしさを毎日感じているからこそ、人の死にも優しいんでしょうね。
かくいう私も多くの方の死から命の大切さを学び、妊娠出産育児が大好きになりました。
私ももちろん生まれ変わっても女性でうまれ、夫と結婚して、テレビに出られるくらいの子沢山かあさんになります。そのときはなな先生の近くに住みますので私の子10人取り上げてくださいね(笑)
父は母にラブラブだったので後を追うように難病になり亡くなりました。
かかりつけクリの先生と終期も社会生活の中でと誓い、家でぎりぎり迄看ていたので大きな病院への入院は一月足らずでした。
結婚を考え始め、この記事を読み、両親を想うのは意味深いと思います。
優しいなな先生と同じDr.とは思えぬ彼氏に今ムカーッときているのです。
両親の事で医師の素晴らしさを知ったことを思い出しなさいと天国から言っているのかもしれませんね。でもアプッです。
エビは彼氏にもいつも、なな先生はどんな先生だろうねぇステキだろうねぇとまるで恋をしてうっとりと話しています。
両親が亡くなってから私も婦人科に通うようになりました。
先生はホルモンをご覧になられ「何かとてもショックな事があったの?」と尋ねられ、両親が…と言うとお顔を歪められ机にバタッと突っ伏して「それだぁー」と言って下さりました。優しさで治りそうでしょう?
お産のお話だけでなく、婦人科のお話を書いて下さって患者として女性としてとても嬉しいです。
お産をする女性もしない女性も両方素晴らしいと想っています。
そして、笑いながら死んで、泣きながら見送られる。」
私も、恩師から同じような言葉を頂いた思い出があります。
まさに、産婦人科という科はその両場面に立ち会える唯一の科であると思います。
それが、「生命」に対して深く考えることを可能にしてくれると教えられました。
日々、忙しさにゆとりを忘れてしまいそうになるのですが、婦人科疾患で亡くなられる患者さん、残念にも死産される患者さん、大騒ぎしながら元気な赤ちゃんを出産される患者さん、そして彼女達を見守る家族の涙に直面し、「生命」の意味を考える時間を一緒に持つことができる。
醍醐味なんですよね、そうですよね。
この科を選んでよかったと思い続けることが出来るように頑張るつもりではありますが・・・最近の世間の負のエネルギーに毎日負けそうですね。
なな先生、ありがとうございます!頭リフレッシュですわ
(でも正直、ここ3回続けて仕事中に流産してましてへこんでおります。これもまた、修行ですかな(^^))
この言葉に一番胸を打たれました。
先生を尊敬せずにはいられません!
なな先生、いつの日かお会いしたいです。私の出産の時は、先生にお願いしたいと、本当に思いました。
緩和ケアをなさっていたのですか。
たけ吉さんがこれまで下さったコメントを読み返すと、
しっくり納得です(笑)
緩和ケアは、施設によって力の入れ方が全然違いますね。
緩和ケアの経験があることは、医療者として大切な能力のひとつと思っています。
> 私の子10人取り上げてくださいね(笑)
5人目以降は出張サービスしますよ~(笑)←私の野望です(^o^)
素敵なご夫婦ですね。きっとお二人でいろんな事を乗り越え、受け入れてこられたのでしょう。強い絆を感じます。
残されただんな様は独居になられたのですか?
いつも奥様の笑顔を感じながら充実した生活ができていることを願います。男性の独居生活はかなり厳しい・・・。
私も産婦人科病棟勤務が好きでした。自分の人生と重ね合わせいろんな事を感じながら勤務できる唯一の病棟でした。
”こんな赤ちゃんほしいなぁ。とか自分のお産の時はどんなだろうな・・・なぁんて。婦人科系の疾患もですね・・・”
私の勤務していた頃は男性が婦人科病棟に近づくのを嫌がられました。
本来ならどんどん奥様の近くについて奥様を支えてほしいところです。大切なパートナーの一大事なのですから。
感受性豊かななな先生に出会えて幸せなご夫婦でしたね。
ご両親への深い愛情が伝わってくるお話ですね。
自分にも、いつか親を見送る時が来ます。
その後、両親のことを偲びながらエビさんのように思えるだろうか。
考えさせられました。
婦人科の先生、いい先生です!
深い悲しみがあったら、月経不順なんて起きて当たり前なのですが、
科学的に説明するのは困難です。
しかし大切なのは科学的に説明することではなく、
患者さんが健康を取り戻すことです。
やさしさで治りそうなんて、最高ではないでしょうか。
私もしびれてしまいました。
ご結婚をお考えなんですね。
男性とちがって女性にとっての結婚は、一方通行の門のようなものなのだそうです。
迷って悩んで、そして幸せになりますように。
最後の文章に衝撃を受けました。
心と身体の具合は、少しは良くなっているのでしょうか・・・
流産の何たるかを知り尽くしていても、
悲しいし、
不合理な考えも浮かんでくるかも知れません。
少しでも、癒えていきますように。
いえいえ、能がないですね(笑)
「生まれ変わったら、花火になりたい!」
くらい言えればいいのに(^^;
> 私の出産の時は、先生にお願いしたい
これは、産婦人科医にとって殺し文句です(笑)
ありがとうございます。
実物の私はかなり普通の産婦人科医です。
どこにでもいますし、modernさんのお傍にもいますよ、きっと。
産婦人科病棟は、独特の雰囲気がありますよね。
癌の患者さんと新生児が同じフロアにいるというのも特殊ですが、
癌患者さんたちが、カーテン越しに赤ちゃんを愛でていらっしゃる姿に
私たちが感動します。
ぴょん先生のおっしゃるように、以前は男性は入りにくい空気がありました。
今は全くその影を潜めていますので、よく考えたら医療の現場にも
少しずつ良くなっている点もあるのかも知れませんね。
なな先生が下さったお返事の中で「結婚は女性にとって一方通行の門」と言う言葉、心に浸みました。
エビ彼の門のイメージ…中国の妖怪の住んでそうな古い巨大な城門です。
その前で人身御供に出された小さなエビがハァーッと溜息をついている感じです。
それでも、食べられてなるものか退治してやると 涙目で頑張ってます。
先日、その門をゴンゴン叩いたのですが妖怪は「いないよ〜♪」とバカにするのです。
だから「じゃあ、もう二度と来ません。」と立ち去ろうとしたら門をちょろっと開けて「ワーッ、ちょっと待て…!」と開城を考えるからと引き止められました。
ちょろっと開いた門が閉められないようにとりあえずと足をグイッと突っ込んどきましたが一方通行だったとは…。
戻れないのは何となく出会った時から解ってました…☆
医師の状況を改善しようと一生懸命なのは応援してますが、時々寂しくなってしまうのですね。
でも、なな先生のおっしゃるとおり、迷って悩んで幸せになりたいと思います(^-^)ありがとうございました。
優しいなな先生の毎日がますます喜びに満ち溢れ、光り輝きますように…♪
私もなな先生のように素敵な結婚が出来ますように…♪
ときどき仕事の合間に先生のブログを読ませていただいています。毎日時間に追われて生活をしているうちに、自分で自分の心を追い詰めてしまっているこのごろの私は、なな先生のブログでいつも癒されています。「がんばらなきゃ」って思えば思うほどすべてがからまわりしてうまくいかなくて、夜ひとりになって虚しい気持ちがつのり泣いてしまうこともあります。
でもなな先生のブログで生命の誕生や癌でなくなった患者さんのお話を読ませていただいているうちに、なんだか心が少しずつやわらかくなって「そんなにがんばらなくてもいいのかも」なんて思えるようになりました。これからも素敵なお話をきかせてくださいね。
コメントするのは初めてですが、ときどき覗かせていただいています。
血液内科医ですが、4月から緩和ケア医へ転向します。自分の向き不向きを見極めるのが下手っぴらしく、科を変わるのは2度目です。
卒業してすぐは、実は産婦人科に進みました。
お産が大好きで、婦人科領域での化学療法も放射線療法も、終末期に関わるのも好きでした。
唯一、ダメだったのが手術で……(汗)
手術さえ苦手でなければ、と、産婦人科へ戻りたいと思うこともありました。何より周産期医療に関わっているのが大好きだったので、たまに分娩に立ち会う夢を見たりもします。
今みたいな社会情勢、医療情勢でなければ、本当に産婦人科は希望者が殺到してもいいくらい、いい仕事だと思います。
小さなエビさんの気持ち、何だかとってもよくわかる気がします。
彼は、エビさんのこんないじらしい気持ち、わかっているのかなー。
こんな時に、迷いが消えるようなひと言があると、女性は安心できるんですよね。
例えば、皇太子様のあのお言葉「僕が一生全力でお守りします」とか(笑)。
我々夫婦も人並みに凸凹していますので、ご安心(?)下さい。
時間に追われる生活をしていると、つい気持ちが追い詰められること、ありますよね。
そんな時にはきっと「頑張らない」のがコツなのでしょう。
現代を生き女性の、共通の悩みなのかも知れません。
お互いゆっくり生きましょうね。
緩和医療という難しい言葉も実態は機微にあふれているので、学問とは別のように感じます。
一個人としては、昌子さんのような一言をいただけるような”ダンナ”ではないと反省しながら、家庭生活を顧みます。僕としては昌子さんのように”言う”つもりですが・・・
医師の仕事の中には、向き不向きがあると思います。
自分に何が向いているか、見極めが大事なのですよね、きっと。
緩和ケア医に転向なさるのですか。
大変な分野ですが、とても大事で、日本ではもっともっと発達普及すべき分野であると、常々思っていました。
どうか、頑張って下さい。
> 産婦人科は希望者が殺到してもいいくらい、いい仕事だと思います。
そうでしょうそうでしょう?!
患者さんと、直接診療に関係ないお話をするのは以前から好きでしたが、
その意味合いを先生のように捉えたことはありませんでした。
あの会話は、患者さんのお人柄ごと理解し、「全人的医療」につなぐ、大切なものだったのかも知れません。
先生のおっしゃるように、最近減って来てしまいましたが、
せめて入院患者さんとの診療外のお話は、大事にしたいと思います。
> 僕としては昌子さんのように”言う”つもりですが・・・
素晴らしく、うらやましいですね。
先生ご自身も奥様も。
私は・・・きっと子さんのように言うと思いますが、
主人にそう言ってもらえる自身は、全くありません(苦笑)。
私も母が亡くなる時の事を思い出してしまいました。
後で聞くと、家族にそれぞれ、「ありがとう」という言葉を言っていたそうです。
母は私を産んだ病院で、ガンで入院して亡くなりました。自分の症状が辛いのに、いつも父や私のことを心配して、言葉をかけてくれていました。
最後まで、母らしい生き方を送って、亡くなりました。私もそのように生きていきたいと常々思っています。
そういえば、この間、主人が「私が亡くなったら、辛くて酒に溺れてしまうかもしれない」と言っているのを聞いて、少し嬉しくなってしまいました。だって、私も主人が亡くなったら、生きていけないほど辛いと思うからです。ちょっと、ノロケも加わってしまいました。ごめんなさい。
> 家族にそれぞれ、「ありがとう」という言葉を言っていたそうです。
素晴らしいですね・・・
このお話だけでも、バリ島さんのお母様のお人柄が偲ばれます。
最愛の人たちに「ありがとう」と言って終われる人生、立派です。
ご主人のためにも、お身体を大切にして長生きしないといけませんね(笑)
はじめまして。いつもRomさせてもらってます。
今回のお話は胸が詰まりました。
昌子さん方のような夫婦の姿は理想ですね。
お互いを思いやるって簡単そうだけど難しいですよね。
今日は私も主人に優しく接しようって思いましたもの。
(いつもは鬼嫁やってます)
私は昨年の夏 子宮体癌を見つけて頂いて
命を助けていただいて以来、産婦人科の先生方の大ファンです。
子供もいないまま、30代で子宮を失うことを受け入れず・・
泣いて泣いて先生方を困らせてしまいました。
その都度忙しいのに時間を作って(無理やり予約を入れてくれて)私の気持ちに寄り添ってもらいました。
声もなく涙する私の手を握ってくれた看護士さんや
ただただ私の話を聞いてくれた先生にどれだけ助けられたか・・・
最終的には主人の「生きて戻って来てくれればいい・・」という言葉に背中を押されて手術を受けることにしました。
幸い追加治療も受けずに術後半年をもうすぐ迎えます。
私の選択が正しかったのか分かりませんが、私は命をつないでもらったと思ってます。
ある意味生まれ変わったと思ってます。
照れくさかったけど 退院時に担当の先生に
「担当が先生で本当によかったです。命を助けてもらってありがとうございました^^」と伝えて来ました。
患者達でくくっていいのか分かりませんが・・私が知ってる限り・・みんな自分の担当の先生が一番と信じて疑っていませんよ!!
今日も術後の検診で久しぶりに先生方にお会いしました。
私がお世話になっている病院でも
産婦人科の先生が4月からまた少なくなるそうです。
これ以上忙しくなって 先生方が倒れなければいいのですが・・・
なな先生も 先生の患者さんやご家族のためにも
お体には気をつけてくださいね。
とりとめもない文章になってしまいましたが・・
これからもブログ楽しみにしてます。
今日に至るまで、筆舌に尽くしがたい思いをされたのではないでしょうか。
生きることをきちんと選択し、ご主人はもとより医療者に対する思いやりまで忘れないTomさんの文章に
昌子さんが放っていたものとはまたちがう、やわらかいオーラを感じました。
退院時の産婦人科医への言葉、よく言って下さいました。
使命感に支えられている医者ほど、その一言で頑張れます。
Tomさんにその一言をもらった先生はきっと、
次の患者さんに向き合う力につなげ、さらに
後輩たちにも語り継ぐのではないでしょうか。
Tomさんとご主人のご健康と、益々の幸せを祈ってやみません。
また、遅まきにやって参りました。
で、まず、月間ランキンぐ〜 の1位! おめでとうございます。
あなたもわたしもウォッチンぐ〜
心揺さぶる、ななブロぐ〜 ...でございますね。
いつかこの日が来ると、おじさんは、おじさんは,,,ううぅぅぅぅうう・・
あ、感激のあまりキャラ変わってわってしまいました(汗)、
で、まじめな話、先生のブログに寄せられる膨大なコメントを拝見するにつけ、やはり、医療の大切さ、奥深さ、そして、産科医療の現状を、多くの国民に伝えるのは、日々のご苦労から生まれる純粋なことばだと実感致します。
超多忙で、新婚生活ど〜なっちゃってんの?、と心配したくもなりますが、ま、それは、きっと理解者であるはずのご主人にガマンしてもらって、今しばらく、国民がほんとうに良い医療を受けられる世の中になるよう、今しばし、ブログを続けて頂きたいと思います。
これからも注目させて頂きます♪〜
毎日、このブログを読んで一言一言を噛みしめるのを楽しみにしています。(味わいすぎてあまりコメントまで至りませんが…)
このエントリーを読んで、自分の看護学生の頃を思い出しました。
父の病気もあり、ターミナルケアをできる看護婦になりたいと思って、いろいろ勉強していました。
でも、母性看護学の授業で、いつもと~っても厳しい先生(助産婦として婦長として活躍してこられた方です)が、それはそれは優しいお顔と手つきでレオポルド触診を教えて下さり(先生の手の中に赤ちゃんが見えるようでした。)、そこから急に助産学科受験へと方向転換。
でも私の中では「死をみつめるならまずは生から」とつながりがあったのです。
お産の場を知り、数少ないですが死にゆく人、死に立ち会い、生まれるときも死ぬときも、誰にも手出しできない止められないエネルギーが流れるのを感じ、生も死も方向は違ってもとても近いものだと感じています。
ちいまめ さんへ
>生まれるときも死ぬときも、誰にも手出しできない止めら れないエネルギーが流れるのを感じ、生も死も方向は違っ てもとても近いものだと感じています。
感じ入りました。
この感覚は、『これぞ医療人』って感じですね。
「色即是空、空即是色、諸行無常」 といったところでしょうか。
ブログを始めた当初から、先輩ドクターの広く温かい視点で
とても心にしみる言葉の贈り物を、たくさん下さったTakechan先生です。
先生から頂戴するお祝いのメッセージは、私にとって特別なものです。
1位は嬉しいです!
私の書いた文章を読んで下さる方がいることもさることながら、
ここに寄せて頂いた、宝石のようなコメントを多くの方が読んで下さったことが
嬉しくてなりません。
ひとつの問題に関して、色々な立場から真剣に、思い遣りを持って綴って下さるコメントの数々。
いつかはブログを止める時が来て、おばあちゃん産婦人科医になった時にも
ここに寄せられた皆さんの心は、忘れることはないでしょう。
ありがとうございます。
これからもよろしくお願い致します。
それでもがんばるさんが、私の感じたことを代わりに言って下さいました(笑)
レオポルド触診、先生の手の中に赤ちゃんが見えるよう・・・
何だかその感覚、とてもわかる気がします。
最近はエコーなどの検査が発達しましたので、
触診少しずつ出番がなくなる傾向にあります。
でも、患者さんに触れるって、とても大切なことだと思うのです。
触れることによってしか得られない、患者さんとの間に通い合うものがあります。
そんな感覚を思い出すお話でした。
昌子さんは、本当にお見事でした。
思い返すと、緩和ケアの現場では患者さんたちに教えて頂くことばかりでした。
緩和ケアをやるには若すぎたと、反省することしきりです。
このブログには、すごい助産師さんが何人もいらっしゃるんですよ(笑)
ちいまめさんのコメントには、私も何度も目から鱗を落としています。
この先も是非、楽しみにしていて下さい。
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