桜井淳所長が核燃料サイクル施設と高エネルギー加速器施設を見学する理由-MC法による遮蔽設計-
テーマ:ブログ桜井淳所長は、国内の核燃料サイクル施設や国内外の高エネルギー加速器施設を繰り返し見学していますが、それは、モンテカルロ法による臨界安全解析(核燃料サイクル施設)と遮蔽安全解析(核燃料サイクル施設と高エネルギー加速器施設)の妥当性を確認するためで、主査を務めている日本原子力学会「最適モンテカルロ計算法」研究専門委員会の活動の一環であり、特に、安全審査へのモンテカルロ法による遮蔽安全解析の導入は、兵庫県播磨に設置されたパルス運転のSpring-8(Super photon ring -8GeV)では、まだ、経験式や簡易計算式の適用レベル(ただし、安全審査書類には、記載されていませんが、経験式や簡易計算式での計算値の妥当性を検証するため、モンテカルロ計算コードMARS等の計算値は、参照解として採用していました)であり(日本原子力学会「モンテカルロ計算法高度化」研究専門委員会において、安全審査に携わった経験のある、原研(原研)の笹本宣雄主任研究員を招いて講演していただき、専門的な質疑応答を行いました)、最近のJ-PARCにおいて、初めて実現しましたが、まだ、それでも十分ではなく、トラック競技に例えれば、第一コーナーを通過したに過ぎず、これから、数年かけて、本格化しなければならず、桜井所長は、J-PARC建設初期から(原子炉の安全審査は、建設する前に安全審査をするが、加速器に対しては、建設後、使用前検査として、設計の妥当性の確認がなされ、実際には、建設初期から、繰り返し、設計の妥当性を確認するような専門委員会は、開催されています)、高エネルギー中性子遮蔽安全解析をサポートするため、これまで、学術セミナー「高速PCによる計算演習 MCNPXによる高エネルギー中性子遮蔽安全解析セミナー」(MCNPXは、米Los Alamos National Laboratoryが開発した150MeVまでの評価済み核データライブラリを利用した連続エネルギーモンテカルロ中性子輸送計算コード)を12回開催し(日本原子力学会HP参照)、その分野の高度化に貢献してきました。