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京都府京丹波町の入所型フリースクール「丹波ナチュラルスクール」で、入所していた兵庫県の中3の女子生徒(14)を殴りけがをさせたとして、京都府警捜査一課と南丹署は9日、傷害容疑でいずれも京都府南丹市、スクール経営者朴聖烈(60)と同責任者森下美津枝(55)の両容疑者を逮捕した。
府警によると、入所者の大半が「入所後すぐ個室に呼ばれ、木刀で殴られた」と説明。その後も数回から数十回にわたって殴られたという。入所者の部屋は外から3重に鍵がかけられ、暴力を口外しないよう口止めされていたことも判明。同課などは朴容疑者らが日常的に虐待し、隠ぺいを図ったとみている。
スクールは不登校やひきこもりの生徒や成人を預かって集団生活させ、内職などをさせていた。同日の家宅捜索の際には12人が入所していた。
調べでは、朴容疑者らは8月3日、スクールで女子中学生に殴るけるの暴行を加え、顔にけがをさせた疑い。朴容疑者は「しつけで殴った」と供述。森下容疑者は「知らない」と否認している。
同課によると、入所者は厳しい生活を強制されていた。トイレは1日数回で時間帯を限られ、順番に入り最後の1人が水を流すルール。入浴も夏場で2日に1回、冬場は5日に1回だった。
入所料は200万―350万円、月謝も10万―20万円と高額。自宅で寝ていた入所予定者を数人がかりで無理やり連れ去ったケースもあったという。
昨年11月、入所者の少年が逃げ、親に「暴力を受けた」と訴えたため、児童相談所がスクールに事情を聴いたが、虐待は発覚しなかった。森下容疑者は度々「いらんことを言ったらあかん」と口止めしていたという。
今年8月中旬には事件の被害者の少女ら3人が逃げ出し、「暴力を受けた」と訴えて児童相談所が調査。その際、保護された入所者もいた。
(2008年9月9日23時30分 スポーツ報知)