10年連続で3万人を超える自殺に歯止めをかけようと、官民の予防に向けた取り組みが広がっている。最近は家族を失った遺族自身が様々な形で予防や遺族支援に積極的にかかわる動きも活発だ。家族が突然、命を絶つ衝撃と悲しみは計り知れない。10日から自殺予防週間が始まる。今年も相談電話やシンポジウムなどのイベントが全国各地で開かれる。
遺族支援団体「全国自死遺族総合支援センター」は8月下旬、27人の遺族の手記「自殺で家族を亡くして」を1冊の本にまとめた。多くの遺族が手記を寄せたことに代表幹事の杉本脩子さんは「葛藤を抱えながらも『伝えよう』という思いがこれほど強いとは」と驚く。(07:00)