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「反撃するなということか」 不運な逮捕…妻との離婚も考えた (1/2ページ)

2008.9.10 00:59

 「突然襲われ、どう身を守れというのか」。反撃して逮捕された男性は、襲われたときの恐怖や、逮捕されて家庭や職を失いかねない不安を語った。

 男性は会社に出勤するため、山手線内回りのホームで電車を待っていた。携帯電話をいじっていると、反対側のホームで、男が柱にぶつかったのが見えた。「よそ見していたのかな」。男はさらに近くのサラリーマン風の通勤客にぶつかっていき、いきなり頭突きをして襲い始めた。ホームに響く男の怒声。通勤客は階段を駆け上がって逃げ、男は階段の上方を見上げて何かを叫んでいた。

 驚いて成り行きを見守っているとき、男と視線が合った。男は怒鳴り声を上げて線路に降り、こちらのホームに上がってきた。「いきなり襲ってきた」。何度も顔を殴られ、たまらず顔を下げてよけたが、蹴りが顔に入った。

 「殺される」。男性は右拳で男の顔を殴りつけた。男はあおむけに倒れ、意識をもうろうとさせながらブツブツとつぶやいていた。すぐに改札に走り、駅員に警察への通報を頼んだ。

 通勤時間帯で居合わせた通勤客は既に移動。もう1人の被害者も去っていた。駅の清掃員が目撃者として名乗り出てくれたが、「反対のホームから見ていたから、襲われた人の顔をはっきり見ていない。反撃した瞬間も見ていない」。

 男性は警察に説明したが、刑事は「相手は頭を打って意識不明になった。状況は良くない」。午後5時過ぎには「傷害容疑で逮捕する」と告げられた。逮捕状の「殴られて激高して」という文言に、「激高してない。身を守っただけだ」と反発を感じた。

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