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フリースクール入所少女に傷害容疑 京都、経営者ら逮捕(1/2ページ)

2008年9月9日15時4分

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写真経営者らが逮捕された「丹波ナチュラルスクール」=9日午前10時50分、京都府京丹波町、本社ヘリから、荒井昌明撮影

写真入所者が生活していた施設の2階にある扉には、外付けの錠が設置されていた=9日午後、京都府京丹波町、上田潤撮影

写真施設の脇には山積みのゴミが放置され、洗濯物も残されていた=9日午後、京都府京丹波町、上田潤撮影

写真入所者への虐待があった施設へ捜索に入る京都府警の捜査員ら=9日午後、京都府京丹波町、上田潤撮影

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 引きこもりや不登校などの子どもや成人を有料で寄宿させている京都府京丹波町のフリースクール「丹波ナチュラルスクール」で、入所する兵庫県の中学生の少女(14)に暴行して17日間のけがを負わせたとして、京都府警は9日、経営者の江波戸(えばと)聖烈(せいれつ)容疑者(60)=同府南丹市園部町城南町=と責任者の森下美津枝容疑者(55)=同市園部町半田=を傷害容疑で逮捕した。

 2人が入所者らを施設内に監禁していたという情報があるうえ、少女のほかにも施設を逃げ出した入所者がおり、府警は2人が日常的に暴力を振るっていた可能性もあるとみて調べる。入所者が居住していた建物の窓には金属製の格子がはめられていた。

 江波戸容疑者は「平手打ちはしたが、しつけだった」と話し、森下容疑者は容疑を否認しているという。

 府警の調べでは、江波戸容疑者は8月3日、施設内で「態度が悪い」などと言って少女に殴るけるなどの暴力を振るい、顔にけがを負わせた疑い。森下容疑者は江波戸容疑者が暴力を振るう間、現場で黙って見ていたという。少女は同月13日午前2時ごろ、17歳の少女と20歳の女性とともに施設を逃げ出し、府警に保護され被害届を出した。

 府警によると、9月9日午前に施設を家宅捜索した時点で、施設には10〜30代の男女が6人ずつ計12人おり、うち3人が未成年だった。12人は現在、南丹署で事情を聴かれている。入所者は男女に分かれて集団生活をしていた。

 昨年10月末にも府警が施設を逃げ出した男性(当時19)を保護し、京都府が児童福祉法違反の疑いで立ち入り調査。その後も複数回立ち入り、今年8月には女性3人が「施設を出たい」と話したので保護した。保護した入所者からは、期限切れの弁当を食べさせられたり、日常的に暴力を振るわれたりしていたという情報が入った。また、以前に入所者の自殺未遂騒ぎも起きているという。

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