ニュース: 事件 RSS feed
少女に殴るける 京都のフリースクール経営者ら逮捕
このニュースのトピックス:少年犯罪
不登校の子供らを預かるフリースクールで入所者の少女を殴ってけがをさせたとして、京都府警捜査1課と南丹署は9日、傷害容疑で、私設更生施設「丹波ナチュラルスクール」(京都府京丹波町中台桜梅)の経営者、朴聖烈(60)=京都府南丹市園部町=と施設職員、森下美津枝(55)=同=の両容疑者を逮捕した。
他の入所者が「木刀などで殴られた」と訴えているほか、過去に入所者の脱走騒ぎで児童相談所が調査した際、施設側が口止めをしていたことも判明。
府警は暴力が常態化していたとみて、施設など4カ所を家宅捜索、運営実態を調べている。
調べによると、朴容疑者は今年8月3日午後1時ごろ、敷地内で草刈り作業をしていた女子中学生(14)が男性入所者と口論したことを注意した際、「態度が悪い」と立腹。殴る蹴るの暴行を加えて顔などに全治17日のけがをさせた疑い。森下容疑者はそばにいたが、制止しなかった疑い。
朴容疑者は「しつけとして平手で殴った」と供述。森下容疑者は「自分は知らない」と容疑を否認しているという。
施設には当時、13歳から30代の男女十数人が入所。草刈りなどの作業の進行が遅れると暴行を受けていたという。被害にあった少女は同月13日に、別の少女(17)と女性(20)の3人で逃げ出し、京丹波町内のスーパーに助けを求めて事件が発覚した。
施設の食事ではコンビニエンスストアの弁当やパンなどが出されるが、消費期限切れの場合もあったという。
府などによると、昨年10月下旬にも少年が脱走するトラブルがあり、府京都児童相談所が立ち入り調査。森下容疑者はこの際、入所者に「余計なことを言ったらどうなるか知らないぞ」と口止めしていたという。