「くそ教委」、予算で脅し　波紋呼ぶ橋下知事発言

　全国学力テストをめぐる橋下徹大阪府知事の発言が波紋を呼んでいる。「くそ教育委員会」「予算をつけない」。大阪の成績低迷へのいら立ちは、「教育非常事態」を宣言した知事の意に反してテスト結果の公表に消極的な市町村教委への“脅し”にまで発展した。

　知事の意向を受けた府教委は１０日、市町村教育長を集めて結果公表を要請するが、過度の競争を懸念する市町村からは一連の発言に「そんなこと言っていいのか」と困惑の声も上がっている。

　発言は８月２９日のテスト結果公表を受けた「府教委は最悪だ」という批判から始まった。

　知事は府教委に市町村別の平均正答率などの結果を公表させようとしたが、難しいと判明。成績低迷の原因を「公表しないから甘えたままだ」と各教委の姿勢に求め、府教委を通じて市町村に公表を要請することにした。

　市町村教委に直接介入できない歯がゆさからか、知事は「要請が無視されるなら、府教委の存在意義なんかない」「あのくそ教育委員会がみんな（市町村別結果を）発表しないって言うんです」と連日圧力をかけた。