ニュース: 生活 RSS feed
【産科医解体新書】(3)厳しいけど頼りになる先輩 (2/2ページ)
僕らの会話を聞いていた患者さんは「えっ、骨を折るのですか?」と心配になったようです。慌てた先輩は「い、いえ。こちらの話ですから。もう生まれますよ。はーい、生まれました」と優しく患者さんに声をかけました。
厳しい叱責の後には、「少しでも寝ておけ」と放免され、本当にホッとしたものです。こうした先輩たちと働きながら、僕らは少しずつ産婦人科の仕事を覚えていきました。そして、ある日突然、先輩も誰もいないところで一人立ちを強いられることになるのです。(産科医・ブロガー 田村正明)