日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 |
昨日のお産です。
2日前に破水して、なかなか進まなかった「難産」です。
何とかお産になりましたが、3800gと大きめの赤ちゃんでした。
このようなお産にありがちなのですが、
子宮の筋肉が疲労して伸び切ってしまい、陣痛がしっかりと行き渡りません。
だから、分娩後にも子宮が収縮できず、弛緩出血を起こします。
その上、胎盤が出ません。
癒着胎盤です。
胎盤は、出る前に「剥離出血」と言って
水道の蛇口をひねったようにザーーーッと出血するのですが、
剥離出血もあって、胎盤のほとんどがはがれているのに、
一部が子宮壁にくっついたままです。
でも、胎盤が出ないと子宮は収縮しませんから、
胎盤を出そうと思って、子宮壁と胎盤の間に
めりめり、めりめり、と、ちょっとずつ指を入れました。
上腕の中ほどまで、産道から子宮内に入ります。
でもでも、指が胎盤と子宮壁の間に入りません、硬くて硬くて。
その間も、出血は容赦なく続いています。
点滴をめいっぱいの速度で落としながら、考えます。
「頑張って剥がすか、諦めて子宮全摘するか」。
でも、子宮全摘を準備している間にも、ものすごい量出血します。
年末のこの時期ですから、輸血だって間に合うかどうかわかりません。
咄嗟の判断で、福島県では「禁忌」のクーパー、使いました。
クーパーとは、手のひらサイズの手術用はさみです。
胎盤と子宮壁の間に、指は入らなくても
クーパーの先なら、入ります。
左手は、中指の先よりクーパーの先端がちょっと出るくらいに握って、
右手は子宮底をぐっとおさえ、
左右の手で子宮壁と胎盤の厚みを感じながら
ゴリゴリと胎盤を剥がしにかかりました。
逮捕とか裁判とか、頭に浮かびますが、
それよりこの産婦さん死なすわけ、いきません。
取れました、胎盤。
こわかった・・・
固定リンク | コメント (76) | トラックバック (3)
コメント
コメント一覧
何か、いつもたまたま見ると、最初なんです。
(虫の知らせ?)
年末まで、お仕事お疲れ様です。
なな先生の土壇場の判断、おみごとです。
とはいうものの、結果が良しとでるか悪しとでるかは、
紙一重なんですね。
命を助ける人は、命が縮む思いをされているのに、
頭が下がります。
今年も豊富な経験を教えて頂いて、
どうもありがとうございました。
いつまでもラブラブ夫婦でいてくださいね♪
来年もどうぞよろしくお願いします。
お出かけするのに平底靴を履くか、ハイヒールを履くかみたいなもんでしょう。
そのTPOで最もいいと思う選択をするだけで。
重箱の隅をつつくような裁判にはうんざりしますし、被告となられた先生には本当にお気の毒です。
某検事のように「いちかばちかでやってもらっては困る」なんて,まさに現場を知らない人間の世迷い言に過ぎません.
K先生の無罪を確信しています.
>こわかった・・・
このような思いをされているのですね。
「いつも」ではないとしても、「いつか」そうなるかもしれないという緊張感が伝わります。
産婦さん助かってよかったですね。
医療に関心があって、今年の後半からブログを読ませていただいております。なな先生の優しい心に打たれ、日々の生活の中で自分の心のあり様を反省しております。
私は50代で二人の子どもがおります。
20年前、私の周囲では、妊娠出産は病気じゃないから安産で当たり前、産んだら母乳は出て当然という雰囲気でした。出産に時間がかかったり、混合乳で育てなければならなかった私は、母親としての愛情が足りないと言われ、辛い思いをしました。
「できて当たり前」という考えを相手に押しつけることは昔からありましたが、最近は押しつける対象が関わった人すべてに広がったように思います。身勝手が蔓延して、ひどい世の中ですね。
こうして生きていられるのは、多くの人の支えがあったからと感謝して新しい年を迎えたいと思います。また、微力ですが、人を支える側にも回って生きていけたら、すばらしい1年になるのではと思っております。
どうか、なな先生、お二人で穏やかなお正月をお迎えください。
はじめての書き込み、長くなってごめんなさい。
やっぱり一番にコメント下さいましたね(笑)
こんな気まぐれな更新の仕方なのに、不思議です。
産科医療の現場で、咄嗟の判断を要するような場面では
結果の良否は、本当に紙一重です。
産婦人科医の友人たちの言葉です。
「危ない場面を切り抜けた時は、同じ産婦人科医だった父が守ってくれていると感じる」
「お産の神、降臨!と思うことがある」
今回の私のケースも、何故胎盤剥離を完遂できたのか、わかりません。
おばあちゃんが守っていてくれたのかな(笑)
こちらこそ、来年もよろしくお願い致します。
> クーパーがいいか悪いかなんて、現場ではどうでもいいことですよね。
ほんと、そうですよ~~
しかも、後で専門家たちが詳細に検討しても意見が分かれるようなことを、
何故、胎盤もクーパーも見たことのない人たちが、善悪を決めようとするのか。
現場の判断を軽んじるのもいいかげんにして、と言いたいです。
一歩間違っていたら、私も逮捕されていたかも知れません。
> 「いちかばちかでやってもらっては困る」なんて,まさに現場を知らない人間の世迷い言に過ぎません.
先生にこう言って頂くと、心強くなります。
胎盤を剥離する時に、絶対に剥がせると思って剥がす人はいません。
子宮全摘するにしても、子宮全摘を完遂するまで生命維持できると確信している人もいません。
どちらを選択したところで「いちかばちか」になります。
医療における緊急の場全てに関して、言えることではないでしょうか。
今後ともよろしくお願い致します。
こわいですよー、こわいんですよ~
職業産婦人科医ですが、普通の女性です。
人が一人、目の前で大量に出血していたら、
普通に怖いんです、やっぱり。
こうして何度も、綱渡りをして来ました。
> 妊娠出産は病気じゃないから安産で当たり前、産んだら母乳は出て当然という雰囲気でした。
現在は、こういう考え方は衰退してくれたように思います。
あ~こさんの世代の女性たちが、理不尽であることに気づいて
今の妊婦世代の女性たちを、かばって下さった結果かも知れませんね。
でも本当は、昔から「母子共に健康です」という言葉が敢えてあったように、
順調なのは当たり前ではなかったはずでした。
> 最近は押しつける対象が関わった人すべてに広がったように思います。
最近見かける異常な責任感欠如ぶりを
時代の流れから捉える、新しい視点を教えて下さいました。
医療の現場に限らず、様々な場面で起こっているように思います。
子供の頃、「ものを粗末にすると、罰があたる」と教わりました。
医療崩壊は、何の罰なのだろうと、鑑みることがあります。
何かを粗末にした結果だということがわかれば、
何を大切にすればいいのか、わかるかも知れませんね。
> こうして生きていられるのは、多くの人の支えがあったからと感謝して新しい年を迎えたいと思います。
私も、あ~こさんくらいの年齢になった時に、
そんな風に言える女性に成長したいと思います。
良いお年をお迎え下さい。
たびたびすみません。
>こわいですよー、こわいんですよ~
↑こ辺りより ↑この辺りが怖さを感じます。
私も普通の男性ですが、出血は怖いです。
>こうして何度も、綱渡りをして来ました。
段々と綱は太くなっていくのでしょうか?
よい新年をお迎え下さい。
なな先生、こんばんは。
今日の投稿、読んでいて背筋が寒くなりました。
産婦さんがご無事で何よりですが、先生のご尽力に心から敬意を表します。
先日、分娩でお世話になる病院に「分娩承諾書」を提出してきました。お産に際して受ける可能性のある、あらゆる医療行為についての説明と、それぞれに伴うリスクについての解説や、日本国内における産婦および新生児の死亡率、脳性まひの起こる可能性などなど、A4用紙何枚もびっしり書かれた承諾書にサインをしました。お産って怖いんだと再認識しました。でも、ここまできたらもう産むしかないんですけれど(笑)。
今後もご多忙な日々を送られることかと思いますが、どうか良いお年をお迎えくださいませ。
批判を恐れずあえて申し上げます。
クーパーは直視下に使うのがセオリーで、結果オーライという議論にはいささか疑問を感じます。
緊急時だからこそ確実な方法をとるべきで、今回の結果が悪かったらそれこそ「刑事訴追」の亡霊に取り付かれます。
福島の症例にいたっては転帰が上手く言っていたらこんなに問題にならなかったわけで、「緊急非難」の御旗に「すべての医療行為が免責」だなんて、医者の驕りそのものです。
>こわかった
これが現場の産科医の正直な気持ちで、少しほっとしました。
綱は、年々細っています。
まあ、やれるところまでやろうと考えています(笑)
なんだか、嬉しいです。
赤ちゃん、いつ出てくる気になるかなぁ。
分娩承諾書、大変でしたね。
お産は確かに、怖いものです。
ですが、お産に関する日本の医療は、
世界一のレベルです。
風邪ひかないようにお気をつけて、
最高の健康状態で赤ちゃんを迎えられますように。
> 緊急時だからこそ確実な方法をとるべきで、
一体、どうするべきだったでしょうね。
そもそも緊急時に確実な方法って、存在しますか。
限られた時間とマンパワーその他の中で、
瞬時の判断で最大限の仕事をすることが、産科救急ではないでしょうか。
> 今回の結果が悪かったらそれこそ「刑事訴追」の亡霊に取り付かれます。
かなり前からこのブログに来て下さっているKEIさんです。
私が何を最悪と考えているかは、もうご存知なのではないでしょうか。
最後の一文に、私もほっとしています。
よいお年をお迎え下さい。
普通の手術で直視下ですいすいと剥離できるときはケリーでさっさとすくって助手に電気で切ってもらってというパターンでやってますが、イレウス解除術(婦人科手術のあとでもよくしてますけど)とかで解剖学的に標準術式と異なり、絶対に傷つけていけない臓器(小腸とか結腸とか)が腹壁に癒着しているときはクーパーなり、メイヨーなりのいわゆる鋏で剥離していきます。直視下が困難な仙骨前面とかはクーパーで可及的に剥離し剥離できればそれでよく索状物が残ればそれをpeanで把持するなりハースカで切るなりします。それは左手の感触と右手に握るクーパーの感触で決めます。
クーパーを直視下外で、たとえば切離に使うとかは論外でしょうが、そんな無謀なことする医者はおらんでしょう。あくまでも自分の手の延長で、探り、開き、ここで引くということを、誰しもやっているわけで。まあ、ときどき失敗して組織が切れて出血ということはよくありますが、クーパーなりメイヨーなりは剥離にとってもっとも繊細な術者の手の感触の分かるdeviceであり、それを剥離に使うことに問題ありといわれると、いっさいの外科手術はできなくなります。
外科なら、途中でやめることは可能ですが、産科ではそれが不可能でしょうからじつに大変だと思っています。
ベテラン外科医の先生から貴重なコメントを頂戴し、ありがとうございます。
そもそも福島事件で、クーパーによる胎盤剥離の可否が争点になった当初の理由は
検察が「クーパーで胎盤をジャキジャキと切った」と解釈したことにあるようです。
ところが実際は、先を閉じて削ぐように使った、外科手術としては普通に見かける使い方だった、
といういきさつです。
最初からきちんと当事者の話を聞いていれば、未だに引っ込みがつかなくて苦渋するようなこともなかったのに。
今回私がしたのは、記事中に記載したように、中指の先から1cmくらい先になるようにクーパーを握って削った、
「つけ爪」のような使い方です。
これを否という臨床医が、どれだけいるでしょう。
臨床力とは、教科書に載っていない技量をいかに学ぶかによって決まってきます。
しかし教科書に載っていないと、法廷では不利になります。
この構造に、医療刑事訴訟の病理の一因があるのではないかと考えています。
コメントありがとうございました。
>クーパーを直視下外で、たとえば切離に使うとかは論外でしょうが、そんな無謀なことする医者はおらんでしょう。
20年目の一般外科医先生もおっしゃられているように、臨床外科系医師(もちろん産科を含む)の共通認識としてはもう結論が出ているんじゃないでしょうか。
>今回私がしたのは、記事中に記載したように、中指の先から1cmくらい先になるようにクーパーを握って削った、
「つけ爪」のような使い方です。
これを否という臨床医が、どれだけいるでしょう。
その上で、用法外のクーパーの使用で結果が悪かった場合に、「緊急避難」を主張してその医療行為において違法性が阻却されるには手順を踏む必要があると申し上げているのです。もちろん刑事訴追なり民事訴訟で訴えられた場合の違法性の立証責任は訴えた者にありますが、原告側(検察側)識者の鑑定にも悩まされます。もちろん私が、なな先生と同様の症例にあたった場合、こうするべきとか言う議論は「タラ、レバ」の話になるので実際にその場にいないものにとって意見するのは正しくないと思いますし、だからこそ不毛だと思います。
ただ、医者の通常の認識と司法関係者、不幸な転帰をとった患者やその家族の認識には相当な乖離があるようです。昨年も多くの医療訴訟がらみの報道がされましたが、重箱の隅をつっつくようなものばかりでうんざりします。
たとえばIVHはエコー下でするのが最近のトレンドとか。
そのうち、「アウス時(産褥を含む)はエコー下行うこと、とか分娩時は出血が予測されるときは輸血の準備をし、血液の到着を待ってその後の手技を行うこと。さもなくば、速やかに高次機関へ搬送するべし。」とかいう、わけのわからないことを患者側、検察側に主張をされるかもしれません。その場合医者側の「緊急性のある目の前のを助けるべく行った医療行為の正当性」の主張はなかなか認められないようです。
私には今回と同様な症例で結果が悪くて刑事なり民事なりで訴えられた場合に「反論した上で自身の正当性を主張する」だけの産科医としてのモチベーションが残っているでしょうか、、、。医療環境は私が医者になった頃とは急速に悪い方向に進んでいるようです。それもここ数年で、、、。
新年早々長々とありがとうございました。
多量に出血してる状態で上腕まで入れると妊婦さんは痛がるし、でもショック起こしたときの意識消失と区別つかないからsedationもがっちりかけられないし、現場は地獄絵図なんですよねー。こっちは阿鼻叫喚という慣用表現がぴったりです。
助産婦も息を呑んで見てるだけだし、(こうなったら助産婦はまったく無力ですからね)自分の処置ですべてが決まる、人の命がかかってるっていう緊張感に「燃えるぜ」っていう先生もいますが、私はもう逃げ出したくなります。(逃げられませんけど)
気がつくともう15年近く産科を専門でやってますが、綱は全然太くなりませんね。むしろ、綱って太い場所と細い場所があって、どんなに慣れても落とし穴みたいに突然トラブルがやってくる・・・って印象です。「そ、そんなことがあるのかあっ!」っていう症例が次から次へと。
だから、いろんな先生と経験を共有して(飲み会とか、医局とかでちょっと話すだけでも違いますよね)、自分も後輩にいろいろ伝えたいと思います。
ただ、そういうレアケースはあくまでも「たまたまこうやったら切り抜けられた」ということであって、「そういうもんだ」もしくは「そうすべき」とは言わないようにしています。緊急時の処置として頭真っ白になった時に何かできることとして。そしてそういう時はとにかく記録をしっかり第三者にもその必要性にわかるように意識して残すこと、ということを強調するようにしています。
先生も緊急時によく遭遇されているようですね。現場の判断は他者がどうこう言えるものではないと私も考えますが、くれぐれもいろいろな記録をきちんと残すこと、立ち会った助産師などのコメディカルと経緯を確認しておくこと(この処置はこういう理由でこう施行したんだ、ということを理解させておくことで看護記録も一致したものになります)をお薦めします。
新年あけましておめでとうございます。
お互い周産期、頑張りましょうね。
それを医者に強制するのは、良くないですよね。
明らかに、おかしいことですから。
やはり、システムを変えるしかないと思います。
あまりおめでたくない話かもしれませんが。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
私たちの科でも、この人の出血を俺が止めなきゃ死んじゃう。外科に回せば助からない,なんて症例がたまにあります。内視鏡やIVRでなくては助けれない。でも、患者の身体的あるいは症例的特徴で、セオリー通りにいかない場合に、保険適応からは外れているものの、ありとあらゆる経験の引き出しをあけて、道具を工夫して困難を乗り越えてきました。セオリーを外れた処置はよろしくない、法に外れる,っと力みかえる人たちには医師としては「青いな」って思います。そうしないと助けれないことってあります。
もちろん、そういう職人芸はファジーな部分でもあり、法では、教科書ではって言うことを厳密に持ち出されると,使える技で無くなるものでもあります。しかし、そういう主治医の裁量の領域を完全に取り去ると、気の毒な患者も増える訳であり、現場ではやはり、JBM(判例に立脚した医療)に背いても頑張らないと真の医師魂に背くとも思う訳です。でも逮捕は怖いし、難しい世の中になりました。
お互いに、折れない程度に頑張りましょう。
私は、医療者ではなく受ける側ですが、「保険適応からは外れているものの」ということで線維筋痛症に効果のある薬としてノイロトロピン、ガバペン、ルボックスなどを処方して頂いています。保険適応や教科書が全てなのでしょうか?
患者が楽になる、それが優先される事はないのでしょうか?
「道具を工夫して」という事は他の職業でもよくある事です。専用の道具を作るより、今ある使い慣れているものを上手く使う。これは医療の中では許されない事なのでしょうか?
すみません、少し熱くなってしまいました。
なな先生、年末に大変なお産お疲れ様でした。
>それよりこの産婦さん死なすわけ、いきません。
この気持ちが私にも痛いほど伝わってきました。
こうやって、なな先生を始め、全国のお医者様は頑張って患者さんを救われているんですよね。
大変なお仕事でしょうが、陰ながら応援しています。
今年もよろしくお願いします。
ものすごくこわい場面ですね。でも,
>助産婦も息を呑んで見てるだけだし、(こうなったら助産婦はまったく無力ですからね)
これに少し,異議を唱えたいと思います。新年早々すみません。確かに助産師は異常の範疇になったときには手出しできません。しかし,行われるのは医療処置だけではないと思います。私たちは医師の介助を行います。それと同時に,というより,お母さんに対する精神的なケアを行っていると思います。痛くて不安なお母さん,命の危機に瀕しているお母さんを私たちも守りたいと思っています。ただ,息をのんでみているわけではありません。何をもって無力とするか・・だと思うのですが。医師の立場からみると私たち,助産師の存在は取るに足らないかもしれません。
でも,その場にいるスタッフがすべて処置に没頭すると肝心のお母さんがおいていかれませんか?誰かが,お母さんに向かないといけないと思うのですが・・・これは理想論なのでしょうか?でも,理想論と言われても,私はその立場を貫きたいと思います。
>私たちは医師の介助を行います。それと同時に,というより,お母さんに対する精神的なケアを行っていると思います。
正しくは,
私たちは医師の介助を行います。それと同時に,というよりはむしろ,こちらのほうにかなりの神経を使うと思うのですが,お母さんに対する(家族も含めて)精神的なケアを行っています。
です。
分かりにくい文章で申し訳ありませんでした。
このような緊迫、緊張した状況下で、全力を尽くしている先生方の存在。
ありがたいです。
また、先生のブログから、報道されている医療訴訟記事とは全く別の現実が見えてきます。
ありがたいです。
…あ、遅ればせながらですが、
明けましておめでとうございます。
今年も先生にとってより良き年となりますよう、お祈りいたします。
お正月は、旦那様と二人でゆっくりと過ごせる時間が持てると良いのですね。
> 医者の通常の認識と司法関係者、不幸な転帰をとった患者やその家族の認識には相当な乖離があるようです。
これは、ほとんどの医者が感じていることではないでしょうか。
そして幸い、見識ある法曹の一部の人たちも、感じ始めているように思います。
この乖離を埋めていくためには、現場のコンセンサスを法曹に理解してもらうことではないでしょうか。
法的に「正しい」医療行為に、現場が合わせることではなく。
> 医療環境は私が医者になった頃とは急速に悪い方向に進んでいるようです。それもここ数年で、、、。
本当に、そうですね・・・
こちらこそ、新年早々にありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
だいぶん前ですが、先生が寄せて下さったコメントがあまりに衝撃的だったので
よく覚えています。
それでも、現場で頑張っていらっしゃるのですね。
「記録に残す」
これ、本年の課題です(笑)。
今までの私は、これができていませんでした。
恐ろしい体験も「切り抜け捨て」ではもったいない!
先生のおっしゃるように、standardとしてではなくexampleとして
残して行かないとなりませんね。
>いろいろな慣用表現
わかりますわかります(笑)。
「冷や汗」って本当に出ます。
緊張すると、手足が冷たくなります。
超緊急C/Sで児娩出した後、手は震えます。
お互いの無事を祈りつつ、やれるところまでやりましょう。
今後ともよろしくお願い致します。
システムの改善でによってヒューマンエラーを防げる部分は、かなりあると思います。
そちらも手がけていかないとなりませんね。
本当に、課題が山積みです。
本年もよろしくお願い致します。
先生のおっしゃるジレンマが、今まさに我々医師全体にのしかかっている問題ですね。
> そういう主治医の裁量の領域を完全に取り去ると、気の毒な患者も増える訳であり
本当に、その通りと思います。
最終的には主治医の裁量を認めてもらわないと、きりがないでしょう。
いくら現場医療とJBMとが一致してきても、日々発展していく医療にJBMが追いつくことはありませんから。
なんだか問題点が少しずつ明らかになって来ました。
>お互いに、折れない程度に頑張りましょう
はい、壊れるくらいならその前に逃げましょう(笑)
保険適応外の医療は即、標準的ではないというわけではありません。
例えば、お産や不妊治療は保険的鴎外です。
ですので、「教科書に載っていない医療」について、お話します。
> 患者が楽になる、それが優先される事はないのでしょうか?
患者さんの、切なる気持ちだと思います。
本当は、その通りなのです。
ところが、患者さんのためを思って最善を尽くし、
結果として患者さんを救命できなかった産婦人科医が、
逮捕されるという事件がありました。
現在刑事裁判中ですが、その中で検察が
「手術用ハサミで胎盤を剥がすのは刑法上過失である」
と主張しているのです。
教科書に載っている医療だけしていれば、
その先生は過失を問わればかったかも知れないのです。
非常に、おかしなことだと、思うのです。
いつもいつも、気持ちをわかって下さって、ありがとうございます。
バリ島さんのコメントに、何度元気づけて頂いたことでしょうね。
きっと医者はみんな、同じ思いでしょう。
というか、目の前にお産直後の最高に幸せそうな女性がいて、
大量に出血していたら、何を使ってでも助けなきゃと
人の子だったら誰でも普通に感じる、共通感覚だと思います。
今年1年がバリ島さんにとって、益々素敵な1年でありますように。
最ものご意見です。
元のコメントを下さった先生も、例えば止血処置のような医学的処置だけのことを指しておっしゃっているのだと思います。
急場であればあるほど人手を要することは、言うまでもないでしょう。
優秀なスタッフほど、止血処置そのもののアシストや、
こちらが言わなくても救急カートや点滴の準備、他のドクターコール、
場合によっては緊急C/Sのセットアップまでしてくれます。
それだけでも充分な力になっています。
そして大切なのは、助産師のななさんもおっしゃっているように、ご本人に向き合う作業です。
痛がり怯える本人に、まずは冷静になってもらうことがその場でも大切ですし、
産婦さんの、後々の心持ちに、直接影響して来ますものね。
本年も元気で、いい産科医療を共にやっていきましょう。
我々の日常をご理解下さって、ありがとうございます。
私自身はごく普通の町医者で、今回のお話もあるお産を綴ったに過ぎません。
そして、更に迫力あるコメントの数々もまた、
こんな場面の多さを示していると思います。
> また、先生のブログから、報道されている医療訴訟記事とは全く別の現実が見えてきます。
ありがたいです。
こちらこそ、こんな風に言っていただいて、ありがたいです〜〜
今年一番にもらったお年玉です(笑)
chibitamaさんにとっても、益々素敵な一年になりますように。
りん。お正月のごちそー食べた?
あ・・。そなの。じゃ。このお餅あげる。
いまね。ななちゃんね。クーパーとかなんとかでね、忙しいの。
わたしと一緒に、お餅たべようね。。。
ど?
おいしでしょ。 (わわわん。)
どうでもいいのにね。外科医が外科の道具どうゆーふうに使おうが、それが臨機応変、創意工夫っていうの。
クーパーがだめなら、めいよー?ちょっととがってるから、やっぱりクーパーがいいかも。先が丸くて優し感じっていうか。硬い癒着には掌の力が伝わってちょうどいいみたいな。
なんで問題になるのかしら。あるところで死んだから。死ななきゃ問題じゃないの。死んだらなんでも問題にできるの。わかるでしょ。りん。 (わん)
ことばで表せないもので、いっぱいなの。この世の中。人間のすること。精一杯のことがダメって言われたら、りんでも困るでしょ。 (わーん)
おいで!きょうは、一緒に走ろうね。
そーーーーー。その調子!全速力!
りん。よく走るね。首都高ぶっちぎりだったね。
ゆめみの肩に載せたげる。
きゃはーははは。
今夜のお星様。きれいだね。ふふふ。
ななちゃんが帰らないうちに、お庭にお戻り。
(わわーん)
分娩台で大出血の癒着胎盤一部剥離症例…まだ当たったことはないです。想像するだけで怖いです。
私はこの年末年始はさほど忙しくなく過ごしていますが
(オンコールで待機しているので実家に顔も出せませんがね!<一般の方向けの一言)
年末年始って産婦人科医が忙しくなること、多いですよね。
いるの?
・・・
あ、いたいた。 ただいま、りん。
うん? どしたの? 随分ごきげんね・・・
あ、そなの、ゆめみ先生に、遊んでもらったんだ。
うふふ、よかったね、りん。
ああ、いいこいいこ。
そか、くたびれちゃったよね。
も、眠い?
ああた足がわるいから、走るの、たいへんなのに
ずいぶんはしゃいじゃったね。
ほら、ああたの毛布。
じゃ、ゆっくり、おやすみ。
子宮からの出血は見たことがないのでよく分かりませんが、耳鼻科ではボスミン+4%キシロカインの綿やガーゼを出血部位に押し込んで止血します。止血処置のとき痛みがあると血圧が上がって、かえって出血が激しくなってしまいますので、キシロカインで表面麻酔をしながらボスミンで圧迫止血します。以前同僚の婦人科の先生にこの方法を紹介し、うまく止血できたといわれたことがあります。またそのガーゼや綿球を剥離面に沿って押し込んで剥離していくという手技もあります。
大事な事は、目の前の出血している患者が、いるのです。最善を尽くすというのは、自分一人で全部やり通した方がベストであれば、それが尽くしたという事です。
後で、輸血を準備したり、後方の医療機関に依頼した方がよかったなど迷う事があります。しかし、時間が経った時点で、もう違うのです。
腹をくくるしかないのです。免許や、裁判などちらつきますが、安全性の最高レベルまで集中させて立ち向かうしかありません。それがプロではないでしょうか。犯人を追い詰める刑事、橋脚を一発で掛ける職人、国賓を迎える料理責任者など数えたらキリがありません。
メソッドですが、教科書にはこれっぽちも書かれていません。経験則なんて全く載せられていません。この事もどの分野も同様です。教科書通りでは進歩もありません。
現在、にわかプロや素人があふれかえっています。よってたかって後から責められます。医療は、相手が弱者で生命に直結したり、不確実なものが多くクローズアップされやすいので、苦難の時代なのでしょう。
自信を持って下さい。
こわかった・・・
。。。。。。。。。。。。。。。。。
この言葉「こわかった。。。」なんと人間的な言葉でしょう。
全てが凝縮されています。
休息の取れる新年でありますように。
久しぶりにコメントします。
遅くなりましたが、なな先生、ご結婚おめでとうございます!素敵なパートナーがいてくれると、仕事の疲れも癒されますよね。末永くお幸せに!
ところで、年末もやっぱり産科は修羅場ですよね。私は約1年分娩から離れたしまっていますが、あの背中に「たらー」とかく嫌な冷や汗の感覚はいまだに残っています。
でも、約10年なんとか産婦人科をやって来れているのは、私の死んだ父(私が小学生のときに病死しました)が守ってくれてるんだと思っています。そして、去年母も病気で急死してしまいました。でも、父と母両方が天から見守ってくれていると思い、何とか産婦人科医をこれからも続けていきたいと思っています。
怖いけれど自分がやるしかないそのぎりぎりの状況下で産科医はがんばっています。
日本全国の産科医の先生方、今年は御自分のお体をご自愛下さい。その上で、周産期医療をがんばっていきましょう。
私も微力ながら周産期医療の片隅をお手伝いしてまいります。
昨年からずっと読者してます
今年もちょこちょこお邪魔させてもらいたいと思いますのでよろしくお願いします
大変でしょうが、頑張ってください!
この事件も、時間にしたらほんの15分程度の出来事です。
突然起きるのが、また恐ろしいところですよね。
先生、連日on callですか。
本当にお疲れ様です。
こちら年始は、静かに流れました。
今年一年、妊産婦の皆様、周産期医療に関わる皆様が
無事で過ごせますように。
ボスミンは産婦人科手術でも使うことがあります。
例えば、子宮膣部の円錐切除術の時に、粘膜下に注入して出血を防いでいます。
しかし、胎盤剥離面からの出血は、通常の手術とは異なります。
大野事件の第10回公判で、宮崎大学の池ノ上先生が弁護側証人として、以下のように証言されています。
「胎盤がはがれると、それまで胎盤があったところから子宮内に、いわばシャワーヘッドから出てくる血を止めるにはシャワーの根元とも言うべき子宮筋層でぎゅっと締める必要があります。子宮筋層が収縮すれば、シャワーヘッドの根元がしまって、出血が少なくなくなります。さらにその間に凝固機序が進んで、血液が固まることによって、出血が止まるのです。」
また、剥離を途中でやめても出血が止まるということは全く期待できないこと、
妊娠末期の子宮は1分間450~600mlの血液が流れている(つまり1分間にこれだけの量出血する)ことを
証言されています。
ツッペルも、婦人科手術では癒着剥離によく使いますが、
癒着胎盤と思われる例では、ツッペルでは恐らく剥離できないと思います。
産科手術はやはり、特殊なのでしょうね。
はい、あの部分は、人としての「心の声」です。
本能的なものです。
おかげ様で、静かなお正月を過ごせました(といいつつ、今は病院にいますが(笑))。
どうか今年も、見守っていて下さい。
同じ産科医として、先生のコメントに心底共感しました。
最善を尽くすということ、
時間が経った時点で、もう違うということ、
経験則なんて、教科書には全く載っていないということ。
「JBMを遵守した医療を」という考え方も、充分理解できます。
しかし現行の不完全・不充分なJBMを遵守していたら
救える命も救えないケースが、必ず出て来ます。
> 腹をくくるしかないのです。
先生くらい、潔くなれたらいいのですが(笑)
> 自信を持って下さい。
妙に嬉しい、お言葉です。
ありがとうございました。
「たらー」の恐怖感も、
「誰かが守ってくれている」という心も、
なんだか、産婦人科医の共通感覚なのでしょうか(笑)
仲間がいて嬉しい気持ち半分、
「みんな無事でね」と祈るような気持ち半分、という感じです。
一生懸命やっている仲間たちが、無事で幸せに過ごせますように。
各々が自分のできることを、丁寧にこなしていきましょう。
お祝いのメッセージも、ありがとうございました。
こうして読んで下さっている方からのメッセージは、
そのひと言だけでも充分嬉しい気持ちになります。
是非これからも、気軽にコメントして下さいね。
「教科書に載っていない医療」
解りやすくお話し頂き、ありがとうございます。
>患者さんのためを思って最善を尽くし、結果として患者さんを救命できなかった産婦人科医が、逮捕されるという事件がありました。
現在刑事裁判中ですが、その中で検察が・・・
刑事と民事は別だという事なのでしょうが、
患者さんのご家族はどう思っていらっしゃるのでしょう?
「最善を尽くし、結果として」・・・
何事においても当てはまる言葉だと思いますが、医療の場合「生命」に直結する事柄なので、ことさら大きく取り上げられるのでしょうね。
>教科書に載っている医療だけしていれば、その先生は過失を問わればかったかも知れないのです。
>非常に、おかしなことだと、思うのです。
本当におかしなことだと思います。
「最善を尽くしたのに責められる」「教科書に載っていないと認められない」という事が重なっていき、こと医療に関わらず、非常にやりにくい世の中になっていると思います。医師、教師といった「師」のつく職業の方はみなそうなのでしょうか?
同じ先生でも、弁護士、代議士といった「士」のつく職業の方は上手くやり抜けている様な気がします。ちょっと無理な引用ですかね。
クーパーの件は…。皆さんいろいろ語ってありますので割愛します。
今年も「冷や汗かいた^^」で終われるような一年であれば、と思います。
そして、それが裁判云々の意味では冷や汗をかかなくても良いようになれば最高です。
(せんせ、サウスポーですか?)
それより、ゆめみさんへのレスをみて、
「すてき!」と思ったのは私だけでないでしょうw
…惚れ直しました。
年の瀬から大変でしたね・・・
>咄嗟の判断で、福島県では「禁忌」のクーパー、使いました。
いろいろと恐ろしいことが頭をよぎった結果、患者のためだけを考えてこれを選択したなな先生は勇者としかいいようがありません。
ホント、心の底から尊敬します。
>「教科書に載っていないと認められない」という事が重なっていき、こと医療に関わらず、非常にやりにくい世の中になっていると思います。
そうですね。
何しろ、教科書に載るのは、いくつかの症例が重なって初めてなされることですから。
明けましておめでとうございます。
産婦人科医は、何故か左手で内診したり経膣操作をしたりする習慣になっているのです。
もしかしたら、大学が違うとお作法も違うかも知れませんが。
>ゆめみさんへのレス
うふふ(笑)
>勇者
はははっ、とんでもありません(笑)
あの、血がびゅーびゅー出ている場面に遭遇したら、
人間だったら誰でも、何でもやろうとすると思います。
いつも、娩出後の胎盤の母体面がツルツルに滑らかな様子に、直前まで10ヶ月もしっかり子宮面についていたものがどうしてこんなにきれいにはがれるのだろうと、体の不思議に畏敬の念を覚えます。
遅くなってしまいましたが、なな先生ご結婚おめでとうございます!新たな年が、また先生にとって豊かな一年でありますように。そしてお忙しいと思いますが、ブログを楽しみにしています。
こういうせっぱつまった状況をまもってくださるのが「お産の神様」だったのですね。
どうぞ、世界中のお産の場をお守りくださいますように!
私もフィッシュさんと同感。
10ヶ月間しっかりとくっついていた胎盤が赤ちゃんが生まれたあと自然に剥離し、子宮が自然に収縮し始める・・・・なんと見事な。
この当たり前のことが当たり前でないと大変ですね。
赤ちゃんが何事もなくこの世に誕生し、母が子宮をなくすことなく無事にご家族の元に戻ることができた。
本当に本当に”おめでとう”。よかったよかった。
とっさの判断ができる先生に出会えた母子は幸せ。
初コメです。婦人科腫瘍の告知を受けブログ巡りをするうちになな先生にたどり着きました。それからなな先生の大フアンです。3度の出産経験者ですが、お産ってホント命がけですよね。第一子は弛緩出血でショック状態になり輸血・・
お産は怖いと思っていたのになぜか忘れてしまい第二子出産(その時は癒着胎盤)先生が必死に剥がそうとしていましたが私はあまりの痛さに悲鳴をあげその後は記憶なし。実母と義母は間近にそれを見ていたのでもう子供は産まないだろうと思っていたのに第三子出産。なな先生のブログを読んでいると今何事もなく過ごしていることは当たり前の事ではないのだと実感しています。現在大学病院に通院中ですが婦人科医不足は深刻ですね。検査の度につぶやいています。先生壊れないでね・・・そしてなな先生も。
私は2007年のブログ最後にふさわしいベストな記事だと思います。2008年も楽しみにしています。いつもの気張らないななペースで書いてください。
うふふ、そういえば不思議ですよね、胎盤娩出と、子宮収縮と。
私も、いつも思うことがあります。
赤ちゃんが出るまでは、あんなに苦しんでいた産婦さんが、
お産になった途端、陣痛がぴたりと止まって
「あ~、楽になった」という、あの不思議。
>「神様、先生を助けて!」と心の中で叫んでいます。(もちろん、産婦さんもですが)
ああいう現場で他人のことを思いやれるなんて、素晴らしいです。
私の頭に浮かぶことを文字にすると、
「わ~~~~っっっ!」
でしょうか。
修行が足りませんね(笑)。
お祝いのメッセージ、ありがとうございます。
フィッシュさんにとっても、益々幸せな一年になりますように。
なんだかぴょん先生らしい、
静かで、温かいコメントです。
> 赤ちゃんが何事もなくこの世に誕生し、母が子宮をなくすことなく無事にご家族の元に戻ることができた。
こんな、普通だけれど尊いことに畏敬の念を忘れずに、
ひとつひとつのお産を大切にして行きたいですね。
ななちゃんのくれた暖かい毛布で、たっぷりお休みしたでしょ。 (わん)
これからね。あっついカフェバーに行こうね。
(わーーーーーん)
大変なことになってるの。火が吹いてるの。術前診断と術後診断が違ってたんだって。
乳房温存と乳房切除のどちらが良かったって。。。騒いでるの。読売と朝日のおバカが。。。
複数の医師が悪性の診断。でも切ってみたら良性だったんだって。。。
あっついカフェバー。。。そう。ピックアップブログでななちゃんの下に並んでるでしょ。下をポチすればいいだけじゃん!でもね。りん。ああたを連れていくにはちょっと遠いから、わたしの魔法のほうきに乗って一緒に行こうね。
それっ!
りんっ!わたしの肩に両手を乗せて!そー。マッハ5000!わたしにしっかりつかまって!
ご経験された3度のお産のうち、1度目と2度目のお産、
さらりとお書きになっていますが、とても大変だったと容易に想像できます。
よく、ご無事で・・・。
癒着胎盤の用手剥離は、本当に気を失うくらい、痛いものです。
余裕があれば点滴から麻酔薬を入れるのですが、その時はできなかったのでしょうね。
それを耐えたご経験は、自信を持ってよいと思いますよ(笑)。
ご通院中なんですね。
ご病気を抱えて大変な患者さんたちが、医者の心配をしなくてはならないなんて、
おかしなことになってしまいました。
でも、患者さんのそんなやさしい心に触れると、
もっと頑張れる医者は、あちこちにいると思います。
ずっとこのブログを見守って下さった先生ならではのコメントですね。
ありがとうございます。
気まぐれなブログですが、町医者としてぶれない視点で
ゆっくりと続けて行きたいと思っています。
今後ともよろしくお願い致します。
http://blog.m3.com/Fight/20080102/1
まあ、りん、ゆめみ先生に、何か魔法をかけたの・・・?
すたっ!着地成功!
あら。
りん。アイスクリーム口についてるわよ。
ばれちゃダメ。静かに。そーっと。お庭にお戻り。
(わん)
じゃ、またね♡
(わわん)
とうとう開腹で子宮とっちゃいます・・・
仕事に追われてあまり考えないようにしてますが・・・
やっぱりどきどき・・・
今週木曜日に・・・がんばってきますね。
主治医はとてもかっこいい素敵な女医さん。
信頼して任せてみようと思っています。
貧血がどれだけ回復してるか・・・。
では、新年早々ですが、こんなところで自分の話すみません。
今回の記事を読ませていただいて、昨年4月の自分のお産を思い出しました。
破水後、陣痛の間隔が7~8分から縮まらず、疲労から明け方に眠ってしまったら、
収縮の間隔が12~13分に伸びてしまい…破水後、24時間ちょっと待っていただいたのですが、
結局収縮の間隔が10分を切らず、陣痛促進剤の点滴を始めていただいて
ものの10分もたたないうちに3~4分間隔で陣痛が。
お薬の助けを借りてやっと次女を産むことが出来たと思ったら、今度は胎盤がなかなかはがれないとのこと。
助産師さんが臍帯を引っ張ったりしていましたが、なかなかはがれず、
どうやら手をつっこんではがして(用手剥離?)いたようでした。
結構痛くて「イタタタタ!」と大声を上げていたような記憶があります。
出血も母子手帳に多量と記載になる一歩手前だったとあとからうかがいました。
今回のお話を聞くと、やはり本当に他人事ではなかったと思います。
なな先生に助けていただいたお母さんも赤ちゃんも、本当に無事でよかったと思います。
そんな厳しい現場で毎日産婦さんと赤ちゃんと向き合っておられる産婦人科医の先生方には本当に頭が下がるばかりです。
お産は病気ではないとはいうけれど、ひと1人の命を生み出すことは、そんなに簡単なことではない、
ということがもっと色々な人に浸透すればなにか変わってくるのでしょうか。
お母さんと赤ちゃんと2つの命をあずかられる産婦人科医の先生方、そして他科の先生方を取り巻く環境が
これ以上悪くならないように願うばかりです。
自分のことばかり書いてしまって申し訳ありません。
どうかお身体に気をつけて。
なな先生とご主人様に、素敵なことがたくさんある1年でありますよう、かげながらお祈り申し上げます。
りんは、あつ先生のところで、
ゆめみ先生に魔法をかけたんじゃなくて、
魔法を、解いたのね・・・(クスクス)
明日、入院でしょうか。
もう、終わるまでは今の緊張が続いちゃいますよね。
当日は、手術に呼ばれるまではきっとドキドキです。
でも、手術室に行って麻酔がかかれば
後は眠っているうちに終わります。
当日の術後~翌日くらいは、ちょっとしんどいかも知れません。
2日後になると、多くの患者さんは自力で歩きます。
5日もするとみんな元気になって、
あんまり元気な患者さんには、赤ちゃんの産着整理を頼もうかと思うくらいです(笑)。
風邪ひかないで、行って来て下さいね。
結果として無事にお産なさったようですが、
お話をお聞きする限り、やはり危険は潜んでいたと思います。
陣痛促進剤を点滴しても、記事の症例のように子宮の筋肉が疲労してしまって、
陣痛にならないことがあります。
胎盤も、用手剥離では簡単に出ないこともあるし。
赤ちゃんもお母さんも元気で、本当によかったですね。
産科をを含めて、医療を取り巻く環境は突然悪化したわけではないと思います。
なので、改善していくにも、時間はかかるのではないでしょうか。
こうして、お産を経験された方と産婦人科医が、
小さな温かい交流を持つことも、ひとつプラスになっていくのでは、なんて思っています。
こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
コメントを書く