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マザー・クラス(母親学級)は、分娩予定日の近い妊婦さんを、
7,8人づつのグループに分けて行われます。
妊娠期間中に、3回あります。
広すぎない部屋で、妊婦さんも助産師も産婦人科医も一緒に
靴をぬいで座って、クッションや座布団を玩びながら、円くなっておしゃべりします。
初期のマザー・クラスでは、まず
「妊娠のイメージを絵に描いて下さい」というグループ・ワークをやります。
ほとんどの妊婦さんが
温かそうなお母さんのお腹に、数cmの小さな赤ちゃんが育っている絵を描きます。
決して、あの半魚人のような、実際の胎児の絵を描く人はいません(笑)。
「妊娠に関する希望」では、時に突飛な発想が飛び出ます。
「子宮もお腹の壁も透明でできていたらいいと思います。
いつでも赤ちゃんが見られるから。」
・・・(いつでも見えたら、気持ち悪いと思います)
「卵で産めたらいいと思います。で、私は、たまに温める。
そうすれば楽ですから。」
・・・(そんなことで、いいの?)
目玉は「質問の時間」。
「妊娠中に卵を食べ過ぎると、卵巣が腫れるって本当ですか」
・・・(腫れませんて)
「妊娠中に性交渉を持ったら、双子にならないんですか」
・・・(えーっと・・・)
「赤ちゃんは羊水を飲んでいる、って聞きましたけれど、
羊水っておいしいんですか」
・・・(顔面に浴びることありますけれど、まずいです〜)
しかし中には
「人間はどうして1個しか排卵しないんですか」
と、研修医顔負けの質問が出ることもあります。
油断すると
「なな先生は、生まれ変わってももう一度産婦人科医になりたいと思いますか」
・・・(うっ・・・)
なんてことも(笑)。
こんな雰囲気のマザー・クラスで、何度か一緒になった妊婦さんたちは、
お互いに交流を持って、お産の後、子育て中でも
お互いの悩みを相談し合っている人もいるそうです。
マザー・クラスは、当院の10階以上の部屋で行われます。
じゅうたんに座っていると、窓からは空しか見えませんので、
本当に天国にいるような気持ちになります。
産婦人科医にしか味わうことのできない、産科医療の醍醐味です。
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コメント
コメント一覧
このお陰で私はAtsullow先生顔負けの育児パパになっていました。残念ながら女医さんも高齢で帝王切開をやる気力がないということで産科は閉院されました。2人目は残念ながら別の産科を探しましたが、あの1時間のファザークラスは私の育児感を変えたことは言うまでもありません。
マザークラスもご担当されているんですか!
(お忙しいはずです…)助産師さんとかがやっているのかと
思っていました。
友人が新宿の某有名マタニィで出産をしたとき、
「出産のビデオ」を見せられてキツかった…と申してました。
そういったリアリティな教室もあれば、なな先生たちの
ようにリラックスムードなものもあるんですね…。
マタニィ⇒ X
マタニティ⇒ О
とんだ打ちミスと共に、ついでですが、拙ブログ、引越ししましたことをコッソリ書かせてください…(^^;
>「子宮もお腹の壁も透明でできていたらいいと思います。
死産したことがあるので、この気持ち、よくわかります。
赤ちゃんが生きていることの確認方法は、胎動だけだと思うのですが
最初から胎動が少ない子だったので、異常に気が付けませんでした。
とはいえこの妊婦さんの場合は、
メルヘンチックな思いからの発言でしょうけれど‥
妊婦教室で知り合った友達とは、妊娠中、産後と仲良くしていて、妊娠、出産、子育てのとてもいい仲間となりました。
妊娠とか出産って周りのサポートがあってこそ、まわりが赤ちゃんをかわいいと言ってくれてこそ初めて、母性というか赤ちゃんに対する愛おしさが出てくると思うんです。
この妊娠という特殊な時間を肯定してくれる教室はとっても大事と思います。
それにしてもなな先生がここまでされているとは…。忙しいはずです!あ、でもこういうの、好きなんでしょうね。うふふ。
お久しぶりです。
園の仕事もやっと落ち着き、なな先生のブログへもお邪魔する時間ができました。
マザークラスって一人目対象だから(そのケースが多いですよね^^;)同じぐらいの月数の人が同じ不安を抱えていて、お互いに相談できる初めてのママ友達なんですよね。
私は一人目のときの赤ちゃんセミナーで出会った人と今でもお付き合いさせてもらってます。お誕生日も一日違いで、たまに会っては成長ぶりを確認しあって…というか、二人とも標準よりとても小さくて、とても四年生には見えないかわいい二人です。
「卵で産みたい」
ちょっとわかる気がします。
あの9ヶ月は一人目だけの醍醐味でいいかな…
二人目からは上の子の世話もあるし、1ヶ月ぐらいで急成長して出てきてくれた方が楽かも~と、友人と話したばかりです。
なぁーんて無茶な話ですみません(>_<)
でも、卵で産めるのなら医療事故もなな先生の苦しみも減るのに…と、思ってしまいます。
日本でも、父親学級や両親学級をやっているところもあります。
ところが何故か、実際参加したパパたちの意見はあまり聞こえてきません。
今回先生が寄せて下さった前向きなご感想は、大変貴重です。
助産師たちが聞いたら、きっと喜びますし、益々やる気を持つと思います。
ありがとうございました。
お産の「現実」を見てもらうのも、大切なことだと実は思っていました。
でも、お産が済んでも尚、そんな思いのママさんがいらっしゃるんですね。
だとすると、妊婦さんたちはいずれ実体験するお産ですので、
マザー・クラスでお見せする意味も、あまりないかも知れません。
ちょっと考えさせられました。
うちのマザー・クラス、ほのぼのしているでしょ~(笑)
私の出番は毎回ではないのですが、行くとたっぷり癒されて帰ってきます。
妊婦さんたちとくつろぎながらおしゃべりするのが仕事、なんて、
ちょっとうらやましくなりませんか(笑)?
あとで引越し先に遊びに行きますね。
つらい体験をされましたね・・・
前項、妊婦さんの麻疹のところに書いたのですが、
麻疹を合併してしまって、遊心さんと似た体験をされた妊婦さんが、
やはり「お腹の中が見えたら・・・」とおっしゃっていました。
ただ、その妊婦さんが悲しむ場に一緒にいることしかできませんでしたが。
くれぐれもご自愛下さいませ。
同じ「卵で生みたい」でも、思いは様々ですね。
でも、先生のように経験者だと、すとんと共感できるんですね。
私なんか、何年妊婦さんたちと一緒に過ごしても、
次々飛び出てくる妊婦さんたちの豊かな発想に、圧倒され放しです。
お祝いごとである妊娠・出産の場でも、「禁句」は存在すると
注意を払っていました。
「おめでとう」や「幸せね」を乱発するのは良くないと心得ていましたが、
「赤ちゃん、かわいい」は言ってもいいのかも知れませんね。
>あ、でもこういうの、好きなんでしょうね。うふふ。
なんでわかるんでしょ~~?(笑)
どうしていらっしゃるかと思っていました。
ママさんもまた、大変なのですね。
マザー・クラスで仲良くなった妊婦さんたちの間にある
目に見えない絆は、傍目にも感じます。
mizuhoさんもあのネットワークをお持ちなんですね。
なんだか、うらやましくなります。
mizuhoさんがとても率直なことを言って下さったので、
私もあまり表立っては言えないようなことを、ちょっとつぶやきます。
妊婦さんと助産師と輪になっておしゃべりしていると、
やっぱり女医でよかったと、正直思うのです。
男性ドクターには、難しいと思います。
そう思うと、「さあ、ガンバロー!」という気になります(笑)
> でも、卵で産めるのなら医療事故もなな先生の苦しみも減るのに…と、思ってしまいます。
このコメントに、驚いています。
「卵で生みたい」は、これまでも聞いてきた言葉でした。
しかしその理由を、こんな風に言って下さった方は、初めてです。
現場の医療者たちが聞いたら、きっと感涙にむせぶと思います。
私も泣きそう~~(涙)
そう思う一方で、でもでも、お産は、
やわらかい赤ちゃんが、お母さんの身体から出てくるから
いいのでしょうね。
ほんとに様々な質問があるんですねぇ。
でも、物怖じなくそういう質問ができる雰囲気なんでしょうね。
なな先生のマザークラスは… ^^
私は、マザークラスで
「どんなに順調に出産を迎えても、予測できない危険がある」
ということを知りました。
元気な赤ちゃんが生まれることが当たり前であるように思われている最近、
妊婦さんも、その家族も、
出産に伴う危険性を充分に理解しておく必要があると思います。
そんなお話の後、出産シーンのビデオを見て、
とても感動しました。
半数の方は涙をこぼしていました。
様々な困難をくぐり抜けて生まれてくる命、
そして、全身全霊で取り組んでくれるドクター、助産師さんたち。
たくさんのものに感謝せずにはいられません。
マザー・クラスは、我々が思っている以上に妊婦さんの心に残るものなのですね。
そんな機会だからこそ、妊娠・出産に関する大切な知識を
きちんとお伝えしないとならない、と改めて思いました。
出産シーンに涙される妊婦さんたちの姿に、
私たちもまた、感動しています。
>でも、物怖じなくそういう質問ができる雰囲気なんでしょうね。
健診ではできないような質問ができる、と好評なのですが、
今どきの若い妊婦さん、「なな先生、彼氏いますか~?」
くらい、平気ですから(笑)
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