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4月は、異動のシーズンです。
私の病院で、よく働いてくれた美智子先生(仮名)も、異動になってしまいます。
大学医局の後輩ドクターですが、3歳のお子さんの子育て中なのに、
それは良くやってくれました。
彼女が来てくれてから、我々の雑用が一気に減りました。
Ope時の病理伝票を私が書いたことはほとんどなく、
臨月に入った妊婦さんたちの分娩予約登録も、やったことがありません(やり方、わかりません)。
ご家族のバックアップに支えられていることもあり、たまに当直もやってくれます。
また、「自分は子育て中で、できることに限界があるから、やれることはやろう」
という謙虚な姿勢が、ありありと感じられます。
Opeもお産も大好き、臨床大好きでやる気がありますので、
つい熱心に教えたくなります。
そんな調子ですので、何よりも一緒に働いていて、気持ちがいいのです。
確かに、彼女のお子さんが熱発した時などには、穴埋めをしないとなりませんが、
普段とてもよくやっているので、ピンチの時には手を差し伸べようという気になります。
今後、彼女のような子育て女医は、増えて行くでしょう。
時代のさきがけでもあるので、是非頑張ってよい先達になってほしい。
そう思っています。
医療崩壊の一因として、女医が増えたことがあげつらわれています。
妊娠・出産で現場を離れ、一時的に戦力外になってしまうこと、
また、当然のことながら人事の都合とは無関係に妊娠しますので、
人事の予定が立てにくくなることが、理由です。
しかし、うちの美智子先生を見ていると、
子育て中だとか独身だとか、男性であるとか女性であるとかではなく、
要はその人の資質だと思います。
以下は個人的つぶやきになりますが、とても波長の合う子なのです。
たまに2人で繰り出して、大いに飲んだりもします。
さっきのお産のポイントはここだね、
ところで医局の人事がね、
あ、こないだ行ったイタリアン、良かったよ~、
なんていう他愛のない話をしたり。
美智子先生が、ご家庭の不満をデトックスすれば、
私は、荒んだ独身生活を自虐的に暴露したり。
ななせんせ、かわい~、などと言ったりもしますが、
私に対しては、常に敬意を払ってくれています。
行ってほしくないのは山々ですが、異動は彼女のステップアップのためですし、
能力的にも、私の下位ドクターでは納まりきらないでしょう。
でもでも、このまま一緒に働けたら、どんなに楽しいだろう。
先日、大学での美智子先生の指導教官の先生とお会いする機会がありました。
「美智子ちゃん、行っちゃうんですよね。
行かないとならないのはわかっているし、行くのが彼女のためなのもわかりますが、
でも行ってほしくないんです。
妹をお嫁に出す、姉の気持ちです~~」
自分の弟子を誉められて嬉しいのか、満足そうに微笑んだ指導教官先生の笑顔で、
仕方ない、あきらめるとしましょうか。
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コメント
コメント一覧
なな先生のもとで美智子先生も楽しくお仕事できたのでは
ないでしょうか。
なな先生が美智子先生の良いところを引き出してあげた・・・そんな良い波動があったのかなって思いました。
私もまた気持ちを入れ替えてがんばってみよう・・・そんな気持ちになりました。ありがとうございます。
やはりなな先生の人徳なのではないでしょうか。
なな先生のような考え方の方が、こうしてたくさん増えていけば、ガン検診も含め、産婦人科にも少しは行きやすくなるのだけれど。(^^;
読んでいて、私も「子育て」を言い訳にせず、頑張らねばと思えました。
前向きになるお話、ありがとうございました。m(_ _)m
慕ってる方が多いでしょうね。
雨が降って寒くなりました。先生はお体、大丈夫ですか?
気心も知れ、タッグを組んできた戦友のような後輩先生が異動されるのは、心を無理やり切り離されるような複雑なお気持ちでしょうね。
でもきっと、美智子先生も異動先でなな先生が美智子先生に接してきたように、未来に繋がる大切な産科医師を育てていかれるのでしょうね。
お淋しいでしょうけれど、なな先生からの心のバトン、美智子先生はちゃんと持って行かれたと思います。
今日もこんな時間で遅いですが、睡眠とれるときにとってます。徹夜の日もありますが^^;
美智子先生のお話、私ももっと頑張らねばと思います。常に一生懸命な方ってキラキラ輝いていますものね。なな先生もそうですけど。
園の役員の仕事が忙しいのを言い訳にして家事がおろそかになりつつあります…。
いけない、いけない。何事も手を抜かず!を、心がけることにします。
先日、下の子の出産前夜一晩中こむら返りした私の足を何度も来てさすってくれた夜勤専門の看護師さんに偶然お会いしたんです。
「覚えてないと思いますが、とてもお世話になったんです。ありがとうございました。」って言ったらニコニコ笑ってくださいました。その笑顔で心がぽかぽか暖かくなりました。
そうなんです、美智子先生も嘘か真か(笑)「出たくない〜」と言っていました。
でも、私の許でなくても、どこへ行っても愛される人だと思います。
彼女が指導的立場になった時が、楽しみです。
よかった・・・!!
赤ちゃんの元気な声なんて、後でいくらだって聞けます。
それより、産まれたての赤ちゃんとグッドコンディションで接することの方が、
余程大切です。
ふたばさんと、いつか産まれてくる赤ちゃんに、幸あれ。
>前向きになるお話、ありがとうございました。m(_ _)m
いえいえ、私ではなく、美智子先生の人徳です。
とっても前向きな、気持ちのいい子です。
2人ともおばあちゃんになっても、きゃあきゃあ言いながらビール飲みたい、
と思うような(笑)。
>なな先生のような考え方の方が、こうしてたくさん増えていけば、ガン検診も含め、産婦人科にも少しは行きやすくなるのだけれど。(^^;
「私のような」はさておき(笑)、「なるほど!」です。
後任もまた、子育て中の女医です。
彼女たちのような経験と、専門家の視点を持った人材が増えて行くと、
産婦人科受診の敷居も、少しは低くなるかも知れませんね。
心して、美智子先生の後任女医も、大切にします。
ありがとうございました。
お褒め下さってありがとうございます。
でも、現実の私を知ったら、ひっくり返るかも知れませんね(爆)
現実の私は、かなり普通の女医です。
いつもながら本音を汲み取って下さって、何と言っていいのやら。
(ほんと、来夢さんは一体、何者・・・?(笑))
美智子ちゃんのopeが、段々自分に似てくるのを見て、実は心の中でほくそ笑んでいました(笑)。
笑って見送るのは、無理かも知れません。
そんな一方で、私自身が、敬愛する恩師井上先生の許を出た時のことを思い出します。
先生、お世話になりました、とご挨拶に行ったら、
いつもは快活な井上先生が、全く顔をこちらに向けて下さらなかったのを
不振に思ったことを覚えています。
今になって、ようやく理由がわかりました。
井上先生から頂いたものを、少しは美智子先生に渡せたのかな……
真夜中はかなり寒いですが、ちゃんとあったかくしていますか。
>先日、下の子の出産前夜一晩中こむら返りした私の足を何度も来てさすってくれた夜勤専門の看護師さんに偶然お会いしたんです。
いいお話ですね。
こんなちょっとしたひと言が、笑顔の連鎖を引き起こすのでしょう。
私がそのその看護師さんだったら、きっともっと張り切ります。
丁寧に「ありがとう」を言うって、大切なことですね。
産婦人科って産むだけで終わりじゃないんですよね。
普通に"生理痛"や"更年期障害"でも行けるところなんですが、おっしゃるとおり、敷居が高いんです・・・。(汗)
かく言う私も、息子を産んだ後は、ガン検診すら行っておりません・・・。
>彼女たちのような経験と、専門家の視点を持った人材が増えて行くと、
そうそう、そうなんですよ。
専門家の知識に経験が加われば、私たち母親から言わせれば、すごく心強いと思うのですが・・・。
実は、息子の出産で、助産師の方と友人になれました。
ちょっとの不安でも相談できて、すごく心強いです。
やはりなな先生みたいな先生、もっと増えて欲しいですねぇ。(^^)
娘が生まれたときに、遠いところから新幹線に乗って会いに来てくれました。仕事では離れてしまったけど、そうして思ってくれているのをありがたく思います。
美智子先生も職場を離れられても、なな先生のことを頼りに思っていらっしゃると思います。
美智子先生が出産経験があり、子育てしながら産科医をされているのは、女性からはとても心強い存在です。そしてなな先生のように、ママ産科医へサポート的に見てくださる先生がいらっしゃることはこれからとっても大切なことだと思います。子育てにかかる時間はほんの10年くらいのことです。子供の手が離れれば必ずまたフルパワーで働けます。子育てママさんを応援してくれる社会になればと思います。
>実は、息子の出産で、助産師の方と友人になれました。
素敵。
お産を通じて産婦さんとの交流が持てるのは、きっと助産師も嬉しいと思います。
きっといいお産をされたのでしょうね。
同じ道の後輩とつながりは、何ものにも替えがたい温かさがります。
それだけ後輩に慕われたひいよん先生が、うらやましいですね。
あ、でも、美智子先生と私も、きっと負けないと思いますが(笑)。
女性の社会進出は増大する一方ですか、今後は彼女たちのパワーは必要不可欠になるでしょう。
それに伴って子育て女性に対するサポートも、拡大する一方だろうと思っています。
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