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< 産婦人科医の醍醐味 (1) | メイン | 代理母に関する私見 >
2007.03.21 05:19 |  診療  |  医療事故  |  なな  | 推薦数 : 15

癒着胎盤の経験に思う

いつか、つぶやきたいと思っていました。

美保子さん(仮名)は、初産の妊婦さんです。
低位胎盤のため、妊娠30週を過ぎた頃から、安静目的でご入院されました。
週数がたつと、胎盤の位置が上がることもあるのですが、
美保子さんの胎盤は低いままでしたので、37週で帝王切開の予定でした。

帝王切開の前に、ご主人を交えて、手術に関する詳細な説明がなされました。
胎盤が子宮口に近いため、帝王切開が安全であること。
通常は、赤ちゃんが出た後に胎盤が出ると、
大きくなっていた子宮が急激に収縮することによって、胎盤剥離面の止血がなされるものが、
子宮口に近い部分は収縮しにくいので、大量出血の危険があること。
万が一止血困難な場合、輸血をしたり、子宮を取らなくてはならないケースがあること。
ご夫妻は、当然のことながら子宮温存を強く希望されました。

あとはその日を待つばかり、という頃、美保子さんは出血してしましました。
36週の低位胎盤は、ひと度出血し出すとまず止めることはできませんので、
緊急帝王切開です。
緊急opeと言っても、腰椎麻酔で意識はあるので、
緊張気味の美保子さんとおしゃべりしながら、和みムードで手術しました。

赤ちゃんが出るところまでは、非常に順調でした。
出血を少しでも抑えるため、切開した子宮筋層を粘膜鉗子で挟鉗し、
少しの間、胎盤が自然に剥れるのを待ちましたが、
剥離兆候がないので、臍帯を軽く引きました。
全く手ごたえがないし、待っていてもあまり意味はないので、
用手剥離を始めました。
ところが、胎盤付着面と子宮壁の間に手を入れたところ、
半分以上は剥れたのですが、
一部、硬くて指が入らないところがありました。
癒着胎盤です。
この時点で麻酔科の先生が、貯めていた自己血の輸血を始めました。

通常の胎盤剥離時より出血量が多いのは見た目で明らかですが、
剥離を完了しないことには止血できないと判断し、剥離を続行しました。
しかし、助手で入っていた後輩ドクターがやっても、やはり剥れません。
先の見通しも踏まえて判断し、全身麻酔に切り替わりました。

この間にも、湧き出るような出血が容赦なく続いています。
血の海のようになった術野を見て、子宮全摘が頭に浮かびました。
でも。
「先生、私、もう一人赤ちゃんほしい」
術前にそう言っていた美保子さんの表情も、同時に頭に浮かびます。
「子宮取ることなんて、まずありませんよね」
若いご主人の、ちょっと不安気な表情。
しかしこのままでは、止血は叶いません。

子宮内にガーゼを何枚も詰めて、助手のドクターに両手で子宮を握りしめてもらい、
私はope室の外で待つご主人に、ご説明に行きました。
子宮を取らないと、出血を止めることはできないでしょう、とお話したところ
ご主人はしばらく黙考されていました。
そして、
「先生、せめて本人に話してから取ることはできませんか」

ope室に戻ると、子宮を握りしめて圧迫している分には、出血は止まっています。
ここまでの出血量は、羊水込みで5000ml弱、
日赤にオーダーした輸血はまだ届いておらず、ope続行は危険です。
「いちかばちか」の判断でした。
ヨードホルムガーゼを1メートル以上、子宮内に詰めて、そのまま閉腹しました。
挿管したまま、しばらくope室で様子を見ていましたが、
外出血もなく、バイタルも安定しています。

眠れない一夜を病棟で過ごした後、
麻酔から醒めた美保子さんに、状況をお話しました。
美保子さんは、悲しみを露にしながらも
「目が醒めたら子宮がなくなってた、なんてことよりはずっといいですから」。
ご夫婦って、同じことを考えるのでしょうか。

その日、ガーゼの入ったままの子宮を摘出しました。

本来、誹りを免れない点だらけの手技です。
再出血のリスクはもちろんのこと、
感染のリスクも、血栓症のリスクもありました。
当然ガイドラインに載ってもいなければ、標準的とは言い難いやり方です。
かつ福島県では「禁忌」とされる、いちかばちかでやったことです。
結果が悪ければ、今の世の中なら業務上過失とされ、
私は犯罪者として扱われていたでしょう。

しかし現実には、後遺障害なく終わりました。
余分な負担は、麻酔を2回かけたという点くらいでしょうか。
何よりも段階を踏んだことに、ご本人とご主人が納得し、
感謝して下さいました。

でも、今の世の中では、同じことはできないかな……


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  万有引力の法則、わかりますか? はい、わかりますね。 ニュートンさんが、りんごが木からおちるさまをみて、発見したということを昔きいたような気がします。「水は高きから、低きに流れる。」 万物の論理で... [続きを読む]
posted from がんばれあかがま/ゲンコツ医院 2007.04.08 21:12

コメント

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なな先生お疲れ様です。

>ヨードホルムガーゼをつめて閉腹

なな先生、凄い裏技があるんですね。。。カイザーって
その場で処置しないとダメなのかと思ってました。

女性にとって、乳房にしても子宮にしても、失うと生存否定
に相当するメンタルショックがありますよね。
事前のムンテラでポロの可能性を示唆されても、正直もし
自分が当事者だったら、ショック大きいだろうなぁ。後に子供をまだ望んでいたら、もっと悲しみは加わるし。命と引きかえで止むを得なかったとしても、フクザツですよね。


なな先生もK先生の3回目の公判、やはりお気に留めてらしたんですね。
written by 来夢 / 2007.03.21 12:26
来夢さん、こんにちは。お元気でしょうか?

>ヨードホルムガーゼ

これを日の目に晒すのをためらっていたため、なかなかここに書けずにいました。
癒着胎盤は珍しいとしても、
「前置胎盤や低位胎盤で止血困難な時は、どうしたらいいのでしょう」と、何人かの先輩ドクターに聞いたら、
「経膣的に、L字鉗子で頸部を挟んだまま帰室する」という意見がありました。
ヨードホルムガーゼ体験者は、他にもいました。

子宮を取る、って、ただ単に子供を産めなくなる、っていうだけじゃないんですよね。
この点を、我々医療者はもっと重く受け止めないとならないと思います。

>なな先生もK先生の3回目の公判、やはりお気に留めてらしたんですね。

実は元々、福島事件のことがきっかけでm3にたどり着いたのでした。
written by なな / 2007.03.21 14:34
命を賭けた妊婦さんも大変だけど
立ち会う ななさんも 人事でないでしょうね。
産婦人科や小児科の話を聞くたびに 頭が
下がります。

written by 犬と猿 / 2007.03.21 17:28
形成外科医を目指している医学生です(一応女性)。私のような未熟者が書き込みするなどと思いますが「乳房にしても子宮にしても、失うと生存否定に相当するメンタルショックがありますよね」という書き込みを見たもので。私が形成外科医を目指している理由は全身火傷(約25%)にあります。事故ですが・・・。幸い顔は免れたものの、夏でも半そで、水着は絶対着れません(笑)。長いこと大学病院に定期的に通っているうちに決心し、医学部が無理でも医療関係の道に進みたいと中学時代決心し今夢に向かって努力中です。私の片方の乳房は火傷でまともな形をとどめていませんし。いつか、努力をかさねて同じような悩みを持つ人の力になれたらと夢みております。まだまだ先は長いですが。
written by 学生 / 2007.03.21 22:59
なな先生本当にお疲れ様です。
いつも興味深く拝見させて頂いてます。(コメントは久々ですが)
先生の、患者さん本人やご家族の気持ちを最大限に尊重する姿勢は、本当に素敵だと思います。
癒着胎盤とは本当に怖い病態なのですね。大野病院のK先生の無実が早く証明されることを、私も祈っております。
先生方の仕事が、普段から如何に危険と隣り合わせか、ということを痛感させられるエピソードですね。
私には応援することしか出来ませんが、身体をご自愛の上で頑張らないで下さい。
(AM5時に記事をupしているのですね・・・)
また、お邪魔します。
written by うろうろドクター / 2007.03.22 11:32
なな先生
ほんとうにドキドキハラハラ・・・ですね。
なな先生は身体だけではなく心の変化もちゃんと
見逃さない先生ですね。
きちんと人を見ながら仕事されてますね。
なな先生に手術して欲しい。

「最近、パソコン見ながら仕事するお医者さんばっかりだ・・・。」と、母が。
心対心なのに・・・心はいつも置いていかれる。
written by ぴょん / 2007.03.22 23:07
なな先生、こんにちは。
お産ってほんとケースバイケースですね。
その場の判断が重要だし、結果が悪ければ批判されてしまう…
時々、やってられない!と投げ出してしまいたい気持ちになることもあるかと思います。
でも前記事の「お産の醍醐味」があるからこそ、乗り越えられるのでしょうね。
患者さん一人一人と真剣に向き合える先生だから、悲しい結果になっても真摯に受け止めてもらえてると信じています。

私も二回目の帝王切開は大量出血でした。床に流れた血で看護師さんが滑って転んだくらいでしたから^^;
胎盤も子宮口に近く似たようなケースだったのかな。2000ccの輸血だったし。
二人目だったから子宮に未練はなかったのですが、というか子宮筋腫もあったのでついでにとってほしかったくらいでした。
でも、まだお若い方だと気の毒でしたね。
written by mizuho / 2007.03.23 09:43
犬と猿先生、こんにちは。

「人事じゃない」という思いをご理解下さって、ありがとうございます。
方針に迷った時は、単純なことですが
「自分だったらどうしてほしいか」と考えることにしています。
written by なな / 2007.03.23 20:12
学生さん、こんにちは。

頼もしい後輩ですね。
学生さんのような体験をされた方にしかわからない心の機微が、間違いなくあると思います。
その心に専門性が加われば、こんなに頼りになる医者はいないでしょう。
また、コスメティックに関する心身のケアは、非常に立ち遅れていますが、
今後、需要は増大する一方です。
サイコオンコロジー学会という、がん患者さんのメンタルケアをひとつの柱にしている学会があります。
ここでは、特に乳房を失った女性の心に関する研究が、かなりなされています。

これから卒試・国試と、何かと大変と思いますが、
是非、頑張って下さい。
いつかどこかで、お会いできるような気がします(笑)
written by なな / 2007.03.23 20:20
うろうろドクター先生、こんにちは。
いつも読んで下さっているなんて、嬉しい(笑)。

この時の処置は、ご主人と相談の上で決めたことでもありますが、
MAPの到着が遅れていたためでもあるのです。
今、同じことが起きて、MAPが充分にあったら・・・
ご主人を説得して子宮全摘してしまって、美保子さんには心を閉ざされていたかも知れません。

Uroも侵襲的な治療を伴う科ですから、きっと気持ちは同じではないでしょうか。
お互い頑張りすぎずに、頑張りましょう。

written by なな / 2007.03.23 20:28
ぴょん先生、こんにちは。
お誉め下さって、ありがとうございます。

「この世で一番大切なものは?」と聞かれると
「健康です」と答えています。
WHOによる健康の定義は「身体的、精神的、社会的に良好な状態」だそうですが、
中でもいちばん大切なのは、精神的な健康だと思います。
そう思う一方で、気持ちは「こだわりの職人」。
料理人が「おいしい料理を作りたい」と思うのと同じで、
「いい医療を提供したい」と思うのです。
そうすると、心を大切にするのが一番、という発想です。

>なな先生に手術して欲しい。

だからこれ、殺し文句ですってば(笑)。
「先生にお産とってほしい」と言われるのと、おんなじ~
written by なな / 2007.03.23 20:38
mizuhoさん、こんにちは。

つくづく、大変な思いをされましたね。
お産って、女性がお腹に創をつくり、場合によっては輸血に耐えてまで
子を産み出すものなのだ、ということをわかっている人は
どれだけいるでしょう……

>時々、やってられない!と投げ出してしまいたい気持ちになることもあるかと思います。

それが(笑)。
先日、病棟で「一週間くらい休もうかな……」とつぶやいたら、
その場に居合わせた看護師さんたちに、一斉に笑い飛ばされました。

なな先生が仕事休むって? え〜無理ムリ無理!
ノイローゼになっちゃうでしょ
いいや、ウサギみたいに、寂しくて死んじゃうんじゃない?

だ、そうです(苦笑)。

written by なな / 2007.03.23 20:48
今回のお話もドキドキしながら、読ませていただきました。
だんだん大変な状態になっていくのを頭の中で想像しながら。

そして、今回も、産婦人科医というのは本当に大変な職業だと思いました。先日、日本医師会が全国紙に意見広告を出したのをご覧になりましたか? 私のブログでも書いたのですが。

これを見て、全国の患者さん、お医者さんがいろいろな声をあげて、待遇改善や医療が良い方向へ向かっていくことを願うばかりです。
そして、なな先生を目指す若いお医者さんが少しでも増えたり、仕事と中断してしまった女医さんが現場復帰をしてくれればと思います。そうすれば、なな先生も少しは負担が軽くなるのではないかと願っています。
written by バリ島 / 2007.03.24 00:04
なな先生こんばんは。

私が主人との結婚を決めた理由のひとつは、「私に何かあったとき、この人に決断をゆだねたい」と思ったからなんです。そのためには戸籍上の婚姻関係が必要だと思ったんです(オーバーですが)。
きっとこの患者さんにとっても、そのご主人が自分の思っていることを代弁してくれるひとだったんだと思います。

それにしても、「本人に聞いてやってください」といわれ、患者さんご本人の意思に耳を傾けてくれたなな先生が本当に素敵だと思います。
医療処置って信頼関係があれば、結果はどちらであっても受け止められるはずなんですよね。
これからも人の声に耳を傾ける先生でいてくださいね。
written by ひいよん / 2007.03.24 23:49
なな先生
はじめまして。お疲れ様です。
いつも先生の部ログを拝見させて頂いております助産師歴10年のひよっこですが、先生のお人柄に感動してメールさせていただきました。

色んな職場で色んなケースと様々な産婦人科関係者を見てきました。今は社会的に産婦人科医療が窮地に立たされていますが、そんな中でもなな先生のような医師が増えることを願ってやみません。

お産は十人十色ですので、赤ちゃんが無事自然分娩で良かった良かったと安堵したにもかかわらず、胎盤娩出が自然でないことも多々ありますし、カイザーでもブログのようなケースや福島の大野病院のようなケースもあり、他にも色んなケースはありますが、癒着胎盤は本当に究極の外科だと痛感させられることが多々あり、ハラハラします。

ヨードホルムガーゼ、結構役に立つと、私は思っていますが、最近は使う先生が少ない気がするのはきのせいでしょうか。

また、美保子さんのケースでは、美保子さんとそのご主人の心に添った医療であったからこそ、その後の後遺症もなく、経過したのだろうと、生意気ですが胸をなでおろす心境でした。
産科医療は得てして説明のつかないこともあると経験しているので、MAP待ちだった事も何か意味があったのでしょうね。

正直MAP待ちと言うあの時間は、できれば経験したくない時間ではありますが。

私は結婚する前まで、助産師か廃人かという時期があり、まるで私が布団であるかのように布団と一体化していました。オンコールで呼ばれるかもと気が気でなかった職場もあり、その時は私服で寝ていたものです。

先生、大きなお世話ですが、どんなにお疲れでも寝る前に水分だけはしっかり摂ってお休みくださいね。

あなたにお産とって欲しいと言われノックアウトな感じや、大野病院について、産科の醍醐味など、同感です。めろめろのパパや、母の愛をおなじ空間で感じさせてもらえるのもまた、素敵な一面です。

これからもブログ拝見させていただきます。
いつもありがとうございます。
では失礼いたします。
written by さんば12号 / 2007.03.25 12:09
バリ島さん、こんにちは。レス遅れてごめんさない。

日本医師会の意見広告は、バリ島さんのブログで初めて知りました。
医師会名で、あんな文章が出たことに、ちょっと驚きました。
一般の人に現状を知らせ、わずかにでも危機感を持ってもらう役割はあると思います。

そうですね、待遇改善も含めて、医療が壊れないよう、
患者さんも医療者も、自分にできることを少しすつやらないとなりませんね。
written by なな / 2007.03.28 05:58
ひいよん先生、こんにちは。

>「私に何かあったとき、この人に決断をゆだねたい」

素敵♪
こんなふうに思える相手に出会えたひいよん先生も、
そんなふうに誰かに思ってもらえる先生のご主人も、
とても素敵と思います。
以前、合併症のある妊婦さんで、原病から来る激しい腰痛に悩まされていた方がいらっしゃいました。
麻酔科のお世話になる程の腰痛で、さんざん泣いた末、30週台前半に
「もう赤ちゃん産んじゃいたい。赤ちゃんを殺して私も死ぬ」
と、言い出しました。
そこでご主人が
「じゃ、君は痛みを工夫する担当。僕は判断担当ね」
と言うのを聞いたことを、先生のコメントで思い出しました。
written by なな / 2007.03.28 06:05
さんば12号さん、初めまして。
私自身も「ツボ突かれた」と思うエピソードを、見事に列挙して共感して下さって、
「ここにも仲間がいた!」という気持ちです(笑)。

ヨードホルムガーゼは、メーカーの人に聞いたら
卸先はほとんどが産婦人科なのだそうです。

>MAP待ちだった事も何か意味があったのでしょうね。

ああ、そうなのかも知れませんね。
何度も思い返した1件でしたが、
こういう視点で考えたことは、ありませんでした。
MAP到着が、予想より大幅に遅れたことも、
それからこれは、本文には書きませんでしたが、部長が不在だったことも、
何か意味があったかも知れません。

「お産は説明のつかないことが多い」にも、同感です。
だからこそ、想像が広がり、夢が膨らむという一面もあると思います。
普段からこういう考え方をなさっているさんば12号さんは、
きっといい助産師さんなのでしょうね。

>寝る前に水分だけはしっかり摂ってお休みくださいね。

偶然ですが、つい最近これを始めました。
最近よく、ペットポトルを枕元に置いて寝ています。
翌朝起きた時、胃の調子がいいような気がして。

これからも、是非遊びに来て下さいね。

written by なな / 2007.03.28 06:18
なな先生…
書き出してもう、涙が止まりません。
日付が変わってしまったので昨日になりますが、幼稚園のお母様がお産で亡くなってしまいました。
胎盤剥離の大量出血で4/2帝王切開で出産のあと様態が悪くそのまま息を引き取ったそうです。
この春、3才の男の子が入園したのですが式にも出れず逝ってしまわれました。
25歳だったそうです。
あまりにもお若くて、お子さんも小さすぎて
どんな思いで、行きたくもないところへ旅立たれたのかと思うともう…言葉になりません。
入園したばかりで面識のない方でしたが、同じ母として胸が痛みます。
お母様の命と引換えに産まれた赤ちゃんと3歳の坊やの未来がどうか穏やかにと願わずにはいられません。
written by mizuho / 2007.04.14 03:16
mizuhoさん。

それぞれの方のお気持ちを、思います。
亡くなった産婦さんの、ご主人。
25歳では、きっと産婦さんのご両親もお若いのではないでしょうか。
ご主人の、ご両親。
残された、2人のお子さん。
担当した医療者たち。
産婦さんの、ご友人たち。

そして、ご本人。

言葉を失います。
written by なな / 2007.04.14 19:46
なな先生、そうですね…
周りの方が一番辛いですね。

少しずつ、状況が伝わってきました。
40週だったそうで早期胎盤剥離?大動脈が剥がれてどうにも出血が抑えられなかったと。
最初の処置をしたのは開業医で(夜の9時だと非常勤務医だったかも)30分以内に救急病院へ運ばれていたら命に別状はなかったそうですが、3時間放置されたらしく搬送されたときには体中の血液が流れだしてしまった状態で手のつけようがなく、そのまま息をひきとってもおかしくない状態なのに10日間頑張ったそうです。何故3時間も放置されたのか…その病院で緊急事態が起こると必ず搬送される大学病院なのでパイプがあるらしく「たらい回し」はなかったと思います。司法解剖もあり警察の捜査も入りました。神奈川のS市です。そのうち報道もされてしまうのでしょうか?
先生、実は私がお世話になった病院なんです。私は助けてもらったから…
真相が知りたいです。

written by mizuho / 2007.04.17 02:11
mizuhoさん、こんにちは。

ご自身がお産された病院で起きたことでは、他人事とは思えないでしょう。
mizuhoさんとは違う視点からですが、一産婦人科医として、とても気になります。
3時間の間に、何があったのでしょうね。

それにしても、相変わらず夜中ですね。
睡眠時間、取れてますか〜?
written by なな / 2007.04.18 04:33
先生始めまして。
検索でたどり着きました。

数年前、前置胎盤(ことが起きてからは低置胎盤と変更になりました)で40週目の帝王切開予定だったのですが
経産婦だったので、陣痛が先につき
経膣分娩の結果大量出血、止血の為手術室に移動の際
「女の子が欲しいんです、子宮はとらないで下さい」と
薄れる意識の中お願いしました。
目が冷めたら
子宮はありませんでした。

子宮を失うことは
子供を産めなくなるというだけではなく
夫婦関係や、気持ちの問題
様々な変化がありました。

なぜ、最初から通っていた大学病院で
手術予定が40週だったのか
陣痛がついた後だって帝王切開のほうが
よかったのではないか。
疑問が残ります。



written by ナツ / 2007.04.19 12:21
ナツさん、こんにちは。

>目が冷めたら
子宮はありませんでした。

この時、どんな気持ちで……
子宮を失うことは、その経験をされた女性にしか、わからない気持ちがあると思います。

ナツさんのお産の時に、何があったのか。
ナツさんご自身が疑問を持つのは当然です。
美保子さんのように、帝王切開でも子宮を取らざるを得ないこともありますが……



written by なな / 2007.04.19 21:42
先生レスをありがとうございます。

出産後の弛緩出血でDICを発症しました。
分娩時の出血は4000CC
総輸血量は20000CC
その後一週間ICUで挿管されていました。

説明を求めた医師は、出産後の子宮はぐちゃぐちゃだったと。
混乱の最中、生食に付けられたまま放置され
病理検査はできなかったとのこと。

きちっとした理由もわからないまま
無念です。

written by なつ / 2007.04.19 22:13
なつさん、こんにちは。


非常に危険な生命の危機に晒されて、筆舌に尽くしがたい思いをなさったことと思います。
病理組織検査ができなかったのであれば、原因解明は厳しいかも知れませんね。
なつさんのご無念に、言葉を失います。

今は身体の調子はすっかりいいのでしょうか。
くれぐれもご自愛下さい。
written by なな / 2007.04.21 18:23
ありがとうございます。
初めての書き込みにもかかわらず
このようなレスをいただき
思い切って書いてみてよかったと思います。

なるべく淡々と書いてみましたが
辛い記憶です。

先生に知っていただけてよかったです。

written by なつ / 2007.04.23 20:56
なつさん、こんにちは。
以下は読み流して下さい。

我々のような町医者にとっては、患者さんの生の声が一番重いものです。
なつさんのお気持ちを聞いて、
「女性が子宮を取らなければならないことは、ほんとうに悲しいのだ」という当たり前のことを、
改めて心に刻みました。
一層気を引き締めて手術に当たると共に、
子宮を取らざるを得なかった女性たちに、より良いケアができるよう、頑張ります。

良い緊張感が高まりました。
コメントありがとうございました。
written by なな / 2007.04.24 05:45

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