中国のスクラップ業者、劣化ウランを知らずに密輸
[北京 9日 ロイター] 中国で劣化ウランの塊を密輸した男3人が逮捕されたが、何を運んでいたのか知らなかったとして禁固刑は免れた。地元メディアが伝えた。
新疆ウイグル自治区のニュースサイト(www.tianshan.com)によると、スクラップ業者の男らは昨年、カザフスタンで重さ274キロのウランを2000ドル(約21万5000円)で購入。税関の検査を免れて中国への持ち込みには成功したが、自分たちが運んでいる金属に健康上の危険があることは明らかに気付いていなかったという。犯行グループの1人は、義理の父親の家に劣化ウランを隠していた。
劣化ウランは皮膚に触れても通常は問題にならないが、体内に入った場合は腎臓や肺などの臓器を損傷させる可能性がある。
3人は現金化をもくろみ、専門家に見せようと1人が劣化ウランの破片を北京に運んだが、その間もテープで体に貼って肌身離さずに移動していた。
これまでのところ、3人の体に異常はみられないという。
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