静岡県御殿場市で01年9月、当時15歳の少女を集団で暴行しようとしたとして、強姦(ごうかん)未遂罪に問われた当時16歳だった元少年の被告(23)の控訴審判決で、東京高裁は4日、懲役2年6カ月執行猶予4年とした一審・静岡地裁沼津支部判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。被告側は即日上告した。
事件をめぐっては、少女が途中で被害日を変えて供述したため、捜査段階で犯行を認めた被告や共犯者と、少女の供述の信用性が争点となった。被告側は「事件とは無関係」として無罪を主張した。
永井敏雄裁判長は、被告の供述に「取調官の誘導による影響が認められる」としたものの、「犯行の基本的内容に関する部分は十分信用できる」と指摘し、被告側の主張を退けた。
被告は04年3月、静岡家裁沼津支部の少年審判で刑事裁判の無罪にあたる「不処分」となったが、検察側が抗告。東京高裁が差し戻しを命じ、起訴された。