特集
カビ毒(アフラトキシン)






特集
カビ毒(アフラトキシン)


調理後のアフラトキシン残存率
 アフラトキシンが検出された食品の中には、はと麦やそばのように、煮る、ゆでる等の調理を行ってから食べるものがあります。調理によってアフラトキシンがどうなるのか、実験を行いました。
 アフラトキシンに汚染されたはと麦や白コショウを用いて粥(かゆ)、スープ、ソース、ソテーを作り、調理後のアフラトキシン残存率を調べたところ、ほとんどのアフラトキシンが食品に残存することが分かりました(表5)。
 また、アフラトキシンに汚染されたそば粉でそば麺を作ってゆでてみると、ゆで水に一部溶け出しましたが、ほとんどのアフラトキシンは麺に残っていました。
 以上の結果から、食品中に含まれるアフラトキシンは調理加工では減少せず、ほとんどそのまま食品中に残存することが分かりました。

アフラトキシン摂取のリスクを軽減させるために
アフラトキシンは、加熱調理でも減少しないことが分かりましたので、残念ながら、消費者自身がリスクを減少させることは困難です。従って、汚染された食品は、消費者の手に渡る前に排除する必要があります。
 当センターで行ってきたアフラトキシン汚染調査の結果等により、国は汚染の可能性が高い食品について輸入時に検査を行うことを命令する通知を出しています。また、食品の製造者や輸入業者は、原料となる食品のアフラトキシン汚染について管理を行うようになりました。これらの対策が効果を上げ、近年、東京都における市販食品のアフラトキシン汚染は低下の傾向が認められます。



しかし、多くを輸入に依存する穀類、種実類や香辛料は、原産国の気候条件等によっては汚染されることもあります。そこで、諸外国の農業事情、干ばつや風水害、カビ発生等による農作物の被害状況、カビ毒検出状況等、輸入食品に関わる情報の収集にも力を注ぐ必要があります。
 今後も、市販食品や食品原料のアフラトキシン汚染調査を継続して行い、汚染食品を排除するとともに、食品製造業者や輸入業者にもアフラトキシン汚染を防ぐための情報提供を行い、食品の安全性確保に貢献できるよう努力していきます。

表5 調理加工後のアフラトキシンの残存率
メニュー アフラトキシン
汚染食品
加   熱
アフラトキシン残存率(%)


温度(℃)
時間(分)
B1
B2
G1
G2
はと麦
100
30
94
100
71
83
コンソメスープ 白コショウ
100
60
99
-*
100
-
ミートソース ナツメグ
100
120
90
100
-
-
チキンソテー 白コショウ
150
20
100
-
99
-

*:調理前から当該アフラトキシンが含まれていない。


アフラトキシンの毒性
アフラトキシンの規制値
アフラトキシンの食品汚染実態
加工形態とアフラトキシン汚染
アフラトキシン汚染の推移
調理後のアフラトキシン残存率
アフラトキシン摂取のリスクを軽減させるために

本ホームページに関わる著作権は東京都健康安全研究センターに帰属します。
Copyrightc 2003 Tokyo Metropolitan Institute of Public Health. All rights reserved.