赤にするか青にするか。中間色はダメ。政治家のネクタイの基本である。とりわけ選挙戦では米大統領選挙から日本の地方選までこの選択にはほとんど例外はない 女性の場合はどうか。米共和党副大統領候補になったペイリンさんの、おしゃれなメガネに注目が集まっているという。それが日本の工業デザインの第一人者である川崎和男氏のデザインというから世の中は狭いものである 川崎さんは金沢美大卒で、阪大大学院教授。福井出身でメガネのデザインでも有名だ。一昨年は金沢21世紀美術館で作品展があった。米紙の報道ではペイリン氏が副大統領になれば、米のメガネ市場には約2兆9千億円規模の消費が起きるというから興味深い 有権者は選挙公約の中身より、候補者のネクタイやメガネしか見ていないとの声が聞こえてくるが、服飾からにじむ個性を大衆は見逃さない。良し悪しは別にして「人は見かけが9割」の現実を政治家は意識せざるを得なくなっている 日本でも間もなく、このビジュアル世界の威力が見えて来よう。その時あなたはどうするかと問うようなニュースでもあった。
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