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露鵬は5倍、白露山10倍の大麻成分検出 国際機関基準(1/2ページ)

2008年9月8日21時2分

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写真記者会見に臨む北の湖前理事長(左)と武蔵川新理事長(中)=8日午後、東京・両国の国技館、細川卓撮影

 大相撲の幕内露鵬(28)=大嶽部屋=、十両白露山(26)=北の湖部屋=が尿検査で大麻の陽性反応を示した問題で、日本相撲協会は8日、臨時理事会を開き、精密検査の結果、大麻使用が確定的になったとして露鵬、白露山の解雇処分を決めた。白露山の師匠でもある北の湖理事長(55)=元横綱=は監督責任をとって理事長職を辞任した。後任の理事長には事業部長の武蔵川理事(60)=元横綱三重ノ海=が昇格した。

 この日の理事会では、国内で唯一、世界反ドーピング機関(WADA)が公認した専門機関で行われた尿検査の結果が報告された。WADAは尿1ccから15ナノグラム以上の大麻成分が検出された場合、違反と定めている。この基準に対して露鵬は5倍、白露山は10倍の数値が示されたため、大麻使用が確定的となった。

 検査を担当した大西祥平・慶大スポーツ医学研究センター教授は「体内に大麻があったのは事実。他人の煙による副流煙ではなく、自分自身が大麻を吸ったと判断せざるを得ない。かなりの濃度で極めてゆゆしい事態」としている。

 理事会では両力士の処分を協議。弟子をかばって検査を疑問視する発言をしていた北の湖理事長も「数値が高かったという事実を真摯(しんし)に受け止めないといけない」として、結果を全面的に受け入れた。

 理事会では両力士の処分のほか、師匠の責任も問うことにし、露鵬の師匠の大嶽親方(元関脇貴闘力)は、親方の協会内の序列を「委員」から「年寄」へ2階級降格させる処分が決まった。

 理事長は自ら辞任を申し出て他の理事もこれを了承した。理事にはとどまるが、執行部から外れ、空席だった大阪場所担当部長に就いた。理事長が任期半ばで辞めるのは、茶屋制度の改革を巡り、割腹自殺(未遂)を図った57年の出羽海理事長(元横綱常ノ花)以来、51年ぶり2人目。

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