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社会

「くませんせいのSOS」 病院守る運動が絵本に 

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親子で地域医療について考えるきっかけにと作られた絵本=丹波市内

 「安易な救急受診を控えよう」と呼び掛けている丹波市の母親グループ「県立柏原病院の小児科を守る会」(丹生裕子代表)の活動を参考に、千葉県東金市の主婦藤本晴枝さん(43)が、かかりつけ医の利用を説いた手作り絵本「くませんせいのSOS」を完成させた。医師や患者を森の動物たちになぞらえ、親子で医療現場の窮状を学べる内容。出版も計画している。(小林良多)

 藤本さんは東金市の特定非営利活動法人(NPO法人)「地域医療を育てる会」理事長。医療崩壊の現状を分かりやすく伝えるには、絵本が効果的と制作を思いついた。交流のあった県立柏原病院の小児科を守る会が、「時間外の安易な救急受診を控えよう」と呼び掛けていることをヒントに、元幼稚園教諭の経験を生かして自ら絵筆を握った。

 絵本は、医師不在の森にやってきた「くませんせい」が主人公。生き物たちが軽いけがで昼夜を問わず押し寄せたため、過労で寝込んでしまう。そんな窮地を病気やけがの対処法を知る、森の生き物たちにとってかかりつけ医のような存在の「やぎのおばあさん」が救うというストーリー。「くませんせい」に負担をかけないよう、みんなで病気に関する知識を学んでいく。

 「昼間は眠いから」と夜中に訪れるフクロウや、「子どもが泣きやまなくて」と慌てて来るキツネの母親などは、藤本さんが医師から聞いた実話を基にした。

 作品を受け取った丹生代表は「救急病院の医師を守るにはかかりつけ医との関係が大事だと、大人も子どもも感じることができる」と評価。紙芝居にして八日午前から、母親向けの医療講座で上演を始めた。

 作品は「地域医療を育てる会」のホームページ(http://www.geocities.jp/haruefjmt/)で配信。自費出版に向けカンパも募っている。

(9/8 14:05)

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