神戸華僑総会・華發城副会長
テーマ:我が輩人物列伝10月28日(土)午前中。
我が輩は、JR新神戸駅前のオリエンタルホテルで、
知人の大学教授の紹介を通じて
神戸華僑総会・華發城副会長に会った。
華副会長は、
阪神淡路大震災後、推進された
ー神戸華僑のシンボル・社団法人中華会館新築事業
の際、
理事長として辣腕をふるい
中華会館新築を成し遂げた神戸華僑の重鎮である。
氏は、
USEN創業者・宇野元忠氏(故人)の大阪中華学校での先輩にあたる。
つまり幼なじみだ。
我が輩は、すでに、
在日華僑によって創業・発展しているUSEN社に関する論文を書き上げたが、
ニ、三、気にかかることがあり、
より完成度の高い学術論文を完成させるため
知人の神戸華僑のリーダー層にあたる方から紹介していただき
面会を実現したのだ。
華僑は、伝統的に
ー信義を重んじる民族
だ。だからこそ異国で成功することができる。
なので、他人を知人に紹介する場合、
ー仮に何か不祥事がおこれば紹介者が責任をとる
という暗黙の了解があるといわれており、
ゆえに、むやみやたらと紹介することはない。
この点が、日本人や韓国人とは異なる民族的特性だ。
お互い初対面なので、電話でアポを取る際、
「オリエンタルホテルの最上階のレストランがありますが、
そこでお待ちしております。
我が輩は、身長175cm、
サングラスをかけておりますので、すぐおわかりになるでしょう」
「サングラスですが・・・」
「ええ、けれどもヤクザではありません」
「・・・・・・・」
当日のホテル最上階「レベル36」。
エレベーターから初老の紳士が降りてきた。
「華先生ですか?」
「河先生ですか?」
「はじめまして。この度はお忙しい中、ありがとうございます」
「いえいえ。こちらこそ・・・」
和食料亭の席につくや
「あなたは、きっと先祖が中国人に違いない!
あなたのような顔は、中国の華北に多い!!」
「そうですか! それはそれは!!」
と阿吽の呼吸の硬派感傷主義。
そういえば、ヨーロッパに長期滞在していた妻の父親=義父の大学教授からは、
「河君のような後頭部がでている頭蓋骨は、
東ヨーロッパとアジアの国境周辺にたくさんみうけられる」
「そうですか! きっとタタ-ル人に違いありません!!」
と応じたこともあった。
華北にせよ、東ヨーロッパとアジアの中間であるにせよ
我が輩の先祖は、
ー騎馬民族
であると確信している。
なぜならば、我が輩が、
ー 一重の切れ長の目
だからだ。
これは騎馬民族が馬に乗って移動する過程で進化したものらしい。
目がパッチリ大きかったり、二重まぶただと、
騎馬で移動する際、
目のあたりに砂埃がたまり不都合だ。
なので、騎馬民族は、だいたい目が切れ長で一重なのだ。
韓国人・朝鮮人は、
騎馬民族の末裔で、人種的には満州族と一番近く、
次いでモンゴル人に近いと言われているそうだ。
言語も韓国語や日本語は、
ウラル・アルタイ語に属し(助詞に特徴)、
モンゴル語と親戚であり、中国語とはかなり異なる。
(だから相撲の朝青龍などは日本語がうまい)
さて本題。
我が輩達は、初対面であるにもかかわらず、
かなり親密な対談をした。
華僑の重鎮は、我が輩を気に入ってくれたらしく
楽しい一時を過ごすことができた。
会談の内容は、論文に譲る。
ここで言えることは、
華副会長は、宇野元忠氏からかなり信頼されており、
彼が中華会館新築時の理事長だったからこそ、
気むずかしい宇野氏が、
12億円にものぼる建設資金の中、
不足していた8億円もの大金を、
ーボランティアに近い融資
で提供したということだ。
しかもUSENが、
新築された中華会館のキーテナントとして入居し、
その賃料を返済にあてるというのだから、
破格の援助といえよう。
「どうして宇野社長は、華理事長を信頼されたのでしょうか?」
「生前の宇野君が言うには、
中華学校の頃、下級生の宇野君ら6人が、上級生の私達7人に対しプロレスでの勝負を挑んできた際、
ーいろいろとルールを決めたが、上級生では唯一あなただけが、決められたルールを守っていた
と言うのです。
それを聞いて私は、
ーそんな昔の、それも子供の頃のことを憶えていて、それを信頼のよりどころとしていたのか?
と訪ねると、
ーそうだ。
と答えました」
「それはすばらしいお話ですね」
成功した人間は、基本的には猜疑心が強い。
けれども、ささいな言動から、
ー人間の本質を一瞥する能力に長けている
のだ。
諸君!
成功したければ、幸せになりたければ、
信義を重んじることだ。