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韓国の輸出、実質一けた台に鈍化=LG経済研

 世界経済が停滞局面に差しかかる中、これまで韓国経済を支えてきた輸出にかげりが見えている。原材料価格の急騰で生産コストが上昇し、輸出は金額ベースで二けた台の伸びを保っているが、数量ベースでは伸び率が一けた台に転落したと推定されている。

 LG経済研究院は7日、「世界景気が後退、韓国への影響表面化」と題した報告書で、8月の輸出は前年同月比20%以上伸びたが、商品単価が10%以上上昇し、輸出額が伸びたことが原因で、実質的には伸び率が一けた台にとどまっていると分析した。

 同研究院は「欧米向け輸出がすでに鈍化しており、先進国の景気停滞の影響で韓国の開発途上国向け輸出も委縮する可能性が大きい」と懸念を表明した

 統計上も輸出は既に悪化の兆しを見せている。8月の貿易赤字は32億3000万ドル(約3520億円)となり、今年1月(39億9000ドル=約4345億円)以来7カ月ぶりの赤字幅を記録した。1-8月の累積貿易赤字も115億7000万ドル(約1兆2600億円)に達した。

 知識経済部は「原油価格上昇で輸入が急増した半面、輸出は増加の勢いが鈍化し、貿易収支が悪化している」と指摘した。特に輸出の主力業種で状況が思わしくない。自動車大手3社は一部ストライキで、半導体、コンピューター、家電、繊維は先進国市場の停滞で輸出を減らしている。来年には欧米など先進国の景気低迷が開発途上国にも広がり、韓国の輸出はさらに困難に直面する可能性が高い。

金起勲(キム・ギフン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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