自民党の町村信孝官房長官(63)は7日、テレビ番組で民主党を“バカ呼ばわり”した。小沢一郎代表(66)の無投票3選となる見通しの代表選に対し「民主党にもう少し知恵があればね。2、3人出た方が(よかった)」とグサリ。一方で、候補予定者が乱立する自民の総裁選については「党の活力と実力をアピールする」と自画自賛。おごれる者はなんとやらなんですが…。
町村氏はこの日午前、フジテレビ系「報道2001」、テレビ朝日系「サンデープロジェクト」にハシゴ出演。両番組で福田康夫首相(72)の辞任表明の真相についてたっぷり質問を受けた。サンプロでは「官房長官が長いとしゃべり方もうまくなりますよね」と司会の田原総一朗氏(74)からヨイショされてニタニタ。そこで辞任表明直後の世論調査で自民党の支持率が上がり、民主党が下がったという点を聞かれ、“余裕の発言”が飛び出した。
まずは「自民党は総裁選となり、民主党は小沢さんが立候補を表明し、他の候補を抑えつけた。その違いかな」とチクリ。自民党総裁選は候補者が出過ぎでは−とのツッコミを受けると、「民主党にもう少し知恵があればね。自民党の様子を見ながら、今ごろ誰か2人、3人目に出たいという人がいるんだから」とバッサリ斬り捨てた。
冗舌はこれだけで止まらない。「小沢さんはあまり演説会みたいなのはお好きじゃないそうだから、おひとりでいくのがいいとお思いなんでしょうが」と前置きした上で「党全体としては作戦ミスでしょうね」と一刀両断。顔を緩めて、自民党の“作戦成功”といわんばかりの表情を見せた。
次期衆院選の時期については「世論調査や報道各社の社説は『民意を問え』という論調が多い。早く選挙を行うという選択肢はあり得る」と早期解散の可能性に言及。もちろん“作戦成功”を生かし、衆院選で勝つ方法として「活発な議論を通じて、自民党の活力と実力を総裁選でアピールする」と強調。候補者乱立との批判もどこ吹く風、という感じだった。
【関連記事】
・
小沢氏、無投票3選確定へ 民主代表選
・
「人が代わればうまくいくかも」 町村氏、首相辞任の内幕披露
・
薄いメディアの関心 「埋没」に危機感深める民主党
・
自民党総裁選 財政政策三つどもえ 路線闘争見直しも
・
石破氏出馬、津島派の危機感背景 オタク対決名乗り