「みんなと頑張りたかった」「必ず戻ってくる」―。大分県の教員採用汚職事件に絡み、2008年度試験で不正合格と判定された教員に採用取り消しや退職辞令が交付された8日、県南部の小学校では、自主退職した男性教員が担任学級の児童にあてたメッセージを校長が読み上げた。児童は担任の退職を知り、泣きだす子もいたという。
校長によると、メッセージは「学校の祭りやマラソン大会をみんなと一緒に一生懸命頑張りたいと思っていたが、来年の試験で合格を目指すため、辞めることにしました」と書かれていた。児童1人1人へのメッセージもあり、それぞれコピーして配る。後任の臨時講師の紹介もあった。
その後の全校集会で、校長は「先生は合格を頼んだ人がいたのを一切知らなかった。みんながいい仲間をつくり、いい生活を送るのが、先生のこれからへの後押しになる」と呼び掛けた。
一方、県教委は8日、臨時講師を希望した13人の内訳を自主退職者9人、採用取り消し者4人と修正。当初、他校勤務を望む教員もいたが、13人全員が現在の勤務校に残り、学級担任で臨時講師を希望しなかった7人のクラスで担任が代わることになった。
=2008/09/08 西日本新聞=