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「肉の消費減らせばCO2削減」 IPCC議長が提言

2008年9月8日10時55分

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写真パチャウリ議長

 【ロンドン=土佐茂生】週1で「休肉日」をつくろう――。昨年、ノーベル平和賞を受賞した国連「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」のパチャウリ議長は7日付の英オブザーバー紙で、牛や豚など肉の消費量を減らすことが温室効果ガスの削減に貢献すると主張した。畜産業界はさっそく「不公平に標的にされた」と反発するなど、今後波紋を呼びそうだ。

 パチャウリ氏は、牛や羊などが直接出す二酸化炭素だけでなく、牧場のための森林伐採や、肥料の生産や輸送、トラクターなどの燃料などを含めた、食肉産業全体が排出する温室効果ガスは世界の5分の1近くを占めると指摘。「各家庭で肉の消費量を半分にすると、車利用を半分に減らすよりもガス排出削減に効果的だ。食生活を見直す方が比較的簡単なはずだ」と述べた。

 パチャウリ氏はまた、英政府に対し、20年までに国民の食肉消費量を60%減らすキャンペーンの実施を求めた。

 英国の畜産業界は温室効果ガスの排出削減に大きな実績を上げている点を強調する一方、「気候変動に関する科学はまだ途上にある。菜食主義者(ベジタリアン)になれば解決できるのか。問題を単純化しすぎている」と批判している。

 インド出身のパチャウリ氏は、菜食主義者。

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