【ローマ=喜田尚】ギリシャの警察当局は6日、アテネ北のエビア島にある元駐バチカン大使、谷田正躬(まさみ)さん(77)の自宅で、谷田さんの次女が変死体で見つかったことを明らかにした。警察は事件に巻き込まれた可能性があるとして、谷田さんとギリシャ人の妻から事情を聴いている。
次女はアンフィセアジャニヌ美名さん(35)。警察によると、遺体は5日、谷田さんの自宅の浴室でシーツにくるまれた状態で見つかった。目立った外傷はなく、死因は不明という。美名さんは日本国籍を持っている。
地元報道によると、美名さんの夫が同日早朝、美名さんと連絡が取れなくなったとして警察に届け出た。その一方で、谷田さんの妻が、美名さんが階段から落ちて死亡したと地元の病院に通報していた。この通報で駆けつけた警察が遺体を発見した。美名さんはこの日は両親宅を訪ねていたらしい。