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汚染米、西酒造焼酎に混入 30万本分回収へ
6−8月製造「薩摩宝山」
(2008 09/08 07:39)
 米粉加工業「三笠フーズ」(大阪市)がカビ毒などに汚染された「事故米」を不正転売した問題で、事故米を購入した鹿児島県内の焼酎メーカー3社のうち1社が、日置市の西酒造(西陽一郎社長)であることが7日、南日本新聞の取材で分かった。西社長は「事故米混入の事実は7日朝に初めて知った。ものをつくる者として消費者への責任を果たしたい」として、社名と商品名を公表した。
 西酒造は既に事故米を原料としていた焼酎「薩摩宝山」の自主回収を決定。工場内にある原酒も出荷を停止した上で「監督官庁と協議した上で廃棄する方向で考えたい」(西社長)としている。また県内外の取引先に対しても同日、「事故米穀の不正規流通米について」とした文書を配布し、謝罪と回収への協力を求めている。
 西酒造によると、事故米は今年3月、大阪の米穀卸業者から仕入れた原料米数100トンの中に混ざっていた。キロ当たり73円で購入、全量を「薩摩宝山」の原料として使用しており、ほかの8銘柄には使っていない。
 自主回収の対象となっているのは、6月13日から8月22日までに瓶詰めされた「薩摩宝山」。これまでに一升瓶換算で30万本ほどが出荷された。工場内に残っている原酒もほぼ同量で、自主回収と出荷停止による損失額は3−4億円に上るとみられる。
 九州農政局は8月29日に西酒造への立ち入り調査を実施。西社長によれば、その際は「残留農薬について調べている」などと説明を受けた。三笠フーズと直接取引していなかったために「商品への影響はない」と判断していたが、9月7日朝になって農政局から「事故米が流入していた」との連絡を受けたという。
 西社長は「今後は卸売業者を厳格に選定するなどし、2度と同じような事態を招かないよう万全の策を講じたい」としている。
 農林水産省は事故米を購入したメーカーについて、「健康被害の恐れはなく、無用の混乱を招く」として公表を拒んでいる。
 
「公表 消費者への責任」/西社長一問一答
 三笠フーズによる汚染米転売問題で、一部を焼酎原料に使った西酒造の西陽一郎社長は7日、南日本新聞の取材に対し、「消費者への責任から公表を決意した」などと語った。主なやりとりは次の通り。
 −事故米混入を知ったのはいつか。
 「7日朝、九州農政局から連絡があった。それまで自社製品に事故米が混入しているとは夢にも思わず、まさに『寝耳に水』。消費者への責任を果たすとともに、私たちが不正に関与していないことを示す意味でも速やかに公表した」
 −汚染米を使った焼酎はどうするのか。
 「農政局から『健康被害の恐れはない』と聞いたが、もちろん流通させるわけにはいかない。7日付で自主回収、出荷停止の措置を取った。消費者をはじめ、関係する皆さまには申し訳なく思っている」
 −なぜ県酒造組合を通じて購入しなかったのか。
 「うちは年間に2000トンの米を使うので、組合経由だけではとてもまかなえない。価格はキロ73円で、組合の価格(キロ80円)と大差なく、不当に安く仕入れようとしていたわけではない」
 −三笠フーズの行為をどう思うか。
 「とんでもないことをしてくれたという憤りの気持ちでいっぱい。損害賠償を求めたいくらいだ。また事故米の流通を把握していなかった農林水産省にも抗議したい」
 

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