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三笠フーズ、汚染米700トンを正規米に混ぜて販売

9月8日3時10分配信 読売新聞


 米穀加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市北区)が工業用の「事故米」を食用に転売していた問題で、同社が過去5年間に、カビが生えるなどした工業用のうるち米約700トンを、外国産の正規の食品加工用米に混ぜて販売していたことがわかった。

 混入率は1割程度といい、同社幹部は「仕入れ値の安い事故米を混ぜることで原価を下げ、価格競争に勝つためだった」としている。

 同社によると、2003〜07年度の間、カビや汚損による異臭を理由に用途を工業用に限定された、うるち米計約980トンを購入。このうち、少なくとも約700トンについて、カビを除去したり洗浄したりした後、米菓や焼酎などに使われる食品加工用米に混ぜて、熊本、鹿児島県の焼酎メーカーや大阪市内の米穀店などに販売したという。

 同社は正規の食品加工用米を年間約4000トン販売しているが、取引先との価格交渉で値引きを迫られた時や在庫が足りなくなった時に少量を混ぜていた。

 洗浄しても正規米とは色合いが異なるため、メーカーの抜き取り検査などで発覚しないよう、混入は1割程度に抑えていた。多額の値引きが必要な場合には混入量を増やすなど調整。取引先には「企業努力で値を下げた」と説明していたという。同社は事故米を混入した食用米の販売総量は不明としているが、ほとんどがすでに消費されたとみられる。

 コメの販売価格は正規の食品加工用で1キロ当たり50〜70円、工業用のりで30円。同社は事故米を1キロ当たり十数円で仕入れ、本来の工業用でなく、食品加工用として売ることで多額の利ざやを得ていたとみられる。

最終更新:9月8日3時10分

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