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農薬残留米を焼酎や米菓用に転売、流通も

 農林水産省は5日、カビ毒アフラトキシンや殺虫剤メタミドホスが基準値を超えて残留し「非食用」としていた中国などからのミニマムアクセス(最低輸入量)米を、中堅の米粉加工業「三笠フーズ」(大阪市)が「食用」として焼酎などの原料に不正転売していた、と発表した。米菓についても使われていた恐れがあり流通経路を調査している。現時点では、健康被害の報告はないという。

 同省は食品衛生法違反容疑で大阪府警と福岡県警に刑事告発する準備を進めている。三笠フーズの福岡県内の倉庫から出荷。農水省と福岡県は、三笠フーズや関係団体に対し、自主回収を指示、食品衛生法に基づき本格的な調査に乗り出した。同社の冬木三男社長は農水省に「違反行為に当たることは認識していた」と述べている。

 問題のコメは、鹿児島と熊本の焼酎メーカー4社や、大阪、京都などの米穀店や仲介業者など計20社が購入。さらに増え、西日本一帯で流通している可能性もある。農水省はこのうち、鹿児島の焼酎メーカー3社が購入したアフラトキシンが残留していたコメを焼酎原料として使用していたことを確認している。

 農水省は問題のコメを原料にした焼酎について「カビの部分を落とした上で洗浄したと(会社側から)聞いており、健康被害につながるレベルではない」と判断。このため焼酎の具体的な商品名の公表については「無用の混乱を招く」として明らかにしなかった。

 これまでの調査で、三笠フーズが伝票などを偽造し、2重帳簿を作成していたことも判明、不正隠しに同省は「極めて悪質」としている。この日、福岡県内で取材に応じた元事業所長は「社長の指示でやった」ことを明らかにした。

 三笠フーズは2004年度にアフラトキシンが検出されたベトナム産のうるち精米約3トンを農水省から買った。

 このうちの大半が焼酎メーカーに流れたとみられる。06年度と07年度分の購入分では、計約800トンの中国産もち精米からメタミドホスを検出。このうち約300トンが米菓メーカーなどに渡った可能性があるという。

 8月下旬に九州農政局に「コメの不正流通がある」と通報があり同省は福岡県と協力して調査していた。

 中国などから輸入し、残留農薬が基準値を超えているため食用にはしないことになっているコメは事故米と呼ばれ、工業用ののりなどに使用が限定されている。

 [2008年9月6日2時35分]


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