県は5日、医師不足の解消を目指して、県内で就業を希望する医師と、医師を求める県内の医療機関を橋渡しする「ドクターバンクかごしま」を、県庁内の県医療制度改革推進室に設置した。
県内の人口10万人当たりの医師数は230.8人。全国平均の217.5人を13.3人上回るが、鹿児島市を中心とした医療圏が322.1人とずばぬけて高く、他医療圏はすべて全国平均以下。県の昨年12月の調査でも、回答した県内の124病院で計208人の医師が足りないとの結果が出ており、特にへき地や離島の医師不足は深刻化している。
ドクターバンクの設置式では、岩重秀人・県保健福祉部長らが看板を掲示。中俣和幸・同室長は「当面は医師として就業を希望している人の掘り起こしに力を入れ、一層の医師確保に努めたい」と話した。
バンクは、県外の医学生や研修医などに向けた募集活動をするとともに、県外医師の求職情報と県内医療機関の求人情報を双方に提供。出産などで離職した女性医師の復職支援もする。県は専用のホームページや電話=099(286)2667=を設けた。
=2008/09/06付 西日本新聞朝刊=