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「サテライト朝日」閉鎖へ オープンわずか3年、売り上げ伸びず

2008年09月03日 08:30
9月末で閉鎖されることになったサテライト朝日=朝日町中沢
9月末で閉鎖されることになったサテライト朝日=朝日町中沢
 朝日町にある県内唯一の競輪場外車券売り場「サテライト朝日」が、9月末で閉鎖されることが分かった。売り上げが伸びず、2005年のオープンからわずか3年での閉鎖となる。同社によると場外車券売り場で閉鎖になるのは、サテライト釧路(北海道)に続き全国で2カ所目という。
[MAP]

 不動産賃貸業「サテライト朝日」(東京・平野彰社長)が、同町中沢の国道287号沿いに鉄骨2階建て、延べ床面積約3300平方メートルの建物を建設し、05年6月にオープン。福島県いわき市のいわき平競輪場など全国各地の競輪場で年間約320日開催されているレースの車券を扱っている。同社によると、親会社の投資ファンド「ジェイ・ブリッジ」(東京)の不採算部門の整理に伴い、閉鎖されることになったという。

 サテライト朝日は年間売上高19億2000万円を目標としていたが、2007年度は11億7000万円だった。1日の平均入場者数は現在約370人で目標の400人に近づくまで定着したものの、「ほかの場外車券売り場の半分程度」(同社)という客単価の低さが影響した。同社は「売り上げが伸びず、今後営業を続けてもこれまでの赤字の回収が見込めない」とする。事業の売却、譲渡を検討してきたが、相手が見つからなかった。9月末までは通常通り営業する。朝日町は地元経済の活性化などを期待して誘致に積極的だった。町には売上額の1%が地元対策費として交付されている。町政策推進課は「固定客もついてきたようで、地元には非常に残念という声が多い。できれば第三者に事業を続けてもらいたい」と話している。

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