Print this Post Article Lists Back

相次ぐ受注契約解除、造船業危機説は本当か(下)

◆世界市場シェア、50%台に拡大 

 世界景気が低迷の兆しを見せている上、船舶建造の主材料である厚板の価格が上昇しているため、造船業界が昨年のような好況を維持するのは難しいとの懸念がないわけでもない。大信証券アナリストのチョン・ジェチョン氏は「コンテナ船、バルク船、タンカーなどの受注量は減っていく」と予測した。米サブプライム問題の余波で世界的に金融市場が引き締められ、船主の資金調達が困難になるとの見方もある。昨年の全世界の船舶受注量は8360万CGT(標準貨物船換算トン数)だったが、今年は上期時点で2450万CGTと前年実績の半分にも満たない状態で、「危険信号」がともっている。

 しかし、チョ氏は「発注量の縮小で原価競争力に乏しい中国はさらに苦境に陥る。韓国は今後3-4年は問題ないだろう」との見方を示した。

 産業研究院(KIET)の洪性仁(ホン・ソンイン)博士も「世界の発注量が減少すれば、現在韓国造船業界が受注しきれずに中国に回されている部分の需要が、技術力が高く納期を守る韓国にシフトする可能性が高い」と指摘した。

 世界の造船・海運市況分析機関クラックソンによると、今年上期の世界の船舶発注量のうち、韓国のシェアは50.6%(CGT基準)で、昨年通年(38.9%)をはるかに上回った。

 韓国造船協会のキム・ヨンフン人的資源開発センター所長は「韓国の中小造船所は短期的に受注条件が大きな影響を受けるため、大型造船所が取り扱わない船舶を中心にすき間市場を攻略するなどの対策が必要だ」と訴えた。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
このページのトップに戻る