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レーザー使い、樹脂の中に金属粒子並べる 阪大グループ

2008年9月7日3時1分

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写真樹脂の中に金で描かれた「光」の文字=真嶋教授提供

 透明な樹脂の中に浮かび上がった「光」の文字――真嶋哲朗・大阪大教授らのグループがレーザー光線を使い、金属粒子を並べる方法を開発した。携帯電話などに使われる折り曲げ可能で高性能の回路基板の開発につながりそうだ。

 真嶋教授らは、金や銀などの金属イオンを含む透明な樹脂に、光に反応する薬剤を混ぜ、2種類のレーザー光線を当てた。その交点で、化学反応が起こり、金属粒子があらわれた。さらにレーザー光線を当て続けると、交点以外の部分でもレーザー光線に沿って金属があらわれ、直線を描けることを発見した。

 樹脂を「基板」、金属の直線を「配線」として使えば、折り曲げ可能な回路ができそうだ。線は立体的に引くこともできるので、複雑な回路を従来よりコンパクトにまとめることも可能になる。真嶋教授は「金属の線に実際に電気を通すなどの実験を進め、新技術として確立したい」と話している。(田之畑仁)

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