7月30日 内田奈織ちゃんコンサート

「さて、京都のお仕事を全部終え、無事内田奈織ちゃんのコンサート会場へ到着」
「いよいよですねえ」
「さて、カメラを用意していると、係員が写真はダメだと言うので、
『俺を誰だと思っているんだ』
 と言ったら、相談に行って終わった後なら撮ってもいいと言う……まあ、それで妥協」
「また迷惑をかけていますね」
「今日の演奏は新しいアルバム「ハープ協奏曲『希望への翼』」の発売を記念したものなので、そこからの曲が多くなった。最初にお得意の『引き潮』、ハープの弦47本全部を使う曲だと聞いた記憶がある」
「名曲ですね」
「続いてテレビドラマの「偽りの花園」と、彼女のオリジナル曲「再会」、フルートが加わってしっとりとした「涙そうそう」と茶目っ気たっぷりの「上を向いて歩こう」。最後にメインの協奏曲という選曲で、これまでの会とは随分違う世界を作り上げていたなあ」
「これまではどうだったんです」
裕次郎と自作の『そしていつもと同じ月と星』、クラシックにポップスと、ジャンルが7、8種類にもなる曲目が普通じゃった」
「なるほど」
「さて、奈織ちゃんと顔を合わせると、『なんでこんな所に湧いて出たの』ってびっくりしていたなあ」
「そうですね。東京でしか顔を合わせていないから」
「演奏後は、CDを買ってくれた人対象のサイン会。係員がCDしかダメだというので、
『俺を誰だと思っているんだ』
 と言ったら、奈織ちゃんが飛んで来て、
『この人はいいの。何するか分からないから』
 と間に入ってくれた」
「はいはい。ありがたいことで……」
「まあ、それでTシャツにもサインをさせて……」
「本当に図々しい」
「色紙はハートが描かれたもの。昨年見つけてねらっていたものじゃよ。そうそう、お土産も持っていったぞ」
「また、変な物じゃないでしょうね……」
「まずはこれまで私が撮った写真集がアルバム2冊。それからお気に入りの1枚を大きく引き延ばしてファイルに入れ……アルバムもファイルもハートがデザインされたもの……ついでに先日見つけた、冷たいミルクなどを入れると赤や青のハートが浮かんでくるコップ」
「彼女のキャッチフレーズが『HARP TO HEART』だから」
「分かっているな。わし自身が最近ハートコレクターになっている。お店でハートの形を見ると、つい買ってしまって……」
「変なおじさん……」
「ホームページも見てくれているとのことじゃ」
「何か言っていましたか」
『人をおもちゃにして……』と喜んでくれていた」
「喜んでいるんですか……」
「今回のCDはDVD付き。待望の演奏映像ですよ。絶対お買い得! これからイベント会場にはサイン入りTシャツで登場します。左上の写真はハートのサインと、私の手もハート……」
「右は」
「せっかく来たんだから、ポーズを取れって言って撮影会」
「本当に図々しいね」
「右の写真は本人一番お気に入りのポーズ。
『今しゃべっちゃって、口元がゆるんじゃった』
 と言うので、
『大して代わりはないだろう』
 と答えたが、本人の意向で撮り直し……」
「口が悪いね」
「まあ、後で見たら1枚目も悪くはなかった」
「さて、いただいたサインですね」
「色紙は薄いカラーでハートが付いて入るんだが、見えないな。右はオリジナルTシャツにサインをさせたもの」
「市販されているんですか」
「わしのオリジナルじゃ。本人もスタッフも集まって大騒ぎじゃった。1枚5千円で売ってもいいぞ」
「図々しいね。元は幾らです」
「……シャツが600円、写真を貼るグッズが1枚当たり50円。ああ、送料に別途500円はかかるかな。欲しかったら現金書留で……」
「ぼったくりだね」