“汗かき事業”に県議冷淡「新味ない」 秋田県

 「通常業務で行っているものばかり。わざわざ新規事業と銘打つほどか」―。秋田県が県議会9月定例会に提出する一般会計補正予算案に盛り込んだ「手づくりチャレンジ事業」をめぐり、県議会各会派に内示した5日、議員から批判の声が上がった。

 推進費300万円を予算案とする同事業は、県職員が県民サービス向上などのために取り組む内容。(1)職員が自ら汗をかき、積極的にチャレンジする(2)県民との連携・協働(3)現場主義の徹底―を取り組みの3つの視点と明示し、45項目の事業概要を列挙している。

 県職員が農山村の住民との触れ合いを通して地域課題を掘り起こそうという「高齢化等実態調査キャラバン事業」や、「県税マンの足で稼ぐ納税推進大作戦」、県庁の外来駐車場区画線の補修を行う事業などで、新鮮味のない内容に、議員からはため息さえ漏れた。

 自民党のある議員は、全職員が道路の情報を収集し、業務に生かす「通勤途中の道路パトロール」を引き合いに、「(上司に)普通に報告が上がりそうなものだが…。こういうものを(予算案に)示さざるを得ないのは、残念だ」と皮肉たっぷりに指摘した。

 寺田典城知事は「職員はパソコンを使う仕事などで時間を取られている。もっと汗を出せば、もっといい県行政になるんじゃないかと考えた」などと説明に終始し、理解を求めた。
2008年09月07日日曜日

秋田

政治・行政



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