【第8回】 2008年07月01日
質問されると、目を「右に動かす」タイプは要注意!
私たちは、質問をされると、クセなのか、目を右か左に向けてしまうものである。
ガー博士は、質問への返答ではなく、実験参加者の目の動きだけを見ていた。そして、質問の70%以上で左を向く人と、右を向く人にわけて、それぞれのグループに特徴的に見られる性格傾向を調べてみたのである。
その結果、質問をされて「右を向く」人たちは、他人への攻撃性が高いことがわかったのだ。
右を向く人は攻撃的、
左を向く人は保守的
彼らは、他人を厳しく非難したり、むしゃくしゃするとモノを投げて壊したりと、イライラやストレスを、心の中に閉じ込めておくことができず、外に出して発散するタイプだったのである。
その点、質問されたときに「左を向く」タイプは、反対であった。彼らは、不快感を自分の心の内部に閉じ込めてしまう傾向があって、攻撃性を見せないのである。ただし、このタイプは、「精神的な問題を抱えやすい」ともガー博士は指摘している。
もし、交渉相手が、あなたが質問をするたびに目を右に向けるタイプなら、かなりハードで、攻撃的にぐいぐいと押してくるタイプだと推察できる。厄介な交渉者である。
逆に、あなたが質問をして、目を左に向けるタイプなら、かなり無理な注文をしても、少なくとも表面的にはあなたに従うであろう。ただし、心の中では怒りの炎が煮えたぎっている可能性もあるが。
相手を質問攻めにし、その目の動きをチェックすれば、いろいろなことが読めてくるものである。
第16回 | 頼まれごとは、5回に1回“ランダムに”断ること (2008年09月02日) |
---|---|
第15回 | 相手のホンネを探る時は、室温は「やや高め」に (2008年08月26日) |
第14回 | 人は「夕暮れ」に「秘密」を漏らす (2008年08月20日) |
第13回 | 「3回の食事」より、「1回のお酒」 (2008年08月12日) |
第12回 | いっそのこと、「泣いて」みる (2008年08月08日) |
第11回 | 相手と「長く一緒に」いてはいけない (2008年07月25日) |
第10回 | 「お金にこだわらない」という人は、ウソツキか怠け者 (2008年07月15日) |
第9回 | 「身長」が高い人ほど「プライド」も高い (2008年07月10日) |
第8回 | 質問されると、目を「右に動かす」タイプは要注意! (2008年07月01日) |
第7回 | あえて「聞かなくてもいい」という態度をとり、 相手を会話に引きずり込む (2008年06月26日) |
第6回 | わざと「無知」を装い、相手に気を許させる (2008年06月17日) |
第5回 | 怒る時は「一気に」、ほめる時は「小出しに」 (2008年06月12日) |
内藤誼人氏の著作「悪魔の対話術」好評発売中!
無知を装って質問し、相手をいい気にさせてしゃべらせる。重大な機密事項(に見える情報)を流し、恩を売って優位に立つ etc・・・。ビジネスで成功するための「したたか」で「狡猾」な“悪魔の”対話テクニックを紹介。1470円(税込)
【異色対談 小飼弾vs勝間和代「一言啓上」】
知的生産術の女王・勝間和代、カリスマαブロガー・小飼弾が、ネット広告から、グーグルの本質、天才論に至るまで持論を徹底的に語り合った。豪華対談を6回にわたって連載する。
PR
- 週刊ダイヤモンド ITBizNews
- 夏野剛 特別インタビュー ドコモを去った本当の理由
- News&Analysis
- 派遣会社の「名ばかり正社員」 悪労働環境に苦しむ特定派遣が急増中
- 辻広雅文 プリズム+one
- 「ダメもと政権交代」の可能性が高まる日本政治の貧困
- 竹中平蔵・上田晋也のニッポンの作り方
- 消費しない20代が日本を滅ぼす!?
内藤誼人
(心理学者)
慶応義塾大学社会学研究科博士課程修了。(有)アンギルド代表取締役。現在は、企業研修や講演等で、心理学の法則をもとにした人材育成や販売促進、企画力促進などに力を注いでいる。著書に『「人たらし」のブラック心理術』(大和書房)、『人は「暗示」で9割動く!』(すばる舎)、『パワーセルフ』(ダイヤモンド社)ほか多数。
ビジネス成功したいなら「お人よし」になるな!ビジネスに「ズルい」という言葉はない!自分のホンネはさらさずに相手のホンネを一方的に探り出すための「したたか」で「狡猾」な“悪魔の”対話術を伝授する。