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【沿道ルポ】組織された応援、熱気も国際色もなく…マラソン女子 (2/2ページ)
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隔離
組織のうち、ボランティア組の応援は治安維持も兼ねていたほか、疲れた様子で走る選手に「加油(がんばれ)!」と声などを掛けることも仕事だったようだ。中関村付近でリタイア寸前の土佐礼子選手にも、拍手と声援を送っていた。
外国人の応援はどうだったのか。沿道では、日の丸や英国国旗を掲げた外国人もちらほら見掛けたが、多くはなかった。
実は、外国の団体応援は公安当局に事前申請しなければならず、応援場所も限定され、隔離されていた。たとえば、北京在住日本人の応援団は36キロ地点の知春路地下鉄付近だった。
北京在住の日本人会社員は「やはり公安に許可を取らないと、安心して応援できない」と、中国流の応援方式にあきらめ顔だ。
天壇公園、北京大学、清華大学などの敷地内のコースからは、一般市民が排除された。大学構内のコースの応援は、学生か関係者に限られた。
マレーシアから五輪応援に来た男性(45)は「天壇公園の中に入ろうとしたら止められた。『中に入れるのは党幹部と動員応援団だけだ』といわれた」と不満そうに話した。
今回のマラソンのコースは、二重のさくに警官らが約20メートル間隔で立って警備に当たった。そして沿道の応援の中にも、動員された年配者や治安ボランティアたちが配置され、万が一に備える徹底ぶりだった。
大阪から来た日本人会社員(40)は、「盛り上がりに欠けますね。日本の場合は、もっとワイワイ騒ぐものなんですが…」と驚いた様子だった。