借家人権利向上委員会のサイトにスマイル入居者へ向けてのポスティングを行った際に、
起こった事件について抗議声明がでています。
http://ameblo.jp/syakuyanin-kenrikojoi/entry-10122764501.html
重要なので、こちらでも全文を転載しておきます。
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ビラ入れ職務質問弾圧に対する抗議声明
08年8月2日
スマイルサービス闘争を支援する会
スマイルサービスとは何か?――広がる貧困ビジネス
私たちは、スマイルサービスという不動産業者に対して抗議活動と借家人の権利保護のための活動を行っている「スマイルサービス闘争を支援する会」(以下「支援する会」)です。今回、私たちが行っている抗議活動に関して、警察が介入するという看過できない事態が発生したので、急遽、抗議の声明を発表します。
(株)スマイルサービスは、東京都新宿区にある不動産会社で、主に都内のワンルームマンションの入居者の募集や契約を扱っています。JR中央線沿いに、ピンク色の派手な看板を出しているのでご存知の方もあるかもしれません。
この会社が扱っている物件は、敷金ゼロ礼金ゼロのいわゆる「ゼロゼロ物件」と呼ばれるもので、通常であれば、敷金礼金や仲介手数料を取られるのに比べ、入居時の初期費用を格段に安く設定しています。そのためか入居するのは、主にフリーターや外国人、仕事を失った人などが多いようです。
しかし、最近までスマイルサービスは、家賃が一日でも遅れた入居者に対して、消費者契約法に違反する家賃の10%と施設再利用料として15750円の違約金を徴収していました。現在、スマイルサービスは違法性を認め、返還要求のあった入居者に対してのみ返還に応じていますが、違約金を支払ったことのある全員に対しての返還は行っていません。そして、支払ってしまった入居者にしても、それが返還可能であることを知らされていません。
さらにいえば、スマイルサービスは、家賃を一日でも滞納したことを理由にして、入居者の承諾を得ず居宅に侵入し、鍵を交換し入居できなくするといったことを行っています。これは、刑法上の不法侵入にあたると考えられます。
このような営業は社会的な弱者を食い物にする「貧困ビジネス」と呼ばれ、最近大きな社会問題となっています。実際、スマイルサービスは、AERA(2008年7月7日号)誌上において、また「朝日新聞」(2008年7月17日朝刊)において、拡がる貧困層をターゲットにした、違法性が高い営業をしている会社として実名入りで報道されています。
ビラ入れに対する警察の介入を許すな!
私たちは、こういった不当悪徳企業であるスマイルサービスに抗議し、入居者に対し被害回復を呼びかける活動を行っています。これまでの呼びかけにより被害当事者が数名集まっており、すでに「スマイルサービス被害対策弁護団」が結成され、さらに多くの被害者を募った上で、集団提訴を今後予定しています。警察の介入は、この活動のなかで起きました。
2008年7月19日午後6時過ぎ、「支援する会」のメンバーが、スマイルサービスの管理する物件に対して、スマイルサービスによる入居者の被害を回復するための電話相談と集団提訴を呼びかける内容のビラ入れを行いました。しかし、その後、当メンバーが近くの飲食店に入り、出てきたところを中野署の警察官20名ほどに囲まれ、職務質問を名目に約1時間ほど拘束されることになったのです。
警察官は、110番通報を受けたためと話しましたが、はっきりとした容疑を説明せず、「カバンの中を見せろ」と執拗に要求し、メンバーが説明を要求すると、「ビラ貼ってたとか通報があったから軽犯罪法違反じゃない?」などと述べました。結局、氏名住所を明らかにする事を含め警察側からのすべての要求を拒否し、およそ1時間後に解放されました。
しかし、被疑事実も明確ではないまま軽犯罪法違反の容疑で「任意の」職務質問のため1時間近くにわたって路上で事実上拘束されたという事実は到底看過できません。
まず、職務質問はあくまで任意で行われるもので、令状なしに身体を拘束し自由を奪うことはできません。しかし、今回、何度説明を求めても、警察側は職務質問を行う根拠を明確にしませんでした。
私たちはこのような110番通報を根拠にするだけの行き過ぎた職務質問に対し、はっきりと抗議します。
スマイルサービスはビラ入れへの妨害を謝罪しろ!
そして、今回の職務質問の現場にはスマイルサービスの従業員も10名ほどが一緒にいたことがメンバーによって確認されています。ビラ入れを警戒していた従業員が、卑劣にもメンバーを尾行の上、110番通報を行ったものと推測できます。
しかし、事実として、当メンバーが行ったのは、公共道路に面した集合ポストにビラを投かんしたことに過ぎません。
今回のようなことがまかり通るなら、このたびのような110番通報を利用した嫌がらせが可能となり、紛争中に一方の当事者が短絡的に110番通報し、警察に介入させるということが可能となってしまいます。警察はあくまで民事不介入であるべきであって、一方の紛争当事者の利益になる行為は厳に慎むべきです。
私たちは、スマイルサービスが、自分たちに都合の悪い事実を知らされることを避けるために管理権を濫用し、入居者の知る権利を侵害していることに対し強く抗議し、ポスティングへの妨害行為をやめるよう要求します。そして、いたずらに警察権力の導入を図り、自らの責任を回避し逃亡しようとする姿勢を弾劾し、明確に謝罪を求めます。
警察は任意の職務質問による不当な拘束をやめろ!
スマイルサービスはポスティングへの妨害を謝罪しろ!
スマイルサービスは、入居者に対する不法行為をいますぐやめろ!
ツカサネット新聞というツカサグループがやっているネット新聞に、自分のHPへのリンク付きでスマイルに対する裁判闘争への批判記事が出ていたので、レスします。
まず、ツカサグループというのは、ネットルームという格安の「部屋」を提供している企業で、貧困層に対して部屋を提供し就労支援もしていると、割と好意的にメディアにも取り上げられることが多いようです。そのツカサグループが、記事を書いて人気が出ればお金を支払うと謳い、記事投稿を募っているのがツカサネット新聞です。なんで、基本的にスマイルと同じ貧困ビジネスを業務としているツカサのメディアであり、メディア自体の姿勢としてもスマイル側に立っていると考えられます。
記事だけを読んでも、そのことはわからないので、記事が掲載されている媒体のこともしっかりと頭に入れておく必要はあるでしょう。
ということで、該当記事ですが、要約すると、
「記者氏はバジリカの物件に現在住んでいて、ビラを読んだ。以前、スマイルの物件に住んでいた当時、違約金を支払い、鍵も交換されたことがあるが、集団訴訟に加わる気がしない。なぜなら、家賃が遅れたという自分にも落ち度があるし、『そんなに悪い対応をされた覚えがない』から。家賃滞納時以外に鍵を交換されたり違約金を支払ったことがない。常識的に考えたら『居住目的で借りる契約をしていないのに使用実態が居住だったら、契約違反でいつ追い出されても不思議はない』。『使用者の立ち会い無しで管理会社が部屋に立ち入る』事を認めた条項は、勝手に業者が点検、修理してくれたので有難かった。」
というものです。
さすがにここまでいくと、さすがにないな~みたいな感じで、あまり他の被害者の支持も得られないだろうけれども、スマイル被害の当事者意識を考える上で、意外に根は深いとも思えます。
この記者氏の根本的な考えとしては、法律に違反しているかどうかは大した問題ではなく、自分にも落ち度があるのだから、違約金や鍵交換されれても仕方がない。これまでの生活に比べればまだましで、スマイルさんはよくやってくれた、というものです。
で、そういった方に対してどういうのと聞かれれば、ぶっちゃけ自分の立場としては、お好きにどーぞ、ということに尽きます。
法律違反かどうかは記者氏にとって重要ではない以上、いくら違約金や鍵交換が違法性が高いと説いたところであまり説得力はないでしょう。ただ、自分から言えるのは、そういった違約金は、本来とってはいけないお金だし戻ってくるのだということと、鍵交換にしても本当ならやってはいけないことなのですと。違約金だって、いまなら、電話して指定口座を伝えるだけで相手は返還に応じています。
そういった事実を伝えた上で、それって悔しくないですか?と。
ザブングルなら話は早いだろうけど。
本来やってはいけないことを、自分もやってはいけないと知らずに契約させられて不利益を被ったという事実が自分の経験として厳然としてある以上、そのことを見過ごして生きていくのは、悔しいし馬鹿にされて屈辱ではないですかと。戻ってくるお金をそのままにしておくのはもったいなくないですかと。
居住目的で借りる契約をしていないといっても、実態として居住目的であることは誰が見ても明らかなわけで、トランクルームとスマイルの物件を同じにするのは、全然間違っています。被害を受けていながら被害感情がないというのは、記者氏の法的な無知が原因でもあるんだけれども、もっと、根本的に、法以前の人の尊厳がないがしろにされているのではないかと考えます。
そして、その方がより大きな問題です。
あまりにこれまでひどい状況に置かれていたけれども、その後まだましな状態になった場合、そのまだましな状態でひどいことがあっても、以前よりもましなために被害感情がない。はたから見れば被害が明らかなんだけれども、被害を受けた原因が自分にもあるから仕方がないと納得させる。
具体的には、これまで自分で部屋を借りたことがなくて、勝手に他人が部屋に入ってくることが不自然だと思わない人に、借主の承諾がなく管理者が部屋に入ってくることが、いくら本来やってはいけない違法なことだと説いたところであまり意味がないでしょう。自分なら勝手に誰かが部屋に入ってくるなんて耐えがたいけれども、そうじゃない人もいると。これはプライバシーの観念なんで、人それぞれです。他の人に強要することはできないけれども、記者氏が納得するのもわからないではありません。
ただ、違約金についてはどうでしょうか?鍵を交換されて部屋に入れないことはどうでしょうか?
べらぼうな罰金を取ったり、自分の部屋に突然入れなくなることは、それこそ法以前にやってはいけないことであると考えるのですが、いかがでしょうか?
「人のために契約を交わすのであって、契約のために人が居るのではない」。まさにその通りでしょう。
だからこそ、現行の借地借家法が民法の特別法として立法されたのであって、その法律によって借家人は保護されているわけです。消費者契約法にしても、消費者保護のために立法されています。その法の保護を放棄する意見が「被害を受けた」借家人から出てくるのは、ちょっと理解ができないけれども、もうすこし自分の立場を客観的に見てみれば、いったい誰が得をしているのか明らかだと思うのですが。
記者氏のような被害を受けているにも関わらず、被害感情がないスマイル経験者は少なくないはずで、だからこそ、スマイルは借主の弱みや無知に付け込んだ悪徳業者なんで、苛立たしいところもあるけれども、最終的には自分で気づくしかない。自分がいくら説得して被害回復させようとしても、その人自身が動かない、動く意思がなければどうしようもありません。スマイルとあまり関わりたくないとか、人生は他にもいろいろ楽しいことがあるので忘れたいという方を、自分が、強引に被害回復させたとしても、長い目で見てそれが当事者にとってどれほど意味があるのか。自分が他の人のその後の人生まで背負って生きていけるわけでもない。
なんで、結局のところ、それぞれが気づくしかないです。
ということで記者氏を含めて、ご連絡お待ちしております。
文責sino
カンパ先の口座が決まりましたので、大発表いたします。
「三井住友銀行 新宿支店 221-3981002
スマイルサービス被害対策弁護団 弁護士 戸舘圭之」
裁判費用ってやっぱりただにするわけにはいかず、原告も金銭的に余裕がない方が多いです。
印紙代や切手代、それから弁護士への報酬などで数十万円近くかかる見込みです。
なんで、ぜひともこの運動に共感し、協力してもいいという方、余裕あるからお金出しますっていう方が
おられれば、ぜひともカンパをお願いいたします。