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【衝撃事件の核心】北の女スパイ その切り札は「魅惑の媚薬」 (2/4ページ)
このニュースのトピックス:衝撃事件の核心
さらに清津に戻って亜鉛5トンを盗んで“指名手配”され、中国と北朝鮮を転々として6年間、逃亡生活を送った。
この大胆な行動や訓練経験が逆に保衛部の目に留まり、改めて工作員に抜擢(ばってき)されたという。
軍人の抱き込み、大物亡命者の所在確認…
脱北者を装って中国に行き、すでに脱北していた北の住民ら約100人を本国に送還するなどの工作を行った。
そして、韓国浸透。
中国に結婚相手を探しにきた韓国人会社員と関係を持ち、「あなたの子供を妊娠した」と婚約を迫った。2001年10月、この男性と結婚し、韓国入りを果たす。
「私は脱北者です」
自ら韓国の情報機関「国家情報院」に名乗り出て、ほかの脱北者と同じように韓国での生活を始めたが、“夫”とはすぐに離婚した。
北からのミッションはスパイ映画をほうふつさせる。
1997年に韓国に亡命した黄長●(=火へんに華)(ファン・ジャンヨプ)元朝鮮労働党書記の居場所の特定、韓国の対北朝鮮情報要因の暗殺、軍人の抱き込み…。
実際、元被告は、結婚紹介所に「軍人希望」と登録し、複数の軍人と交際した。
そうして得た情報を北に送っていたのだ。
極めつけは、韓国の陸軍大尉(26)と性的関係を持ち、完全に落とし、軍の機密情報を入手。北に逐一情報が流されていた。
3回来日…「重要情報を守れ」
元被告は、07〜08年にかけて3回、来日していた。直近では今年5から7月だ。
いずれも、仙台市などに滞在していたが、その目的は、「日本人男性との見合い」。
元被告は「日本人と結婚し、日本で永住権を取り、その後、(抱き込みに成功した)陸軍大尉を日本に呼ぶつもりだった。大尉を朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)に加入させ、北朝鮮に送り込もうとした」と供述したという。