TOP 秋田のニュース 全国ニュース スポーツ 住まい くるま 遊ぶ・催し お買い物 グルメ 学ぶ リンク
現在位置 : TOP > 秋田のニュース > 最新 > 記事

47CLUB

ニュースジャンル一覧

秋田のニュース
内外のニュース



■ 秋田のニュース:最新

秋田市上新城の廃油田から原油 田んぼに流出の恐れ

※写真クリックで拡大表示します
廃油田から油がわき続けている秋田市上新城道川の杉林

 秋田市上新城道川の山中にある廃油田から原油がわき続けている。応急処置を施し農業被害などは発生していないが、大雨などで下流の田んぼや川などに大量の油が流出する恐れがあるとして、市は来年度、井戸を封鎖するなど抜本的な工事に乗り出す方向で検討を進めている。しかし、現行法では対策を行う義務がある行為者がはっきりせず、財源をどう捻出(ねんしゅつ)するかがネックだ。

 一帯はかつて道川油田があった地帯。明治42年ごろから採掘が続けられ、一時は100本を超える井戸があったが、資源の枯渇などから昭和40年代半ばで採掘を終え、鉄管を差し込んでコンクリートなどで固める封鎖作業を行った。

 しかし、ことし3月26日、近くの住民が油がわいているのを発見。鉄管は引き抜かれたとみられ、井戸が露出していた。連絡を受けた市と、以前鉱業権を持っていた石油会社が井戸の周囲に土のうを積んで油の流出を食い止めたが、現在も水あめ状の原油が水やガスと一緒にわき、1日当たりドラム缶1本以上になるという。たまった油は石油会社の作業員が数日おきにドラム缶に移し替えており、これまで約170本に上った。

 廃油田をふさぐ工事には多額の費用がかかると予想されるため、民間の地権者らが負担するのは困難。市安全安心対策本部は「このまま放置すれば地域住民の生活に重大な被害が広がり、公共水域などに影響が拡大していく恐れがある」として、市が主体となって封鎖工事を行う方向で検討しているが、問題は財源だ。

 廃油田から油が出た場合、鉱山保安法は鉱業権を持つ業者に対策を行う義務を課しているが、この会社は1974年に解散した。経済産業省の関東東北産業保安監督署東北支部によると、対策を行う義務がある会社がない場合、「対策を行う主体は自治体を想定しているが、一義的には決めがたい」とする。

 石油の採掘開始や終了については、鉱業法や鉱山保安法で国に権限がある。同本部は「周辺環境や地域住民への影響を考えれば、市が対策を行わなければならないと考えるが、財源の見通しがない中では非常に苦しい」と指摘。国に補助制度の復活や既存制度の拡充などを求めている。

(2008/09/06 09:32 更新)
 ロード中 関連ニュースを検索中...

スポーツ特集

北京五輪2008
アスリートたちの祭典。全競技の記録、国別メダル数や関連ニュースなど情報満載。

連載企画

必修化への助走
「外国語活動」必修化に向け、「助走」期間の県内の取り組みを追った。(9/5更新
多重債務と向き合う
「秋田クレサラ・悪徳商法被害をなくす会(秋田市)」の活動に密着取材。(9/6更新
再編論議の焦点
県地域振興局再編はなぜ必要か。何が問題視されるのか。論点を探った。(8/15更新
ここに戦争がある
県内にも戦争の記憶をとどめる場所がある。そのいくつかを歩いた。(8/15更新
高騰の夏
世界的な原油や穀物の価格上昇に苦悩する県内企業の現状を報告する。(8/9更新
テントの主役たち
好評開催中の「キグレNEWサーカス」で繰り広げられる技を紹介する。(8/6更新
夢のテント
7月19日から始まったキグレNEWサーカスの妙技の数々を紹介する。(6/27更新
見聞記
喜怒哀楽が交錯する街の人間ドラマ。記者が心に留めた出来事を記す。(8/3更新
素顔のカンボジア
秋田市出身のフォトジャーナリスト高橋智史さんが、カンボジアの「今」を報告。(9/2更新