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バックテストと現実の違い

稲葉:テクニカルな話になるんですけど、バックテストと現実の違いについて二つほどお伺いしたいと思います。バックテストをやって、それで有効だと思ったものを実際にトレードする、というのがシステムトレードの一般的な流れだと思うんですけど、バックテストと現実のトレードでは幾つか異なる要素があると思います。

例えば流動性の問題はその一つだと思いますし、マーケットメイク銘柄をさわる場合とかもそういう問題が起こると思うんですけど、そういった現実とバックテストのギャップを埋めるためには、現実を踏まえた上でバックテストを行うかどうかにかかっていると思うんです。

斉藤さんがバックテストからトレードに移行する際、あるいはトレードを行う前のバックテストをやる際に、その辺で気をつけていることがあれば教えてください。

斉藤:基本的にバックテストの段階ではそれほど神経質にはなっていないです。例えば、極端に流動性の低い銘柄だと、実際には自分が注文を出しただけでも価格が幾つか動いてしまうと思うんです。

けども、その場合であっても、バックテストの段階では、とりあえずは流動性の縛りはそれほど大きくしないで、例えば平均売買代金で1000万程度の縛りにして、よほど全く取引がない銘柄以外はテストを一応しています。

気をつけているとすれば、1回当たりの平均損益が1%とか2%ぐらいしかないようなものに関しては、流動性のない銘柄で売買を行うのはちゅうちょするので、そういう銘柄に関しては、大型株以外は実践トレードでは使わないとかというのはあります。

けれど、ほとんどの場合は、バックテストでよい結果が得られたものに関しては、流動性が低い銘柄をトレードする場合には、本来は成り行きで検証しているんですけども、実際には指値で注文したりということはしています。

稲葉:なるほど。じゃあ、バックテストの結果からトレードに移行する段階で、これはバックテスト環境と違う銘柄だなと思うところをはじいて、トレードしているという感じですか。

斉藤:そうですね。

稲葉:もう一つお伺いしたいことがありまして、終値でトレードするか、寄付きでトレードするかで、バックテストと現実は違ってくると思うんですね。

『システムトレード実践マニュアル』にあるような、終値が3時に確定した後で、そのデータをもとに銘柄をスクリーニングして翌日の朝にトレードするということであれば、普通はバックテストと現実というのは合っていると思うんです。

けど、終値でトレードする場合、そうすると終値の価格が決まって、その終値でトレードするという形でバックテストではやっているんですけど、現実だとそれでできないと思うんですよ。終値のトレードというのは実際にはやられていますか。

斉藤:最近は比較的少ないですけども、昔は1日で例えば1%ぐらいをとろうと思って、終値で入ってすぐに翌日売っちゃうような方法をやっていたことがあるんですね。現実の成績としてはそれなりに機能していたので、多分、長期的に機能するのではないかとは思うんですけど・・・・

確かにスリッページを考えると、終値で引成行注文を出すとなると、相当流動性の高い銘柄じゃないとバックテストどおりの結果にならないのじゃないかという心配はありますね。

稲葉:一般的に終値に比べて寄付きのほうが出来高は多いので、終値のトレードというのは、相当流動性のある銘柄じゃないとバックテストどおりにならないのかなということと、あとやっぱり忙しいですよね(笑)。

斉藤:そうですね。必ず3時前には席に座って準備していないといけないという煩わしさはありますね。

稲葉:そういうギャップとかも踏まえて、必要な場合は検証しないといけないということですね。

斉藤:そうですね。

(続く)

斉藤正章インタビュー 第二部 目次

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