地域の課題を探る「ふれあいミーティング」が5日、白馬村北城のウイング21であった。県議会の主催で、地元住民ら約200人が参加した。地域医療の観点から大北医師会の横沢厚信会長、観光・産業面から北アルプス広域連合会の牛越徹会長(大町市長)ら5人が意見発表をし、白馬地域の振興を考えた。
横沢会長は「大北地域には現在、脳卒中や急性心筋梗塞(こうそく)の患者を治療できる病院がなく、車で50分もかかる」と窮状を説明。さらに産科・小児科不足についても「現在は医師がいるが、いつまでこの状況を保つことができるか不安だ。欠員が生じたら、すぐに補充できる環境を整えてほしい」などと訴えた。
また、スキー場経営の駒谷嘉宏さんは「スキーヤーが減少している現状を踏まえ、付加価値をつける努力をしてきた。白馬の新名所として山野草園を作った。最近では自然に近い良いものになった」と成功体験を語った。【渡辺諒】
毎日新聞 2008年9月6日 地方版