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墓石170基に落書き 富山霊園、スプレーで手当たり次第

2008年09月06日 07:54

墓石170基に落書き 富山霊園、スプレーで手当たり次第

区画一帯が赤いスプレーで落書きされた墓石=富山市西番の富山霊園

 五日午前六時十五分ごろ、富山市西番の富山霊園墓地近くの常願寺川堤防をジョギングしていた同市内の男性が、「霊園内の墓石に赤色のスプレーで落書きがある」と、県警に通報した。富山中央署と霊園を管理する同市が調べたところ、墓碑や灯ろうなど百七十基に落書きが見つかり、市が同署に被害届を提出。同署は、器物損壊事件とみて捜査している。県警によると、百件を超える墓を狙った犯行は例がない。

 富山市によると、霊園には七千四百七十八基の墓碑があり、被害に遭ったのは南端の百七十基。いずれも赤色のスプレーが使われ、「○」や「×」といったマークやアルファベットの「W」などが、墓碑や灯ろう、墓碑前の石畳に手当たり次第に書かれていた。現場近くにある同市の水防倉庫の壁にも落書きされていた。

 霊園の女性職員が四日午後三時ごろ、園内のごみを集めた際に落書きはなかったという。同署は、同日夕から五日早朝にかけての犯行とみて、現場に残された足跡などを調べている。

 関係者によると、落書きに使われた赤色のスプレーは油性で、量販店などで販売されているものとみられる。

 霊園の入り口は施錠されておらず、徒歩や車で二十四時間の出入りが可能になっている。

 霊園は富山市が管理しているが、墓碑は個人所有の財産のため、市の判断で落書きを消すことはできない。市は、落書きされた墓の所有者を調べ、後日、郵便などで連絡する方針。

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