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パラリンピックは、戦争による負傷兵のリハビリにスポーツを取り入れたことが始まりで、「もう一つのオリンピック」とも言われる。五輪と同じ年に同じ場所で開催されるからだけではない。競技スポーツとして発展させたいとの思いがあるからであろう 障害者のスポーツの祭典がきょう北京で開幕する。今大会から五輪組織委が正式に開催することになり、石川からは柔道に大我健侍、小松璃佳選手が出場する 日本は前回大会で過去最高の17個の金メダルを獲得した。これは136カ国中10位の成績だ。が、感動を呼ぶのはメダルの数ではない。先に力と技の限界に挑んだ熱闘を目の当たりにした。今度は重いハンディを乗り越え自分の可能性に挑戦する姿に期待したい その一方で、ドーピングや障害偽装など、五輪と同様に負の面が問題になっている。北京で行われた聖火リレーも厳重な警備が敷かれ、依然、安全面が心配されており残念である 大会のスローガンは五輪と同じ「一つの世界、一つの夢」。熱戦は障害者に関心を持つ契機になろう。隔たりのない一つの夢をともに見たい。
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