近頃、全国の大学で、再開発をはじめ、ビラ等の規制、不必要な改装工事、
こきたない寮や学生会館の廃止や、立て替えなど、「きれい」な大学化が企て
られている。
元々極めて貧乏くさかった法政大学でも、こぎれい化(=上智・青学化)が進
行しており、このまま放置しておいたら極めて居心地が悪くなりそうだ! と
いう事で、「法政の上智・青学化阻止!」をスローガンに決起し、法大当局の
上智・青学化路線と全面対決しているのが、我々、法政の貧乏くささを守る会
である。
ではなぜ、法大当局は上智・青学化を狙っているのか? それは、少子化に
伴う「大学冬の時代」(定員割れ、又はつぶれるなどの危機)をいかに乗りきる
か、という所から発している。が、頭の悪い法大当局は何を思ったのか、受験
生獲得の為に「きれいな大学」「おしゃれな大学」という路線にひた走ってし
まい、27階建のタワーを建てたり、ビラや立て看の大幅な規制強化を試みた
りしている。学内を「きれい」にするという目的の為に我々学生の活動や行動
がどんどん不自由かつ窮屈になって来ているのだ。キャンパスにコタツを出し
て徹夜での大宴会等は言語道断である、らしい。タワーなど学生は大して使う
所もないのに、建てる為に学費が二十万円も上がってしまったぐらいだ。とん
でもねえ。我々にとっては全くいい迷惑である!
さらに、法大当局は、国家や大企業に役立つ人材を「養成」すべき、と言う
ことばかりぬかしている。「社会に有用な人材」を大量輩出し、法大の「社会
的地位(くだらん!)」を上げる事ばかり考えている。アホか! そもそも、
国、企業に役立つ人材が社会に役立つと思ったら大間違いだ。おかげで、授業
に関しても同様で、いかに企業などに役立つかばかりを目指している(さすが
法政、当局の方針はそうだが、実際はそこまで貫徹されてはいないが)。当局
にとって大学のほとんどは授業であり、サークル等その他の活動に対する認識
は「いい思い出作り」「いい経験」等といった、なめたものだ。つまり極端に
言えば、当局からすると、学生は大学に来て授業を受けて帰れ、という事にな
る。だから、無機質でこぎれいな大学という不自然な状態が考えられるのだ。
また逆に、学生が自由に活動すればどうしても自然と、アナーキーで貧乏く
さい雰囲気が漂ってしまうものだ。学生が大学に基盤を置いて大学生活を送る
ならば、これはやむを得ない事で、このごく当然の現象に逆らうのは無理があ
るのではなかろうか。例えば、企画の宣伝や主義主張があればビラを貼らねば
ならないし、酒を飲みたければ酒を飲む、サークル活動などが忙しければ大学
に泊まる。こうして、人がたくさんいてひたすら活動していれば、ピカピカの
企業のようなキャンパスにしようなど、所詮は無理なのだ! 人間味のある貧
乏くさい大学、これは当然であるのだ。
当局の言っている事を認めると、大学は何のために存在しているのか分から
なくなってしまう! そもそも大学とは、ものを考え学問を探求する為に、学
生が金を出し合って教職員を雇い、形成されたはずだ。それなのに学生が窮屈
な思いをする、おかしいじゃねえか! また、受験生にいかに人気が出るか、
卒業後いかに国・企業に役立つかばかり考えられ、肝心の大学の事は完全に空
洞化している。こら!大学は就職予備校じゃねえぞ! 国・企業の為の「授業
」などいらん! ということで、法大当局を一掃し、学生で大学を乗っ取り、
大学を徹底的に貧乏くさくしてやらねばならない!
■活動内容
■各メディアがとりあげた“貧乏くささを守る会”と“全貧連”
- テレビ
青春探訪 (NHK)『貧乏くささを守りたい』98年10月1日放映
NNNドキュメント'99(日本テレビ系)「大学を貧乏くさくせよ−豊かさの時代を生きる若者たち−」99年12月26日放映→NNNドキュメントのホームページ
- 新聞
毎日新聞(99年6月20日付)「全貧連」:「貧乏くさくせよ!」奇妙な運動が全国13大学に→毎日新聞
- 雑誌
現代思想(青土社刊)99年6月号 特集=大学改革「学生はみんな働いている−全貧連に聞く」
文藝(河出書房新社刊)99年春号「何でもできる〈包容力〉こそ〈貧乏くささ〉だ」&99年夏号「貧乏人新聞文藝版」
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