大阪府の橋下徹知事は5日の記者会見で、全国学力テストの成績が2年連続で低迷したことを受け、「府の現状について『教育非常事態宣言』を発する」と述べ、教育力向上への取り組みを徹底する考えを示した。
橋下知事は「府教育委員会が前回の(学力)テスト後に『方策を取る』と言ったのに、全く改善されなかった」と理由を説明。「教員が逃げているだけ」として、正答率も含めた学力テストの市町村別結果を公表する必要性を強調した。
今後は生活習慣や経済事情など府特有の課題がある点を考慮し、「学校に全部任せるのをやめて、地域や家庭に教育の責任を持ってもらう」と指摘。さらに「駄目教員は去ってもらう」として、不適格教員に対する分限免職の厳格な適用を府教委に求めると述べた。
知事は上京中、教育行政が専門の小川正人・東大大学院客員教授から助言をもらったといい、「戦後の教育委員会制度は検証しないといけない」とした。