月内に国家賠償提訴　県警誤認逮捕で柳原さん

2008年09月04日 07:30

　県警誤認逮捕問題で昨年十月に再審で無罪が確定した柳原浩さん（４１）が三日までに、誤認逮捕は県警と富山地検の不十分な捜査が原因だったとして、県と国に対して計数千万円の支払いを求める国家賠償訴訟を今月中に富山地裁に起こすことを決めた。

　柳原さんは平成十四年一、三月に県西部で起きた婦女暴行、同未遂事件の犯人として同四月、氷見署に逮捕され、約二年間服役した。

　弁護団は同訴訟で、両事件の現場から採取された犯人の足跡と、柳原さんの足跡の不一致について、県警と同地検が「犯人性を否定する事情の検討を怠った」などとして捜査に過失があったことを指摘する方針。任意の事情聴取の際、柳原さんに取調室からの退室を認めず外部と連絡を取らせなかったことや、黙秘権を告げずに一日に十三時間の取り調べを行ったことについても、「取調官は違法な捜査と認識していたはず」と主張する考えだ。弁護団は、再審で認められなかった県警の取調官らの証人尋問の申請を検討している。

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