MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

ニュース: 事件 犯罪・疑惑事故・災害裁判写真RSS feed

「清徳丸の右転で衝突」イージス事故 海自は争う姿勢 

2008.9.4 22:15
 イージス艦事故の第1回海難審判に出廷する、前艦長の船渡健一等海佐=4日午前9時15分、横浜地方海難審判庁 イージス艦事故の第1回海難審判に出廷する、前艦長の船渡健一等海佐=4日午前9時15分、横浜地方海難審判庁

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故の原因を究明する第1回海難審判が4日、横浜地方海難審判庁(織戸孝治審判長)で開かれた。

 刑事裁判の被告に当たる「指定海難関係人」で、衝突時の当直責任者だった長岩友久3佐(35)は意見陳述で「清徳丸の右転によって新たに危険が生じて衝突した」と漁船側にも原因があったと主張した。前艦長の舩渡(ふなと)健1佐(53)ら3人も、衝突前の漁船との位置関係など横浜地方海難審判理事所の申立書の事実について争う姿勢を示した。舩渡前艦長らは「責任を感じている」と事故については謝罪した。

 争う姿勢を見せた4人は前艦長、長岩3佐のほか、後潟(うしろがた)桂太郎3佐(36)と、レーダー監視を担う戦闘指揮所(CIC)の責任者だった安宅辰人3佐(43)。

 横浜地方海難審判理事所は申立書で、事故はあたごに主因があったと主張。あたごが所属する第3護衛隊(京都府舞鶴市)の安全運航の指導が不徹底だったと指摘し、ずさんな運航をめぐる海自の組織責任を追及した。

 舩渡前艦長は意見陳述で「責任を感じている。(亡くなった父子に)申し訳ないと思う」と謝罪したうえで、「清徳丸の位置についてわれわれの意見と異なる点がある」と述べた。

 長岩3佐は「清徳丸の右転によって新たに危険が生じた」と主張。衝突前の当直責任者だった前航海長の後潟3佐も「動静監視は行っていた」と反論。安宅1佐も同様に反論した。

 第3護衛隊を代表して出廷した前司令の末次富美雄1佐(52)は「再発防止に努めたい」と述べた。

このニュースの写真

 イージス艦事故の第1回海難審判に出廷する、前艦長の船渡健一等海佐=4日午前9時15分、横浜地方海難審判庁
 第1回海難審判に臨む前艦長の船渡健一等海佐(後ろ姿右)=4日午前9時24分、横浜地方海難審判庁(代表撮影)
 イージス艦事故の第1回海難審判で、起立して頭を下げる船渡健前艦長(右端)ら=3日午前9時23分、横浜地方海難審判庁(代表撮影)
PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。